魔法使いとして頑張りますわ!

まるねこ

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27 オリヴェタン先代 ゼーロン視点3

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 そうして迎えた治療最終日。

 俺はいつものように治療をしに伯爵家に向かった。

 治療をするにつれて伯爵は楽になっているように見え、ソフィアを気遣う様子もだんだんと見られるようになってきた。

「今回で最後の治療だが、伯爵、今のハンナへの気持ちを聞いてもいいか?」

「ゼーロン殿、今まで治療をしていただきてありがとうございます。私はあの女を許すことが出来ない。私に隙があったばかりにあの女に付けこまれ、大切なソフィアを蔑ろにしてしまった。今すぐにでも死刑にしてほしいくらいだ」

 やはり伯爵自身、魔法薬に支配されていたのだろう。

「そうか。伯爵、落ち着いてくれ。伯爵が渡してくれたあの小瓶なんだが、調べた結果、やはり魅了薬だった。

 魔力を持った者が精神支配薬をベースにして作ったものだった。その作成者は既に隣国で罪人となり死刑になっている。そこで相談なんだが、あの母娘の処遇についてだ。

 今のままだと貴族に魔法薬を使ったことで死刑は確実だ。だが、事件が明るみ出ると一部の者は魔法薬が作れると知り、作る者が出てきてしまうことを国は危惧している。

 我々としてもソフィアへの行いも許しがたい。ところで伯爵、ハンナがソフィアに新たな婚約者を当てがおうとしていたのを知っているか?」

「ミリアが言っていたことでしょうか」

 伯爵はハンナから聞こうとしていたが、すぐに騎士団がハンナを連行したため詳しく聞けていなかったようだ。

「あの女がソフィアに宛がおうとしていた人物はデービッド・ウィスタリア男爵だ」
「本当ですか!? あんな奴のところに嫁がせるなんてありえない!」

 伯爵はまさか、と立ち上がりそうなほど驚き、怒りを滲ませている。その反応は当然のものだ。

「許せないだろう? 私も、ハネス公爵も怒っている。で、だ。あの母娘をソフィアの代わりに嫁がせるのはどうかという話だ。一応、君に話を通しておこうと」

「……是非、お願いします。私だけならまだしもソフィアに手を出すのは我慢ならない」

 伯爵の同意も得られた。あの母娘の行く末は決まったもんだな。

 あの母娘には相応の罰を与えねば我々は気が済まない。

 極々たまにあのサロンから死者が出ていると聞いているが、貴族の享楽的なただの遊びだ。


 あの母娘がどうなるかは報告を待つほかないな。


ーーーーーーーーーーーーーー

少し分かりにくいため、登場人物をさらっと載せておきます。


グリーン伯爵家
父ダニエル・グリーン(ソフィアの実父)
母アルマ(ソフィアの実母)
ソフィア

義母ハンナ
義妹ミリア

ハネス公爵家
ロダン・ハネス(ソフィアの実祖父)
キャロル(ソフィアの実祖母)

オリヴェタン侯爵家
カイン・オリヴェタン(ソフィアの養父)
レオン(長兄)
フィン(次男)
テオ(三男)
先代オリヴェタン侯爵
ゼーロン・オリヴェタン(おじい様)
ラーナ(おばあ様)

ノア・シアン侯爵子息(元婚約者)
ルイ・オーカー伯爵子息(討伐メンバー)

サラ(ソフィアの侍女)


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