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第11話:KAGUYA計画 ― カナタ章 ―
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かぐや計画。
霧子が話していた、かぐや計画。
自分の力とあの言葉が頭の隅から離れない。
カナタはベッドからそっと抜け出し、医療区にある資料室へ向かう。
資料室へと続く廊下は、ひとけがなく、シンとしていた。ここへは人が来ることはほとんどない。冷たさが体にまとわりつく。
資料室奥の歴史資料へと入って行き、周囲を見渡す。
焼け焦げた跡が残る、一冊の古びた資料に目を留めた。
カナタは、その資料をそっと手に取る。
その資料には「KAGUYA計画」というラベルが貼ってあった。
【KAGUYA計画】──初めての成功体―
資料には焦げが多く、あまり読むことが出来ないが、中には1枚の録画媒体が挟まっていた。
「カナタは資料端末の光に導かれるように、そっと歩み寄った。
途切れ途切れの映像と断片的な音声が流れ始める。
映っているのは、恐らく月にある研究室だろう。乱れた画像に、霧子に似た顔が一瞬映る。
――霧子さん……? 端末から低く電子音に、混ざる声が漏れる。
「月神歴2057年7月13日、記録者、月島霞子」
記録者の名前が語られ、カナタの胸に微かな衝撃が走る。
「か、母さん……」
映し出された小さな保育カプセルが映っている。
カプセルの中には、赤ん坊が眠っている。まるで呼吸と連動するかのように、体からは柔らかい光が発せられている。その光は部屋を柔らかく照らしていた。
試験管には「KAGUYA」と書かれたネームプレートが貼られていた。
霞子の声が途切れ途切れに響く。
「力の発現も安定…赤ん坊ながら、かなりのちか…ら…が…」
映像は何度も乱れ、フレームが飛ぶ。音声も一部はノイズで聞き取りにくい。 カナタの胸に、微かだが確かな違和感が走る。
――この赤ん坊は……自分に関係している……?
途切れ途切れの音声に、霞子の声が混じる。
「初のせいこ…た…データ不足、こん…の力の発現…保存…」
声は小さくなり、背景の電子音に飲み込まれる。
胸の奥には、映像の赤ん坊と自分の間にある不思議な結びつき、母との無意識の繋がりがある気がした。
廊下の足音が近づき、服部が入ってくる。
「……カナタ、資料室か?」
カナタは端末を閉じると、視線を逸らし、わずかに距離を置く。
「……あ、はい。ちょっと調べ物を」
声は落ち着いているが、慎重さが滲む。
「…そうか」
服部は眉を寄せるが強く問い詰めず、頷く。
――あの力の後から、何かを隠しているのか……?
カナタは服部と共に資料室を後にする。
胸の奥には赤ん坊KAGUYAの映像がざわめきと共に残るのだった。
……これは…僕…?
霧子が話していた、かぐや計画。
自分の力とあの言葉が頭の隅から離れない。
カナタはベッドからそっと抜け出し、医療区にある資料室へ向かう。
資料室へと続く廊下は、ひとけがなく、シンとしていた。ここへは人が来ることはほとんどない。冷たさが体にまとわりつく。
資料室奥の歴史資料へと入って行き、周囲を見渡す。
焼け焦げた跡が残る、一冊の古びた資料に目を留めた。
カナタは、その資料をそっと手に取る。
その資料には「KAGUYA計画」というラベルが貼ってあった。
【KAGUYA計画】──初めての成功体―
資料には焦げが多く、あまり読むことが出来ないが、中には1枚の録画媒体が挟まっていた。
「カナタは資料端末の光に導かれるように、そっと歩み寄った。
途切れ途切れの映像と断片的な音声が流れ始める。
映っているのは、恐らく月にある研究室だろう。乱れた画像に、霧子に似た顔が一瞬映る。
――霧子さん……? 端末から低く電子音に、混ざる声が漏れる。
「月神歴2057年7月13日、記録者、月島霞子」
記録者の名前が語られ、カナタの胸に微かな衝撃が走る。
「か、母さん……」
映し出された小さな保育カプセルが映っている。
カプセルの中には、赤ん坊が眠っている。まるで呼吸と連動するかのように、体からは柔らかい光が発せられている。その光は部屋を柔らかく照らしていた。
試験管には「KAGUYA」と書かれたネームプレートが貼られていた。
霞子の声が途切れ途切れに響く。
「力の発現も安定…赤ん坊ながら、かなりのちか…ら…が…」
映像は何度も乱れ、フレームが飛ぶ。音声も一部はノイズで聞き取りにくい。 カナタの胸に、微かだが確かな違和感が走る。
――この赤ん坊は……自分に関係している……?
途切れ途切れの音声に、霞子の声が混じる。
「初のせいこ…た…データ不足、こん…の力の発現…保存…」
声は小さくなり、背景の電子音に飲み込まれる。
胸の奥には、映像の赤ん坊と自分の間にある不思議な結びつき、母との無意識の繋がりがある気がした。
廊下の足音が近づき、服部が入ってくる。
「……カナタ、資料室か?」
カナタは端末を閉じると、視線を逸らし、わずかに距離を置く。
「……あ、はい。ちょっと調べ物を」
声は落ち着いているが、慎重さが滲む。
「…そうか」
服部は眉を寄せるが強く問い詰めず、頷く。
――あの力の後から、何かを隠しているのか……?
カナタは服部と共に資料室を後にする。
胸の奥には赤ん坊KAGUYAの映像がざわめきと共に残るのだった。
……これは…僕…?
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