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続編2 黒地を取り戻せ
毘沙門天の加護
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「そうだ。今日のお昼は皆でおにぎりサンド作ろうって、
セーズさんが言ってたよ」
「おにぎりサンド? 」
新田の話に牧野の顔が笑顔になる。
「チビがホットサンドメーカーが好きだろう?
だから肉巻き焼いたり、
ハムとチーズとか厚焼き卵とか明太とか具材を用意するんだってさ」
「具だくさんで色々作れるよ」
新田とアートンの話に、
「おお~楽しそう~」
牧野は嬉しそうに言うと部屋を出て行った。
「セーズじゃないけど、牧野を動かすには食ね」
トリアも呆れ顔で言うと、向井達と笑いながら歩き出した。
下界に下りると、
「昨日よりは悪霊も少ないね」
アートンが空を見上げて言った。
空はどんよりしているが曇り空は少し明るい。
日本の悪霊に取り込まれている外人の負が、
微妙に蠢いているのが分かる。
「なんか不気味………一つになるとエイリアンみたいだぞ」
牧野も気味悪そうに見上げて言った。
「まずここは四区でしょう。続けて結界張って、
五区、六区と終わらせていこう」
トリアも霊銃を装着させると顔を顰めた。
「日本人の集落はこことここ」
新田がバングルの画像を浮かばせ言う。
「これ見てると随分捨て地が増えるな」
牧野がじっと画像を見つめた。
「そうですね。保護された集落は、
アートンさんとオクトさんを呼んでお願いして………
資材置き場は中区の方に飛ばされると思うんです。
で、問題なのが………
その土地の一部、要するにヤードと一緒に、
汚染物質も中区に飛ばされる可能性があるんですよ」
「えっ? 」
向井の話に牧野が驚き、トリア達はハッとしたように頷いた。
「ここでも汚染か………」
「汚染された土が中区に飛ぶと問題なの? 」
牧野が皆の顔を見る。
「汚染は広がるから、黒地が環境悪化につながる」
新田が牧野を見た。
「だったら結界で消せばいいじゃん」
「ん………結界は龍神の想いなんで、
消えるもの飛ばされるものの選別が俺にはできないんですよ。
出来るのは飛ばす場所だけ」
向井が肩をすくめてため息をついた。
「一か八かヤードを包むように別の結界を張ってみます。
それで消されるようなら、
相当問題を含んだ土地という事なので、
中区にも飛ばされないんじゃないかな? 」
考え込む向井に、
「ならさ~昨日中区や上区に飛んだ土地は平気だったのか? 」
牧野が皆の顔を見た。
「多分、そこまでの問題はなかったんじゃないかな。
神様も流石に穢れた土地には嫌悪感の方が大きいと思うよ」
アートンが考えながら説明した。
「それが本当ならここは消えるはずなので、
やってみましょう」
向井は四天王の梵字の霊玉を手に包み込むと、
真言を唱え始めた。
セーズさんが言ってたよ」
「おにぎりサンド? 」
新田の話に牧野の顔が笑顔になる。
「チビがホットサンドメーカーが好きだろう?
だから肉巻き焼いたり、
ハムとチーズとか厚焼き卵とか明太とか具材を用意するんだってさ」
「具だくさんで色々作れるよ」
新田とアートンの話に、
「おお~楽しそう~」
牧野は嬉しそうに言うと部屋を出て行った。
「セーズじゃないけど、牧野を動かすには食ね」
トリアも呆れ顔で言うと、向井達と笑いながら歩き出した。
下界に下りると、
「昨日よりは悪霊も少ないね」
アートンが空を見上げて言った。
空はどんよりしているが曇り空は少し明るい。
日本の悪霊に取り込まれている外人の負が、
微妙に蠢いているのが分かる。
「なんか不気味………一つになるとエイリアンみたいだぞ」
牧野も気味悪そうに見上げて言った。
「まずここは四区でしょう。続けて結界張って、
五区、六区と終わらせていこう」
トリアも霊銃を装着させると顔を顰めた。
「日本人の集落はこことここ」
新田がバングルの画像を浮かばせ言う。
「これ見てると随分捨て地が増えるな」
牧野がじっと画像を見つめた。
「そうですね。保護された集落は、
アートンさんとオクトさんを呼んでお願いして………
資材置き場は中区の方に飛ばされると思うんです。
で、問題なのが………
その土地の一部、要するにヤードと一緒に、
汚染物質も中区に飛ばされる可能性があるんですよ」
「えっ? 」
向井の話に牧野が驚き、トリア達はハッとしたように頷いた。
「ここでも汚染か………」
「汚染された土が中区に飛ぶと問題なの? 」
牧野が皆の顔を見る。
「汚染は広がるから、黒地が環境悪化につながる」
新田が牧野を見た。
「だったら結界で消せばいいじゃん」
「ん………結界は龍神の想いなんで、
消えるもの飛ばされるものの選別が俺にはできないんですよ。
出来るのは飛ばす場所だけ」
向井が肩をすくめてため息をついた。
「一か八かヤードを包むように別の結界を張ってみます。
それで消されるようなら、
相当問題を含んだ土地という事なので、
中区にも飛ばされないんじゃないかな? 」
考え込む向井に、
「ならさ~昨日中区や上区に飛んだ土地は平気だったのか? 」
牧野が皆の顔を見た。
「多分、そこまでの問題はなかったんじゃないかな。
神様も流石に穢れた土地には嫌悪感の方が大きいと思うよ」
アートンが考えながら説明した。
「それが本当ならここは消えるはずなので、
やってみましょう」
向井は四天王の梵字の霊玉を手に包み込むと、
真言を唱え始めた。
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