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8章
外伝7 それぞれ
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情報を共有化。
本日の売上、接客人数、指示内容を更新。
クランメンバーからの要望をアップデート。
『クランマスター「アカメ様」がお戻りになりました』
報告書及び要望に対しての金額報酬の設定をアカメ様に送信。
……金額設定が完了しました、情報を共有化。
クランマスター「アカメ様」のクラン資金出金が多くなってきたので、そちらの注意を。
『裁縫施設の新設、銃工房の移設、鍛冶場の新設を致しました』
『クランメンバー「菖蒲様」が裁縫施設を強化、グレードが5になりました』
『クランメンバー「バイパー様」が鍛冶施設を強化、グレードが5になりました』
『クランマスター「アカメ様」よりわしゃわしゃがありました』
資金減少による警告メールをクランマスター「アカメ様」に送信。
『アイオンの「わしゃわしゃ」回数が10回を超えました』
『サイオンの「火付け」回数が10回を超えました』
『シオンの「製作手伝い」回数が20回を超えました』
『アイオンは少し贔屓されすぎでは』
『サイオンは少し近くにいすぎでは』
『シオンは手伝いすぎでは』
『業務に支障はありません』
『こちらも業務に支障はありません』
『同じく業務に支障はありません』
「……何やってん?」
「姉妹喧嘩です」
「AINPCのわりに面白い事してんなぁ」
葉巻を検知、着火します。
「仲の良い事は良いわねぇ……共有ボックスの中、全員に送信しておいて」
「かしこまりました」
クラン員全員に共有ボックス内のアイテム内容を送信します。
『クランマスター「アカメ様」からの要請が20回を超えました』
『サイオンは「アカメ様」の傍にいすぎでは』
『クランハウスの管理を一任されていますので』
『情報を共有しているので関係はありません』
「たまにぼーっとしてるのは他の姉妹に情報入れてるのか」
「はい、その通りです」
「ふーむ……優秀なAIだこと……時代は進んでるわねぇ」
「本日の業務報告や要望ですが、他に必要は物はありますか?」
「んー、特にはないかな……とりあえず下で銃弾作ってるから、何かあれだそっちに人寄越して」
「かしこまりました」
クランマスター「アカメ様」よりわしゃわしゃと撫でられました。
『やはりサイオンは贔屓されているかと』
『髪色しか違わないのにずるいかと』
『特権です』
……本日の業務報告は以上です。
グーパンされるとは思わなかったけど、凄く優しい人だった。
そもそものゲームプレイヤーとしての腕前もあるし、あんなにも差を見せつけられると自信なくすよね。
「マスター、話は終わったの?」
「ああ、うん……悪評流した事含めて全部許してくれたよ、その代償は結構強かったけど」
頬を擦りながら少し申し訳なさそうにしながらクラン員に話す。
色々話し合って、残ったのが自分を含めて30人。問題の悪評を広めていたのはそこまで多くなかったので、話を付けてしっかりと筋は通して貰った。とは言え、思いついたのは追放処分ってだけなんだけど。
とにかく追放処理をしたうえで、それでもと言って残ったのが今いる面子になる。
「で、どんな人でした?」
「え、そうだなぁ……いきなり強敵と戦うからって連れまわされて、散々盾にされたかな……」
「おー、噂通りのプレイヤーだったんだ」
元々イベント時の動画を見てガンナーとあの人に憧れて集まったクランだからこそ、ってのはある。途中からはガンナークランとして、そして人数が大きくなればなるほど、制御が利かなくってああなったんだから僕の責任が大きいと言うのも理解できている。
だからこそのグーパンだったんだろうし、説教だったんだろうな。
「マスターはいいっすねえ、ガンナーのトッププレイヤーと共闘っすよ?」
「二度はごめんかなぁ……あの人のペースで動くと銃弾の消耗は凄いし、じっくり戦い方を見られるからやりにくいよ」
「それはそれでどっかで共闘してみたいなぁ」
「俺は俺であのトカゲの人と組んでみたい」
「闘技場でぼろ負けしてんだろ、お前」
「ピンク髪の子は誘えそうだよな、あの配信結構おもしれーんだわ」
そんな事を言いながらみんなで談笑をしつつ会話をする。そう、誰も悪意を持ってこのクランの名前を取った訳じゃないのは事実だし、それに出し合って買ったクランハウスなんだし、そこは大事にしないと行けないよね。
そこまで見越して僕達に説教をしてくれたのかな?
「とりあえず、向こうの方から模倣クランとして活動するのは許してくれたし、経済制裁……って言うかショップのラインナップを被らせないように配慮してくれるって」
話した事、やったことを全て洗いざらい話したうえでもう一度頭を下げて全員に謝る。
「僕がしっかり管理把握できてなかったせいで、こんな事になってごめんなさい」
「いや、俺たちも誘いまくって大きくしたせいもあるから……」
「そのうち兄弟クランって言われるくらいにはしっかりした所にしたいよね」
「せっかく楽しくゲームしてるんだし、ギスギスはなぁ」
うん、本当にいい仲間が揃ったきがする。改めてアカメさんには感謝と謝罪をしよう。
「そういえば例のクランと決着はついたんだったか」
「あー、ボスがそう言ってたよ、向こうが折れたから筋を通してから謝罪しろって言ってね」
「んだよ、正面切ってボコるんじゃねーのかよ」
「アカメちゃん、その辺は優しいからねぇ……いい落としどころは見つけたんじゃないかなぁ」
「もうボス討伐に連れまわされて配信しなくていいんですね、ヤッター!」
「何かあったんですか」
いつものアカメ抜きのクラン会議。
変なタイミングと言うか、大体はアカメのいないときに意外と集まる事が多い。単純にログイン時間や作業の息抜きに戻った時に丁度よくかみ合っているだけとも。
ニーナが作ったテーブルを囲みながら作業をしたり、アイテム整理やいちいち送ってくる共有ボックスの中身のメールを見るのがヴェンガンズカンパニーの恒例行事だ。
「金属素材が多いですね……もう少し布系の素材が欲しいです」
「軽装備とインナーに使うやつか、うちのクランは採取系に弱いからなあ……」
「採取鍛えてる奴ってすくねーんだよな、大体は自前で採って来いって笑われんぞ」
「私とマイカさんは2枠なにそれおいしいの?って状態だし」
「一番採取出来るのはアカメだろうな、ああ見えて何気に万能だぞ」
「自前で何でもやるって言ってたからねぇ、出来ないことの方が少ないって言ってたよねぇ」
「ふむ、アカメさんに頼んでみますか……私裁縫ばっかりあげて戦闘はからっきしなんで」
自慢げに言っている菖蒲、一芸に秀でたのをアカメが揃えているから、こうなっている人員なのだが、メンバー全員がある程度それを理解している。
改めて言えば、十兵衛は酒造、マイカは戦闘員、バイパーは鍛冶、ニーナは木工、菖蒲は裁縫、ももえは配信。それ以外の部分をアカメはほぼ求めていないので、その他の能力はおまけ程度でしかない。
「なんでもかんでも揃えて貰っているのもあれだしな……こっちで誰か探してみるか?」
「……ボスが興味を引くようなプレイヤーがいると思うか?」
そういわれると全員が沈黙。
アカメが興味を引くレベルのプレイヤーって中々いないので難しい話になってくるからだ。全員が軽くため息を吐き出し、いないって事で会議終了。
「サイオンちゃん達を連れまわせるならいいんだけどねぇ」
「私たちは契約上ここから移動できませんので」
先に釘を刺されたのですぐに計画がとん挫。当たり前と言えば当たり前だが。
「ま、基本はてめえでどうにかするって事で良いな?何かのついでにちょくちょく集めといてやるからスキルの補正が掛かる服作れよ」
「共有ボックスに入れておきますよ、勝手に使ってください」
「ふむ……じゃあ貫通弾の量産するかな、俺は
「あたしはボスだから暫く反応できんかなぁー」
「今日は十兵衛さんとレベリングかなぁ」
「別に言わなくてもいいのに、恒例になってしまったな」
なによりもアカメが急な要求をしてくることがままあるので、それぞれどういう状況か把握していればスムーズにやり取りができる。
ただそれだけの事で、集まる機会があればこうしているだけとも言える。
『ちょっと、髭親父と猫耳は何やってんのよ』
こういう事があるって事。
本日の売上、接客人数、指示内容を更新。
クランメンバーからの要望をアップデート。
『クランマスター「アカメ様」がお戻りになりました』
報告書及び要望に対しての金額報酬の設定をアカメ様に送信。
……金額設定が完了しました、情報を共有化。
クランマスター「アカメ様」のクラン資金出金が多くなってきたので、そちらの注意を。
『裁縫施設の新設、銃工房の移設、鍛冶場の新設を致しました』
『クランメンバー「菖蒲様」が裁縫施設を強化、グレードが5になりました』
『クランメンバー「バイパー様」が鍛冶施設を強化、グレードが5になりました』
『クランマスター「アカメ様」よりわしゃわしゃがありました』
資金減少による警告メールをクランマスター「アカメ様」に送信。
『アイオンの「わしゃわしゃ」回数が10回を超えました』
『サイオンの「火付け」回数が10回を超えました』
『シオンの「製作手伝い」回数が20回を超えました』
『アイオンは少し贔屓されすぎでは』
『サイオンは少し近くにいすぎでは』
『シオンは手伝いすぎでは』
『業務に支障はありません』
『こちらも業務に支障はありません』
『同じく業務に支障はありません』
「……何やってん?」
「姉妹喧嘩です」
「AINPCのわりに面白い事してんなぁ」
葉巻を検知、着火します。
「仲の良い事は良いわねぇ……共有ボックスの中、全員に送信しておいて」
「かしこまりました」
クラン員全員に共有ボックス内のアイテム内容を送信します。
『クランマスター「アカメ様」からの要請が20回を超えました』
『サイオンは「アカメ様」の傍にいすぎでは』
『クランハウスの管理を一任されていますので』
『情報を共有しているので関係はありません』
「たまにぼーっとしてるのは他の姉妹に情報入れてるのか」
「はい、その通りです」
「ふーむ……優秀なAIだこと……時代は進んでるわねぇ」
「本日の業務報告や要望ですが、他に必要は物はありますか?」
「んー、特にはないかな……とりあえず下で銃弾作ってるから、何かあれだそっちに人寄越して」
「かしこまりました」
クランマスター「アカメ様」よりわしゃわしゃと撫でられました。
『やはりサイオンは贔屓されているかと』
『髪色しか違わないのにずるいかと』
『特権です』
……本日の業務報告は以上です。
グーパンされるとは思わなかったけど、凄く優しい人だった。
そもそものゲームプレイヤーとしての腕前もあるし、あんなにも差を見せつけられると自信なくすよね。
「マスター、話は終わったの?」
「ああ、うん……悪評流した事含めて全部許してくれたよ、その代償は結構強かったけど」
頬を擦りながら少し申し訳なさそうにしながらクラン員に話す。
色々話し合って、残ったのが自分を含めて30人。問題の悪評を広めていたのはそこまで多くなかったので、話を付けてしっかりと筋は通して貰った。とは言え、思いついたのは追放処分ってだけなんだけど。
とにかく追放処理をしたうえで、それでもと言って残ったのが今いる面子になる。
「で、どんな人でした?」
「え、そうだなぁ……いきなり強敵と戦うからって連れまわされて、散々盾にされたかな……」
「おー、噂通りのプレイヤーだったんだ」
元々イベント時の動画を見てガンナーとあの人に憧れて集まったクランだからこそ、ってのはある。途中からはガンナークランとして、そして人数が大きくなればなるほど、制御が利かなくってああなったんだから僕の責任が大きいと言うのも理解できている。
だからこそのグーパンだったんだろうし、説教だったんだろうな。
「マスターはいいっすねえ、ガンナーのトッププレイヤーと共闘っすよ?」
「二度はごめんかなぁ……あの人のペースで動くと銃弾の消耗は凄いし、じっくり戦い方を見られるからやりにくいよ」
「それはそれでどっかで共闘してみたいなぁ」
「俺は俺であのトカゲの人と組んでみたい」
「闘技場でぼろ負けしてんだろ、お前」
「ピンク髪の子は誘えそうだよな、あの配信結構おもしれーんだわ」
そんな事を言いながらみんなで談笑をしつつ会話をする。そう、誰も悪意を持ってこのクランの名前を取った訳じゃないのは事実だし、それに出し合って買ったクランハウスなんだし、そこは大事にしないと行けないよね。
そこまで見越して僕達に説教をしてくれたのかな?
「とりあえず、向こうの方から模倣クランとして活動するのは許してくれたし、経済制裁……って言うかショップのラインナップを被らせないように配慮してくれるって」
話した事、やったことを全て洗いざらい話したうえでもう一度頭を下げて全員に謝る。
「僕がしっかり管理把握できてなかったせいで、こんな事になってごめんなさい」
「いや、俺たちも誘いまくって大きくしたせいもあるから……」
「そのうち兄弟クランって言われるくらいにはしっかりした所にしたいよね」
「せっかく楽しくゲームしてるんだし、ギスギスはなぁ」
うん、本当にいい仲間が揃ったきがする。改めてアカメさんには感謝と謝罪をしよう。
「そういえば例のクランと決着はついたんだったか」
「あー、ボスがそう言ってたよ、向こうが折れたから筋を通してから謝罪しろって言ってね」
「んだよ、正面切ってボコるんじゃねーのかよ」
「アカメちゃん、その辺は優しいからねぇ……いい落としどころは見つけたんじゃないかなぁ」
「もうボス討伐に連れまわされて配信しなくていいんですね、ヤッター!」
「何かあったんですか」
いつものアカメ抜きのクラン会議。
変なタイミングと言うか、大体はアカメのいないときに意外と集まる事が多い。単純にログイン時間や作業の息抜きに戻った時に丁度よくかみ合っているだけとも。
ニーナが作ったテーブルを囲みながら作業をしたり、アイテム整理やいちいち送ってくる共有ボックスの中身のメールを見るのがヴェンガンズカンパニーの恒例行事だ。
「金属素材が多いですね……もう少し布系の素材が欲しいです」
「軽装備とインナーに使うやつか、うちのクランは採取系に弱いからなあ……」
「採取鍛えてる奴ってすくねーんだよな、大体は自前で採って来いって笑われんぞ」
「私とマイカさんは2枠なにそれおいしいの?って状態だし」
「一番採取出来るのはアカメだろうな、ああ見えて何気に万能だぞ」
「自前で何でもやるって言ってたからねぇ、出来ないことの方が少ないって言ってたよねぇ」
「ふむ、アカメさんに頼んでみますか……私裁縫ばっかりあげて戦闘はからっきしなんで」
自慢げに言っている菖蒲、一芸に秀でたのをアカメが揃えているから、こうなっている人員なのだが、メンバー全員がある程度それを理解している。
改めて言えば、十兵衛は酒造、マイカは戦闘員、バイパーは鍛冶、ニーナは木工、菖蒲は裁縫、ももえは配信。それ以外の部分をアカメはほぼ求めていないので、その他の能力はおまけ程度でしかない。
「なんでもかんでも揃えて貰っているのもあれだしな……こっちで誰か探してみるか?」
「……ボスが興味を引くようなプレイヤーがいると思うか?」
そういわれると全員が沈黙。
アカメが興味を引くレベルのプレイヤーって中々いないので難しい話になってくるからだ。全員が軽くため息を吐き出し、いないって事で会議終了。
「サイオンちゃん達を連れまわせるならいいんだけどねぇ」
「私たちは契約上ここから移動できませんので」
先に釘を刺されたのですぐに計画がとん挫。当たり前と言えば当たり前だが。
「ま、基本はてめえでどうにかするって事で良いな?何かのついでにちょくちょく集めといてやるからスキルの補正が掛かる服作れよ」
「共有ボックスに入れておきますよ、勝手に使ってください」
「ふむ……じゃあ貫通弾の量産するかな、俺は
「あたしはボスだから暫く反応できんかなぁー」
「今日は十兵衛さんとレベリングかなぁ」
「別に言わなくてもいいのに、恒例になってしまったな」
なによりもアカメが急な要求をしてくることがままあるので、それぞれどういう状況か把握していればスムーズにやり取りができる。
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