KAGUYA―月と時の交錯-

霧子ノア

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第22話:届かぬ想いと時

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霧子は研究室で端末の前に座り、画面に映る、カナタのデータを見つめていた。
心拍の異常、微細な光の揺れ、体温の変動――すべての異変は、KAGUYA計画の影響を示していた
全てを語れないまま、胸の奥に焦燥が渦巻いていく。

「……こんな状態で戦わせ続けてはいけない……」
手元の端末に休むよう送信する。しかしカナタは、不安を取り除くかのように戦い続ける。
彼の体調は日に日に悪化していた。

霧子は、真実を告げるべきか否か、自問を繰り返していた。
あの子を守りたいという気持ちと共に、姉の思いと地球の未来、全てが霧子に重くのしかかる。しかし隠し続けることも、カナタの命に関わるリスクを増やすだけだった。

――
服部は資料室の片隅で、黙々と記録を読み進めていた。机の上には、霞子の遺した古いノートと、無数の実験データが広がっている。

古い実験ノート、双子の姉・霞子の記録、裂け目のデータ。
カナタの異変は偶発的ではなく、KAGUYA計画の影響であることが、徐々に輪郭を浮かび上がらせる。

資料の照合作業を続けるうちに、服部の目は徐々に真実の重みに沈んでいった。
彼の手元には霧子が隠してきた真実の断片が揃っていく。
霧子に問い詰めるべき時は近い――彼の胸に覚悟が芽生える。
静かな前兆が、三者の間に漂う緊張感を強くしていた。
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