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妹鬼と闘うために、幼馴染は退魔師となって現れます
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鬼の世界へと去った母さんのことを考えたときだった。
今にも首筋を羅羽の爪で切り裂かれそうになりながら、俺はできもしないことを口走っていた。
「だったら、守ってやるよ」
険しかった羅羽の顔つきは、急に穏やかになった。
俺の命を奪うところだった鋼のような爪は、あっさりと引っ込められた。
羅羽は、恥ずかしそうにつぶやく。
「ありがとう」
思ったとおりだった。
羅羽は、怖かったのだ。
死ぬのが、というよりも、仲間に殺されるのが。
そんな気持ちは、誰かが受け止めてやらなくてはならない。
俺の不安を、咲耶が受け止めてくれたように。
だから、立ち上がるときに俺は笑ってみせた。
「もう帰るからさ、その角、なんとかならないか」
羅羽が鬼だったということは、もう、どうでもよくなっていた。
ただ、意地を張らなくてもいいと言いたかっただけだ。
すぐに返事を聞くことはできなかったが、やがて、羅羽の微かな声がした。
「ごめんね」
角も見えないくらいにうなだれる。
それが何とも言えず、いじらしかった。
さっきまで目を吊り上げていきりたっていた自分が、恥ずかしいのだろう。
羅羽のこんなところを知れば知るほど、ちょっとでも元気づけてやりたくなる。
「俺の後ろについて歩けよ。こうやって」
背中を向けると、羅羽の額に背中を押し当ててやった。
もしかして、なくならない角かもしれない。
でも、それがどうしたと言ってやるのも、守ってやるということだ。
だが、羅羽は消え入りそうに小さな声で言った。
「そういう意味じゃないの」
女の子の気持ちというのは、どうにも難しい。
俺は、ちょっと痛い角の感触を背中に感じながら、困り果てた。
「じゃあ、どういう……」
みなまで言わないうちに、俺は羅羽の手で押しのけられた。
今にも泣きだしそうな声が、最後の決断を告げる
「ごめんね、お兄ちゃん」
後ろから、風を切る音がした。
爪で服が裂けるのが、肌すれすれでわかった。
悲しさと恐怖で、思わず立ちすくんだ。
「何でだよ、羅羽」
名前で呼んだのは、落ち着くのを期待したからではなかった。
もう、それができなくなるかもしれないと思ったからだ。
俺が考えていることに答えるかのように、羅羽も言った。
「私は、やっぱり鬼」
でも、逃げる気にはなれなかった。
そのまま立ち止まっていると、背中に激痛が走る。
羅羽を放り出す気はなかったが、どうにもできないまま死ぬのもごめんだった。
何とかして、生き抜く方法を探し出さなければならない。
「あの鎧……」
真っ先に考えたのはそれだった。
だが、いつの間にか消えてしまったものが、今さら探しても見つかるはずもない。
こんなことをしている間に、次の爪が襲ってきたらひとたまりもないだろう。
とっさに地面へと身体を投げ出す。
その上を、羅羽の爪が旋風のように吹き抜けた。
助かった、と思ったところで、俺の指先が何かに触れる。
「お守り……」
それは、さっき放り投げた布のお守りの切れ端だった。
もうおしまいだ、と思ったが、頭の片隅に浮かんだものがある。
帰り際にアパートのベランダから俺を見送っていた、咲耶の顔だ。
「確か……」
あのとき渡されたものは、まだひとつ残っていたはずだ。
ポケットから引きぬきながら、俺は地面を転がる。
羅羽の爪が垂直に降ってくることは、容易に想像がついていた。
それが耳元をかすめると同時に、起き上がった俺は最後の「お守り」を投げた。
羅羽が呻く。
「まさか、それは……」
ポケットの中で揉まれても、折りたてのように翼をピンと張りつめた紙の鳥。
それは、すぐに目の前から足元へと落ちた。
共に肩透かしをくらった俺も羅羽も呆然とする。
だが、そこから立ち直ったのは、俺のほうが先だった。
紙の鳥を拾い上げてその場を逃げ出す。
一瞬だけ遅れて、羅羽の爪が横薙ぎに飛んできた。
「もう一度!」
後ろ手に投げると、今度は落ちてこなかった。
ちらりと振り向くと、折り紙が白い鳥になって飛んでいくところだった。
「おい!」
無傷の羅羽が、哀しげに俺を見つめていた。
「私を守りきれるわけないじゃない……お兄ちゃんなんかに」
俺の胸元めがけて、鬼の爪の狙いをつける。
だが、もう、そんなことで怯みはしない。
「分かるもんか……やってみなくちゃ」
それはハッタリと言えなくもなかった。
もっとも、羅羽は羅羽で、ひっかかりはしない。
「本当は分かってるんでしょ? 無理だって」
それは静かな、死の宣告だった。
その時だった。
どこからか、別の少女の声が聞こえた。
「意外に早かったけど、何の用?」
俺の心臓めがけて飛んできた鬼の爪は、鈴のついた杖で受け止められた。
羅羽が、最初に俺を襲ったときの、あの禍々しい声で叫ぶ。
「誰じゃ?」
聞き覚えのある声が、夜闇の中に凛と響き渡った。
「そういうことか……前言撤回、そいつは守らなくてよし!」
俺の目の前に、ふわりと舞い降りた者がある。
身にまとった神主装束は、言っていることの割には清らかな、真っ白な衣だった。
それを見た俺と羅羽は、ほとんど同時に口を開く。
「お前、その格好……」
「おのれは、まさか……!」
だが、咲耶が返事をした相手は、俺ひとりだった。
「これがボク。ずっと、克衛を見ていたのは、このためだったんだ」
鬼から俺を守るための退魔師、といったところだろうか。
死ぬか生きるかの瀬戸際だというのに、咲耶は呑気に思い出話を始める。
「覚えてる? 裸で川遊びしたときのこと」
裸の話だけ余計だ。羅羽の目が、また鋭く裂ける。
こんなことで殺されては浮かばれない。俺は必死で話をそらす。
「アブをよけるとか言って、顔面、川に沈めてくれたよな!」
かなり、わざとらしかったと思う。
だが、咲耶は大真面目に答えた。
「鬼たちの目が、子どもを追っていたんだ。克衛を探して。だから、隠さなくちゃいけなかった」
何で、俺を?
羅羽の様子を伺ってみると、唇を固く結んで目をそらすところだった。
咲耶は、そんなことなど気にした様子もない。
別の話を始める。
「ごめんね、退屈だったろ? あの薪能」
そうだった。
あれは咲耶に誘われたのだ。
これにも羅羽が機嫌を損ねそうで、俺は文句を垂れてみせる。
「ほとんど寝てたぞ、俺は」
「あれも克衛を鬼たちにさらわせないためさ。住んでる辺りの神社のお祭りでね」
そういう話を聞くと、だんだんわかってくることがあった。
咲耶の不可思議な振る舞いには、全て意味があったのだ。
「あの、お守りも?」
「後ろ手に投げたら、何が起こるか教えようとしたんだけど……」
犬の形をした藁人形を投げれば、狐の精たちが現れる。
布の人形は、身にまとうことのできる鎧武者を呼べる。
紙の白鳥は、咲耶自身を退魔師として招く合図なのだ。
だが、それらは全部、電車の音でかき消されてしまったというわけだ。
「じゃあ、わざわざ転校したのは?」
まさかとは思ったが、聞いてみる。
咲耶は、照れもしないで答えた。
「克衛を守るためだよ、鬼から」
だが、分からないことがある。
「何で、俺が狙われなくちゃいけないんだ?」
これには、咲耶も首を傾げた。
「さあ……ただ、克衛が鬼を引き寄せてるってことは確かだ」
そこで、ふと思い当たったことがある。
「すると、この……」
羅羽との出会いも、偶然ではなかったということだろうか。
だが、義理の妹となった鬼は、もう俺に手を出そうとはしない。
ただ、うつむいたまま震えているのを見ると、何も言う気にはなれなかった。
咲耶はというと、何を調子に乗ったのか、言わなくてもいいことを口にする。
「でも、本当は……近くにいたかったから。そのために、ボクは退魔師の修業をしてきた」
それが、耐えに耐えていた羅羽の怒りに火をつけたらしい。
「何、余裕かましてんのよ!」
俺に向けられていたはずの爪を、咲耶に対して振り上げた。
もっとも、この退魔師は驚きもしない。
「未熟だね、鬼としては!」
嘲笑とも叱責ともつかない声を上げると、静かな声で祭文を唱えはじめた。
今にも首筋を羅羽の爪で切り裂かれそうになりながら、俺はできもしないことを口走っていた。
「だったら、守ってやるよ」
険しかった羅羽の顔つきは、急に穏やかになった。
俺の命を奪うところだった鋼のような爪は、あっさりと引っ込められた。
羅羽は、恥ずかしそうにつぶやく。
「ありがとう」
思ったとおりだった。
羅羽は、怖かったのだ。
死ぬのが、というよりも、仲間に殺されるのが。
そんな気持ちは、誰かが受け止めてやらなくてはならない。
俺の不安を、咲耶が受け止めてくれたように。
だから、立ち上がるときに俺は笑ってみせた。
「もう帰るからさ、その角、なんとかならないか」
羅羽が鬼だったということは、もう、どうでもよくなっていた。
ただ、意地を張らなくてもいいと言いたかっただけだ。
すぐに返事を聞くことはできなかったが、やがて、羅羽の微かな声がした。
「ごめんね」
角も見えないくらいにうなだれる。
それが何とも言えず、いじらしかった。
さっきまで目を吊り上げていきりたっていた自分が、恥ずかしいのだろう。
羅羽のこんなところを知れば知るほど、ちょっとでも元気づけてやりたくなる。
「俺の後ろについて歩けよ。こうやって」
背中を向けると、羅羽の額に背中を押し当ててやった。
もしかして、なくならない角かもしれない。
でも、それがどうしたと言ってやるのも、守ってやるということだ。
だが、羅羽は消え入りそうに小さな声で言った。
「そういう意味じゃないの」
女の子の気持ちというのは、どうにも難しい。
俺は、ちょっと痛い角の感触を背中に感じながら、困り果てた。
「じゃあ、どういう……」
みなまで言わないうちに、俺は羅羽の手で押しのけられた。
今にも泣きだしそうな声が、最後の決断を告げる
「ごめんね、お兄ちゃん」
後ろから、風を切る音がした。
爪で服が裂けるのが、肌すれすれでわかった。
悲しさと恐怖で、思わず立ちすくんだ。
「何でだよ、羅羽」
名前で呼んだのは、落ち着くのを期待したからではなかった。
もう、それができなくなるかもしれないと思ったからだ。
俺が考えていることに答えるかのように、羅羽も言った。
「私は、やっぱり鬼」
でも、逃げる気にはなれなかった。
そのまま立ち止まっていると、背中に激痛が走る。
羅羽を放り出す気はなかったが、どうにもできないまま死ぬのもごめんだった。
何とかして、生き抜く方法を探し出さなければならない。
「あの鎧……」
真っ先に考えたのはそれだった。
だが、いつの間にか消えてしまったものが、今さら探しても見つかるはずもない。
こんなことをしている間に、次の爪が襲ってきたらひとたまりもないだろう。
とっさに地面へと身体を投げ出す。
その上を、羅羽の爪が旋風のように吹き抜けた。
助かった、と思ったところで、俺の指先が何かに触れる。
「お守り……」
それは、さっき放り投げた布のお守りの切れ端だった。
もうおしまいだ、と思ったが、頭の片隅に浮かんだものがある。
帰り際にアパートのベランダから俺を見送っていた、咲耶の顔だ。
「確か……」
あのとき渡されたものは、まだひとつ残っていたはずだ。
ポケットから引きぬきながら、俺は地面を転がる。
羅羽の爪が垂直に降ってくることは、容易に想像がついていた。
それが耳元をかすめると同時に、起き上がった俺は最後の「お守り」を投げた。
羅羽が呻く。
「まさか、それは……」
ポケットの中で揉まれても、折りたてのように翼をピンと張りつめた紙の鳥。
それは、すぐに目の前から足元へと落ちた。
共に肩透かしをくらった俺も羅羽も呆然とする。
だが、そこから立ち直ったのは、俺のほうが先だった。
紙の鳥を拾い上げてその場を逃げ出す。
一瞬だけ遅れて、羅羽の爪が横薙ぎに飛んできた。
「もう一度!」
後ろ手に投げると、今度は落ちてこなかった。
ちらりと振り向くと、折り紙が白い鳥になって飛んでいくところだった。
「おい!」
無傷の羅羽が、哀しげに俺を見つめていた。
「私を守りきれるわけないじゃない……お兄ちゃんなんかに」
俺の胸元めがけて、鬼の爪の狙いをつける。
だが、もう、そんなことで怯みはしない。
「分かるもんか……やってみなくちゃ」
それはハッタリと言えなくもなかった。
もっとも、羅羽は羅羽で、ひっかかりはしない。
「本当は分かってるんでしょ? 無理だって」
それは静かな、死の宣告だった。
その時だった。
どこからか、別の少女の声が聞こえた。
「意外に早かったけど、何の用?」
俺の心臓めがけて飛んできた鬼の爪は、鈴のついた杖で受け止められた。
羅羽が、最初に俺を襲ったときの、あの禍々しい声で叫ぶ。
「誰じゃ?」
聞き覚えのある声が、夜闇の中に凛と響き渡った。
「そういうことか……前言撤回、そいつは守らなくてよし!」
俺の目の前に、ふわりと舞い降りた者がある。
身にまとった神主装束は、言っていることの割には清らかな、真っ白な衣だった。
それを見た俺と羅羽は、ほとんど同時に口を開く。
「お前、その格好……」
「おのれは、まさか……!」
だが、咲耶が返事をした相手は、俺ひとりだった。
「これがボク。ずっと、克衛を見ていたのは、このためだったんだ」
鬼から俺を守るための退魔師、といったところだろうか。
死ぬか生きるかの瀬戸際だというのに、咲耶は呑気に思い出話を始める。
「覚えてる? 裸で川遊びしたときのこと」
裸の話だけ余計だ。羅羽の目が、また鋭く裂ける。
こんなことで殺されては浮かばれない。俺は必死で話をそらす。
「アブをよけるとか言って、顔面、川に沈めてくれたよな!」
かなり、わざとらしかったと思う。
だが、咲耶は大真面目に答えた。
「鬼たちの目が、子どもを追っていたんだ。克衛を探して。だから、隠さなくちゃいけなかった」
何で、俺を?
羅羽の様子を伺ってみると、唇を固く結んで目をそらすところだった。
咲耶は、そんなことなど気にした様子もない。
別の話を始める。
「ごめんね、退屈だったろ? あの薪能」
そうだった。
あれは咲耶に誘われたのだ。
これにも羅羽が機嫌を損ねそうで、俺は文句を垂れてみせる。
「ほとんど寝てたぞ、俺は」
「あれも克衛を鬼たちにさらわせないためさ。住んでる辺りの神社のお祭りでね」
そういう話を聞くと、だんだんわかってくることがあった。
咲耶の不可思議な振る舞いには、全て意味があったのだ。
「あの、お守りも?」
「後ろ手に投げたら、何が起こるか教えようとしたんだけど……」
犬の形をした藁人形を投げれば、狐の精たちが現れる。
布の人形は、身にまとうことのできる鎧武者を呼べる。
紙の白鳥は、咲耶自身を退魔師として招く合図なのだ。
だが、それらは全部、電車の音でかき消されてしまったというわけだ。
「じゃあ、わざわざ転校したのは?」
まさかとは思ったが、聞いてみる。
咲耶は、照れもしないで答えた。
「克衛を守るためだよ、鬼から」
だが、分からないことがある。
「何で、俺が狙われなくちゃいけないんだ?」
これには、咲耶も首を傾げた。
「さあ……ただ、克衛が鬼を引き寄せてるってことは確かだ」
そこで、ふと思い当たったことがある。
「すると、この……」
羅羽との出会いも、偶然ではなかったということだろうか。
だが、義理の妹となった鬼は、もう俺に手を出そうとはしない。
ただ、うつむいたまま震えているのを見ると、何も言う気にはなれなかった。
咲耶はというと、何を調子に乗ったのか、言わなくてもいいことを口にする。
「でも、本当は……近くにいたかったから。そのために、ボクは退魔師の修業をしてきた」
それが、耐えに耐えていた羅羽の怒りに火をつけたらしい。
「何、余裕かましてんのよ!」
俺に向けられていたはずの爪を、咲耶に対して振り上げた。
もっとも、この退魔師は驚きもしない。
「未熟だね、鬼としては!」
嘲笑とも叱責ともつかない声を上げると、静かな声で祭文を唱えはじめた。
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