『アンダーワールド・続編』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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続編2 北支部の戦い

鬼市のルール

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「そりゃそうだ。だがな、こいつは冥王の子息だぞ。

まさか、それに手をかけようなどとは言わんよな? 」

「!! 」

鬼達が真っ青になり、牧野から離れた。

牧野は鬼が離れたのを見て、籠から女の子を抱き上げた。

見た所六、七歳の子供だ。

その時奥から凛々しい顔つきの鬼が、

野次馬をかき分けるように歩いてきた。

どうやら鬼市を仕切る元締めのようだ。

「騒がしいと思ったら、懐かしい顔を見つけた」

鬼はそう言ってクロを見た。

そして子供を守るように抱く牧野の姿に、

「こんなガキがいずれ冥王になるのか? 

まぁ、この国はもう沈みかかっているからな。

丁度いいか」

と馬鹿にするように笑った。

市場では鬼ともめる牧野達を客が遠巻きに見ていた。

「おい、坊ちゃんよ。そのガキはもうここから出られんよ。

人間に売られてきたんだ」

「だったら俺がその分の金を払う」

「はははは。面白い坊ちゃんだ」

鬼は笑うと向井を見た。

「ほぉ~お前の連れにはいい男もいるんだな。

こりゃ女たちが騒ぐはずだ」

遠巻きに女達が噂を楽しむように向井を見ていた。

向井は彼女たちに微笑むと、

鬼の方に向き直り静かに頭を下げた。

「不躾をお許しください。

彼にはきちんと説明いたしますので」

「分かりゃいいさ」

鬼が頷くのを見て、向井はフゥと小さく息を吐き口を開いた。

「あの、お騒がせついでに一つご相談がございます」

「ほぉ~土足で入り込み、主導権を握ろうってか? 

俺達相手にいい度胸じゃないか」

鬼は皮肉ともとれる笑みを浮かべると言った。

「輪鬼よ。その辺で勘弁してくれ。

冥界人は俺達とは違うんだ。

特に牧野こやつはすれちゃいないんだよ」

冥王オヤジに甘やかされてるってわけだ」

彼はそう言うと牧野を振り返った。

「で、あんたは俺に何をくれるんだ? 」

と今度は向井を見た。

「何も」

その一言に輪鬼は片眉をあげた。

向井はその顔つきに安心した様子で話し始めた。

「私も肉を食します。

あなた方もそれと同じく魂を食する。

これを止めることはできません」

その言葉にその場にいる者達の表情が変わった。

「あんた面白いね~輪鬼うちの人には敵わないけど、

度胸のあるいい男は好きだよ」

奥から気の強そうな鬼が歩いてきた。

「お前が口を出すことじゃねえだろ」

「いいじゃないの。いい男が困ってる姿に、

女心は揺れるんだよ」

美しい橋姫は笑うと、

「で、何を手土産にするんだい? 」

と向井に聞いた。

「私の一存で今、決定づけることはできませんが、

現在、衣領樹が動いております。

冥王の許可が取れましたらそちらをお渡しします」
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