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本日は朝からパートナー達と実地訓練がある。場所は学院横の森で行われ、森は小さな魔鳥が出る位で強い敵はいないのだが、パートナーと息の合わせ方や討伐方法の練習として行われる。
ルイ様やノア様は既に訓練で何度か森に入った事があるようだ。私は初めてで少し興奮している。
「ソフィアちゃん、魔鳥は討伐したことはないんだよね? 怖くないの?」
「見てみないと分かりませんが、ダンジョンにはおじい様たちと行っているので討伐自体は大丈夫だと思います」
「ダンジョンに入ってるの? いいなぁ。今度一緒に行こうよ?」
「申し訳ありませんが、そのお誘いは受けられません。私が討伐目的で外へ出る時はおじい様達の許可が必要なんです」
「なんでー? 珍しいね。ソフィアちゃんが『許可が無い』と無理って言うなんて」
「私、まだ魔法を使う初心者なので魔力が暴走を起こしてしまったら止められるのは家族だけなんです。
昔、伯爵家を燃やしかけましたし……。学院では抑えて課題をこなしているので問題は無いのですが、ダンジョンでは咄嗟に魔力の調節をするのはまだ難しくて」
「そっか……ごめん。そこまで考えが至らなかった。魔力持ちは起こりうる可能があるしね」
「この森で討伐する位であれば多分大丈夫です」
そう言いながらこっちへ向かってきた魔鳥に風刀魔法を唱え、討伐していく。
たまに魔法が外れて怒った魔鳥が「ギェー!」と声を上げて突進して私に攻撃をしようとするけれど、ルイ様とノア様が華麗な剣捌きで難なく倒しているわ。
血を見て吐き気を催すかと思っていたけれど、ダンジョンである程度慣れたせいか問題なく魔鳥を倒せた。
ノア様もルイ様もサクサクと課題をこなしている。
「ソフィアちゃん、大丈夫だった?」
「ルイ様、すみません外してしまいました。もっと練習しないといけないですね」
「大丈夫だよ! ソフィアちゃんはすごく頑張ってるよ?他の組はもっと酷いんだから」
「ソフィア嬢、怪我はないか? 手に汚れが付いているな」
ノア様が私の手を取り、ハンカチで拭こうとすると、ルイ様がさっと私の手を取り、浄化魔法で綺麗にしてくれる。
「はい、これでもう大丈夫だよ!」
「ノア様もルイ様もありがとうございます」
「さ、次にいこうか!」
「……そうだな」
二人のおかげで実地訓練は無事に終えられたわ。
その後、学院のテラスで反省会と称して三人でお茶を飲んでいると、遠くから大声で呼ぶ声がする。
……が、無視だ。
私の意図を汲み取ってくれたのかルイ様もノア様も三人で話を続けているとミリアの声がどんどん近づいてきた。
「お姉様! お姉様ったら聞こえているんでしょう!!」
ミリアは煩くするばかりでこれ以上は周りに迷惑がかかってしまう。
うんざりしながら声がする方向を見ると、そこにはやはりぷりぷりと怒るミリアがいた。
「お姉様! ずるいです! あんまりだわ! ノア様と二人でお茶を飲んでいるなんて。ノア様は私の婚約者なのに!!」
「ミリア・グリーン伯爵令嬢。いつになったらその頭の中の花畑は枯れて前に進む事が出来るの? そして頭だけでなく、目も悪くなったのね。一度、しっかり医師に見てもらった方が良いわ」
「あはは。ソフィアちゃん最高だね。ノア、グリーン伯爵令嬢が君を待ってるよ? 行ってやりなよ」
分かりやすく、ノア様の眉間には皺が寄っている。
「ミリア。君は何を見ているんだ? ここにいる俺達は実技の仲間だ。前にも言ったはずだが?」
「だって。お姉様ばかりズルいです。ノア様と一緒にいるんだもん」
「ノア様。どうぞグリーン伯爵令嬢とお二人でお茶をして下さい。反省会も済んだ事ですし、私は帰ります」
席を立とうとした時、ルイ様がミリアに声を掛けた。
「グリーン伯爵令嬢。今は席を外してくれないかな?」
いつも絶えない笑顔のルイ様が珍しく不快そうな顔をしている。
「私はノア様と一緒に居たいんです。ルイ様も一緒にどうですか? ルイ様も素敵だし、お茶を一緒にできたら私、嬉しいです!!」
「君に名前を呼ぶのを許した覚えはないんだけど?」
「だって、ノア様とお友達なんでしょう? 今から私とお友達になれば問題なんてないですからっ」
ミリアは気にする様子もない。ミリアにとって見目麗しい令息がそばにいて意地悪な私が居なければ、それで良いのだろう。
「ミリア、俺達の実技の授業を邪魔するのか?」
「邪魔だなんて……。酷いですっ。ノア様と一緒に居たいだけなのに」
頬を膨らませて拗ねている。やはりミリアはどこまでも自分勝手な花畑が脳内に咲き誇っているようだ。
「じゃぁ、ソフィアちゃん。僕と二人で中庭の方へ行こうよ。食堂でクッキーを貰って一緒に食べよう。ミリア嬢が居たらお茶も不味くなる」
「そうですね。後は婚約者のノア様にお願いします。ではノア様、ごきげんよう」
ミリアは私達を見ながらノア様に腕を絡めているわ。嬉しそうなミリアとは反対にノア様の表情は抜け落ちている。しっかり注意しないノア様、頑張って下さいね。
中庭のガゼボに着くとルイ様がクッキーを渡してくれた。
「ソフィアちゃんはよく我慢したと思うよ。ミリア嬢は頭が悪いのか下が緩いのか」
「どちらもだと思います。ルイ様も気をつけないと、ミリアに絡め取られてしまいますよ?」
「あんな馬鹿な子、こっちからごめんだよ。ノアもそろそろ限界だろうなぁ」
「俺の予想では、そろそろあの妖精はソフィアちゃんに何かしてくると思うんだよね」
「否定ができないところが悲しいですね」
そんな雑談を少ししてから私は帰宅した。夕食までの時間は魔力磨きと勉強に費やされるのだが、今日のミリアの行動に不安を覚え、一向に捗らず、ため息ばかりが出てしまう。
ノア様とミリアが婚約してからはノア様と伯爵家で会っていないし、連絡も取っていないと言っていた。
ミリアは焦っている?
あの無い頭で?
私がノア様に何かしたと思っているのかもしれない。まぁ、私に被害がないうちは静観するしかない。他人だし。
ルイ様やノア様は既に訓練で何度か森に入った事があるようだ。私は初めてで少し興奮している。
「ソフィアちゃん、魔鳥は討伐したことはないんだよね? 怖くないの?」
「見てみないと分かりませんが、ダンジョンにはおじい様たちと行っているので討伐自体は大丈夫だと思います」
「ダンジョンに入ってるの? いいなぁ。今度一緒に行こうよ?」
「申し訳ありませんが、そのお誘いは受けられません。私が討伐目的で外へ出る時はおじい様達の許可が必要なんです」
「なんでー? 珍しいね。ソフィアちゃんが『許可が無い』と無理って言うなんて」
「私、まだ魔法を使う初心者なので魔力が暴走を起こしてしまったら止められるのは家族だけなんです。
昔、伯爵家を燃やしかけましたし……。学院では抑えて課題をこなしているので問題は無いのですが、ダンジョンでは咄嗟に魔力の調節をするのはまだ難しくて」
「そっか……ごめん。そこまで考えが至らなかった。魔力持ちは起こりうる可能があるしね」
「この森で討伐する位であれば多分大丈夫です」
そう言いながらこっちへ向かってきた魔鳥に風刀魔法を唱え、討伐していく。
たまに魔法が外れて怒った魔鳥が「ギェー!」と声を上げて突進して私に攻撃をしようとするけれど、ルイ様とノア様が華麗な剣捌きで難なく倒しているわ。
血を見て吐き気を催すかと思っていたけれど、ダンジョンである程度慣れたせいか問題なく魔鳥を倒せた。
ノア様もルイ様もサクサクと課題をこなしている。
「ソフィアちゃん、大丈夫だった?」
「ルイ様、すみません外してしまいました。もっと練習しないといけないですね」
「大丈夫だよ! ソフィアちゃんはすごく頑張ってるよ?他の組はもっと酷いんだから」
「ソフィア嬢、怪我はないか? 手に汚れが付いているな」
ノア様が私の手を取り、ハンカチで拭こうとすると、ルイ様がさっと私の手を取り、浄化魔法で綺麗にしてくれる。
「はい、これでもう大丈夫だよ!」
「ノア様もルイ様もありがとうございます」
「さ、次にいこうか!」
「……そうだな」
二人のおかげで実地訓練は無事に終えられたわ。
その後、学院のテラスで反省会と称して三人でお茶を飲んでいると、遠くから大声で呼ぶ声がする。
……が、無視だ。
私の意図を汲み取ってくれたのかルイ様もノア様も三人で話を続けているとミリアの声がどんどん近づいてきた。
「お姉様! お姉様ったら聞こえているんでしょう!!」
ミリアは煩くするばかりでこれ以上は周りに迷惑がかかってしまう。
うんざりしながら声がする方向を見ると、そこにはやはりぷりぷりと怒るミリアがいた。
「お姉様! ずるいです! あんまりだわ! ノア様と二人でお茶を飲んでいるなんて。ノア様は私の婚約者なのに!!」
「ミリア・グリーン伯爵令嬢。いつになったらその頭の中の花畑は枯れて前に進む事が出来るの? そして頭だけでなく、目も悪くなったのね。一度、しっかり医師に見てもらった方が良いわ」
「あはは。ソフィアちゃん最高だね。ノア、グリーン伯爵令嬢が君を待ってるよ? 行ってやりなよ」
分かりやすく、ノア様の眉間には皺が寄っている。
「ミリア。君は何を見ているんだ? ここにいる俺達は実技の仲間だ。前にも言ったはずだが?」
「だって。お姉様ばかりズルいです。ノア様と一緒にいるんだもん」
「ノア様。どうぞグリーン伯爵令嬢とお二人でお茶をして下さい。反省会も済んだ事ですし、私は帰ります」
席を立とうとした時、ルイ様がミリアに声を掛けた。
「グリーン伯爵令嬢。今は席を外してくれないかな?」
いつも絶えない笑顔のルイ様が珍しく不快そうな顔をしている。
「私はノア様と一緒に居たいんです。ルイ様も一緒にどうですか? ルイ様も素敵だし、お茶を一緒にできたら私、嬉しいです!!」
「君に名前を呼ぶのを許した覚えはないんだけど?」
「だって、ノア様とお友達なんでしょう? 今から私とお友達になれば問題なんてないですからっ」
ミリアは気にする様子もない。ミリアにとって見目麗しい令息がそばにいて意地悪な私が居なければ、それで良いのだろう。
「ミリア、俺達の実技の授業を邪魔するのか?」
「邪魔だなんて……。酷いですっ。ノア様と一緒に居たいだけなのに」
頬を膨らませて拗ねている。やはりミリアはどこまでも自分勝手な花畑が脳内に咲き誇っているようだ。
「じゃぁ、ソフィアちゃん。僕と二人で中庭の方へ行こうよ。食堂でクッキーを貰って一緒に食べよう。ミリア嬢が居たらお茶も不味くなる」
「そうですね。後は婚約者のノア様にお願いします。ではノア様、ごきげんよう」
ミリアは私達を見ながらノア様に腕を絡めているわ。嬉しそうなミリアとは反対にノア様の表情は抜け落ちている。しっかり注意しないノア様、頑張って下さいね。
中庭のガゼボに着くとルイ様がクッキーを渡してくれた。
「ソフィアちゃんはよく我慢したと思うよ。ミリア嬢は頭が悪いのか下が緩いのか」
「どちらもだと思います。ルイ様も気をつけないと、ミリアに絡め取られてしまいますよ?」
「あんな馬鹿な子、こっちからごめんだよ。ノアもそろそろ限界だろうなぁ」
「俺の予想では、そろそろあの妖精はソフィアちゃんに何かしてくると思うんだよね」
「否定ができないところが悲しいですね」
そんな雑談を少ししてから私は帰宅した。夕食までの時間は魔力磨きと勉強に費やされるのだが、今日のミリアの行動に不安を覚え、一向に捗らず、ため息ばかりが出てしまう。
ノア様とミリアが婚約してからはノア様と伯爵家で会っていないし、連絡も取っていないと言っていた。
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