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私はまず、瀕死の護衛の状態を確認し、次に男の子の状態を確認する。
護衛の人はポーションが無ければきっと死んでいたと思うほどの怪我だった。
意識はあり、辛うじて反応ができる程度で彼は大きく胸に裂けた傷があり、腕も食いちぎられていて止血されている状態だ。
生やせるかしら。普通の回復魔法では無理ね。
男の子の方は腕や足が違う方向へ曲がっている。気を失ってはいるけれど、骨折と少しの傷かしら。商人らしきおじさんに特殊な治療を施すから幌馬車内に近づかないように伝える。
ラファルにはおじさんの横に座ってもらい、護衛兼監視役をお願いする。
「さて、まずは護衛ね」
『大地の巡りし慈愛の力で汝を癒せ、アスクレーピオス』流石に瀕死の状態では魔力をかなり消費してしまう。腕も生やしているしね。瀕死だった護衛は青白い光に包まれ胸の傷口や腕に光が集まり治療していく。
護衛の人はもう大丈夫ね。護衛は傷が治り、驚きながらも生えた腕を確認しはじめている。
次は男の子ね。
……治療魔法で充分のようだ。私は二人の治療が終わり、幌馬車から降りる。
次は馬ね。治療魔法を馬にも唱えた。よし、これでもう大丈夫。
「治療は終わった。男の子はまだ気を失って居るけれど、大丈夫。貴方も怪我しているね」
私はそう言うと、おじさんにも治療魔法を唱える。どうやらおじさんは背中には大きな爪跡が残されていた。これだけの被害を与える魔物ってどんな魔物なのかしら。まぁ、いいわ。
移動手段を確保が出来たし、これで町まで楽に行けるわ。
馬はラファルの気配に怯えているけれど、何とか大丈夫そうね。おじさんは二人の怪我の具合を確認すると、安心したようで敵がまた狙ってくるかも知れないからとすぐに出発するみたい。
馬車内では護衛に感動され、男の子は途中で気が付いた。この辺の魔物事情を聞きながら馬車で半日もすると町へ着いた。
「おい、あんた。いくら大きな犬が相棒だとしても一人旅は危ない。旅を続けるのなら日中の人が多く出ている時に動くべきだ」
そこまで考えが及ばなかった。確かにそうよね。今まで問題なかったけれど、これからは分からない。
「ありがとう、わかった」
「こちらこそ助けて貰ったんだ。本当に感謝している。お礼といっちゃなんだが、俺の店があっちにあるんだ。寄っていくといい」
「まだ行くところがある。気持ちだけ受け取っておくよ」
「そうか。気が向いたらいつでも寄ってくれ」
私はおじさん達に別れを告げ歩き出した。
この町は小さな町でのんびりしていて治安は良さそうだ。とりあえず、街道で狩った魔物の報告を挙げにギルドに向かう。
「魔物討伐お疲れ様でした。イーズ様に伝言が有ります」
受付のお姉さんがメモ書きを渡してくれた。私はメモに目を通す。
ーー ◯月◯日 検問所にて隣国へと渡られたイーズ様に事実確認を行いたい。至急王国へ戻られたし。
……どういう事かしら。
あまり良い感じとは思えないのだけれど。
分からない。
ギルド受付のお姉さんにお礼を言って、犬と一緒に泊まれる宿を聞く。この町に一軒しか無いが、今の時期は混んでいないので宿屋は多分泊まれるだろうとの話だった。
はっ! 検問所で怪しい女がいたと言うことは私を探しているのよね?
ギルドで伝言を受け取ってしまった。
ギルドからは私が受け取ったと報告するわよね。
まずいわ。このまま逃げればイーズがソフィアだという事がばれてしまう。
どうしよう……。
だからといって国に戻ってしまえば商品として売られてしまう。私の居る場所がバレたに違いない。
仕方がない、このまま町を出るしかない。
捕まるかもしれないという恐怖と不安で泣きたくなる気持ちを抑え、ギルドカード内のお金を全て引き出し、ラファルの鞄に入れてギルドを出る。
急ごう。
こうしている間にもギルドから報告がいっているはずだ。
一番近くにあった小さな商店へ寄り、数日分の食料や必要な雑貨を買うとそのまま町を後にした。ある程度町から離れてから唱詠し、空を飛んだ。
一日に二回の原始魔法はきついわ。
あまり距離を飛ぶことができない。
幸い隣街と近かったようですぐに街外れに降り立ち宿を探す。ギルドを通せないわ。
少し高いが、清浄魔法が使えるのと大人しい犬ならいいよと泊まれる宿があった。
部屋に入り、ラファルとベッドに入り休んだ。焦りと不安からか食欲が湧かずにいる。ラファルは街道で食べてきたから問題ないわ。
流石に疲れた。
何故イーズが呼ばれるのかしら。着のみ着のままに出たから不審に思われたのは分かる。ソフィアが居なくなって、犬といた女は私しかいなかったからイーズはソフィアだと気付かれたのかもしれない。
でも、呼び戻してどうする気なの?
逃げた罪で牢屋に行くことになる?
でも、あの書類をサインしたオリヴェタン侯爵家にはもう戻れないわ。
イーズの名は使えない。
これからどうしよう。
ギルドが使えないとなると、魔石を魔道具屋で売るか、薬草でポーションを作成し、魔道具屋に買い取ってもらうか、しかない。
思いつく限りでは魔石の稼ぎが一番良さそうだわ。もっと遠くの街に行って姿も名前も変えて平民として住むのがいいのかもしれない。
とりあえず、寝るわ。
色々ありすぎて疲れた。
……休みたい。
護衛の人はポーションが無ければきっと死んでいたと思うほどの怪我だった。
意識はあり、辛うじて反応ができる程度で彼は大きく胸に裂けた傷があり、腕も食いちぎられていて止血されている状態だ。
生やせるかしら。普通の回復魔法では無理ね。
男の子の方は腕や足が違う方向へ曲がっている。気を失ってはいるけれど、骨折と少しの傷かしら。商人らしきおじさんに特殊な治療を施すから幌馬車内に近づかないように伝える。
ラファルにはおじさんの横に座ってもらい、護衛兼監視役をお願いする。
「さて、まずは護衛ね」
『大地の巡りし慈愛の力で汝を癒せ、アスクレーピオス』流石に瀕死の状態では魔力をかなり消費してしまう。腕も生やしているしね。瀕死だった護衛は青白い光に包まれ胸の傷口や腕に光が集まり治療していく。
護衛の人はもう大丈夫ね。護衛は傷が治り、驚きながらも生えた腕を確認しはじめている。
次は男の子ね。
……治療魔法で充分のようだ。私は二人の治療が終わり、幌馬車から降りる。
次は馬ね。治療魔法を馬にも唱えた。よし、これでもう大丈夫。
「治療は終わった。男の子はまだ気を失って居るけれど、大丈夫。貴方も怪我しているね」
私はそう言うと、おじさんにも治療魔法を唱える。どうやらおじさんは背中には大きな爪跡が残されていた。これだけの被害を与える魔物ってどんな魔物なのかしら。まぁ、いいわ。
移動手段を確保が出来たし、これで町まで楽に行けるわ。
馬はラファルの気配に怯えているけれど、何とか大丈夫そうね。おじさんは二人の怪我の具合を確認すると、安心したようで敵がまた狙ってくるかも知れないからとすぐに出発するみたい。
馬車内では護衛に感動され、男の子は途中で気が付いた。この辺の魔物事情を聞きながら馬車で半日もすると町へ着いた。
「おい、あんた。いくら大きな犬が相棒だとしても一人旅は危ない。旅を続けるのなら日中の人が多く出ている時に動くべきだ」
そこまで考えが及ばなかった。確かにそうよね。今まで問題なかったけれど、これからは分からない。
「ありがとう、わかった」
「こちらこそ助けて貰ったんだ。本当に感謝している。お礼といっちゃなんだが、俺の店があっちにあるんだ。寄っていくといい」
「まだ行くところがある。気持ちだけ受け取っておくよ」
「そうか。気が向いたらいつでも寄ってくれ」
私はおじさん達に別れを告げ歩き出した。
この町は小さな町でのんびりしていて治安は良さそうだ。とりあえず、街道で狩った魔物の報告を挙げにギルドに向かう。
「魔物討伐お疲れ様でした。イーズ様に伝言が有ります」
受付のお姉さんがメモ書きを渡してくれた。私はメモに目を通す。
ーー ◯月◯日 検問所にて隣国へと渡られたイーズ様に事実確認を行いたい。至急王国へ戻られたし。
……どういう事かしら。
あまり良い感じとは思えないのだけれど。
分からない。
ギルド受付のお姉さんにお礼を言って、犬と一緒に泊まれる宿を聞く。この町に一軒しか無いが、今の時期は混んでいないので宿屋は多分泊まれるだろうとの話だった。
はっ! 検問所で怪しい女がいたと言うことは私を探しているのよね?
ギルドで伝言を受け取ってしまった。
ギルドからは私が受け取ったと報告するわよね。
まずいわ。このまま逃げればイーズがソフィアだという事がばれてしまう。
どうしよう……。
だからといって国に戻ってしまえば商品として売られてしまう。私の居る場所がバレたに違いない。
仕方がない、このまま町を出るしかない。
捕まるかもしれないという恐怖と不安で泣きたくなる気持ちを抑え、ギルドカード内のお金を全て引き出し、ラファルの鞄に入れてギルドを出る。
急ごう。
こうしている間にもギルドから報告がいっているはずだ。
一番近くにあった小さな商店へ寄り、数日分の食料や必要な雑貨を買うとそのまま町を後にした。ある程度町から離れてから唱詠し、空を飛んだ。
一日に二回の原始魔法はきついわ。
あまり距離を飛ぶことができない。
幸い隣街と近かったようですぐに街外れに降り立ち宿を探す。ギルドを通せないわ。
少し高いが、清浄魔法が使えるのと大人しい犬ならいいよと泊まれる宿があった。
部屋に入り、ラファルとベッドに入り休んだ。焦りと不安からか食欲が湧かずにいる。ラファルは街道で食べてきたから問題ないわ。
流石に疲れた。
何故イーズが呼ばれるのかしら。着のみ着のままに出たから不審に思われたのは分かる。ソフィアが居なくなって、犬といた女は私しかいなかったからイーズはソフィアだと気付かれたのかもしれない。
でも、呼び戻してどうする気なの?
逃げた罪で牢屋に行くことになる?
でも、あの書類をサインしたオリヴェタン侯爵家にはもう戻れないわ。
イーズの名は使えない。
これからどうしよう。
ギルドが使えないとなると、魔石を魔道具屋で売るか、薬草でポーションを作成し、魔道具屋に買い取ってもらうか、しかない。
思いつく限りでは魔石の稼ぎが一番良さそうだわ。もっと遠くの街に行って姿も名前も変えて平民として住むのがいいのかもしれない。
とりあえず、寝るわ。
色々ありすぎて疲れた。
……休みたい。
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