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(18)親愛と切望の狭間①
しおりを挟む夜は、リアが夕食を作った。
里の住人たちが育てた滋味深い野菜に、竜たちが狩ってきた野生の肉。果実のような爽やかさと、どこか異国の熱気を感じさせる香辛料――何もかもが見慣れぬものでありながら、そこから立ちのぼる湯気には、不思議な懐かしさがあった。
初めて見る鍋や道具の形も、薪をくべる火の色も、全てが少しずつ故郷とは異なる。それなのに、口に運んだ瞬間、身体が知っている感触があった。穏やかに舌を包み込む味の重なりに、アイザックとテオは顔を見合わせ、ふと、溢れるように笑った。
「不思議だな。味は全然違うのに、食ったことがある気がする」
アイザックがぽつりと呟くと、すかさずテオが答えた。
「きっと、リアが作ってるからだね」
言ってから気恥ずかしくなったのか、テオはすぐに目を逸らし、耳まで赤く染めていた。
「味付けとか、混ぜ方とか、焼き加減とか。そういうの……身体が覚えてるんだよ。俺たち、何年もリアの料理食ってたからさ」
リアはテーブルにスープの入った器を置きながら、少し照れたように笑った。
「なんか、照れるね。そんな風に言われると」
その言葉の裏には、彼らがともに過ごした年月の重みがあった。空になった皿がいくつも並ぶ頃には、テーブルに流れる空気も、柔らかくなっていた。
食事を終えたあとは、それぞれ湯を借りて体を清め、疲れた心身を温かい水音に沈めた。竜の住まう場所とは思えないほど整えられた設備は異質なのに居心地がよく、客間に戻った二人は、それぞれの荷物を片付けながら、少しずつ緊張を解いていた。
ふと、アイザックが鞄の留め具を外していた手を止め、静かに言った。
「……明日、帰ろうと思う」
ソファに沈んでいたテオの身体がぴくりと揺れ、目を見開いた。
「でも、リアは……」
言いかけた言葉を遮るように、アイザックが穏やかに続ける。
「テオだって、分かっただろ。あいつ、ここにいるのを楽しんでる」
その声には、強い感情が潜んでいた。
見てきたのだ。リアがここで笑う姿を。料理をして、話し、歩く姿を。――それを否定することなど、できるはずがなかった。
「それに竜族の連中も、意外と悪い奴らじゃなかった。あいつの話をきちんと聞いてるし、受け入れてる」
テオは膝の上で組んだ指を強く握り、唇を噛んだ。
心の中には葛藤が渦巻いている。置いていきたくない。でも、ここが今のリアの居場所だと、どこかで理解してしまっている自分もいる。
アイザックは鞄を閉じ、静かに立ち上がると、そっとテオの前に立った。
「嫌だって言ったら、俺は何をしてでも連れて帰ってやるつもりだったよ。でも、今は……その時じゃないとも思った」
言いながら、彼はテオの頭に手を置いた。その仕草には、兄としての情がにじんでいた。
リアを、信じる。その決意が、短くも重い言葉に込められていた。
テオは俯いたまま、何かを飲み込むように沈黙を保っていたが、やがてその表情に小さな変化が現れた。
「……俺、何て言えばいいか分かんないけど」
戸惑いを滲ませながら、立ち上がる。
「リアに、ちゃんと話したいこと、ある気がする」
それは自分の中でも、まだ言葉になりきっていない感情だった。
アイザックは、微笑を浮かべて頷く。
「そうしろ。明日はもう、早く発つ」
言葉を交わしただけで、テオの背中に覚悟が生まれた。
足音も静かに、彼はリアの部屋へ向かって歩き出す。その背を、アイザックは黙って見送った。
扉が閉まり、部屋の空気が再び落ち着きを取り戻す。そこには、穏やかでどこか寂しい静けさが漂っていた。
◇
ギルフォードから借りた本の頁を、リアは指先でそっとめくっていた。
少し黄ばんだ紙には、乾いたインクの香りが残っており、古めかしい表現が連なる物語には、静かに心を委ねたくなるような余白があった。騎士と少女の恋物語。運命に翻弄されながらも、何度も惹かれ合う二人に、リアは胸の奥を掴まれるような感覚を覚えていた。
―― 『心は抗うこと能わず。何度諦めようと試みても、騎士の眩い瞳に映る我こそ、初めての真の自分であった。そなたが愛を囁きたる時、我はすでに遠き日よりそなたを愛し続けていたのだ』
夢中で頁を追っていた時だった。控えめなノックが、静寂を破った。
「はい?」
「……リア。俺、テオ」
一瞬、驚いたけれど、すぐに頬が緩んだ。
扉を開けると、そこにはどこか気まずそうな顔をしたテオが立っていた。何か言いたげに、けれど言葉を飲み込んでいるような表情。
「その顔。私のお気に入りのカップ、テオが割っちゃった時以来の顔だね」
リアが思わず吹き出すと、テオも表情を崩して苦笑をした。
「うわぁ……よく覚えてるな、そんなの」
「覚えてるよ。だって、数日は隠してたもんね」
「ごめんって。村中の雑貨屋回っても同じのが無くて、めちゃくちゃ焦ったんだよ」
懐かしいやり取りに、空気が柔らかくなる。
「もう気にしてないよ。……ね、寝れないなら、ホットミルクでも飲まない?」
リアの優しさに、テオはさらに肩の力を抜いた。
「……あぁ。そうしようかな」
夜の廊下を二人で歩き、キッチンへ向かう。外はもう静まり返っていて、窓の外では星が滲んでいた。
リアは手際よく鍋に牛乳を注ぎ、火を入れる。瓶から蜂蜜をすくって、静かに溶かしていくその姿を、テオは黙って見つめていた。
「最初、二人がここに来た時は、どうなるかと思ったけど……」
リアが振り返らずに言った。
「でも今は、エルやレオと仲良くなってくれて、すごく嬉しかった。二人も、多分お兄ちゃんとテオのこと、最初よりも好きになって……」
「あのさ」
テオの声のトーンが変わったことに気付いて、リアは振り返った。テオの視線が真っ直ぐ自分に向いている。
鍋の湯気が、二人の間を静かに揺らした。
「ん?」
「俺、リアのことが好きなんだ」
言葉が落ちた瞬間、世界の音が一つ、止まった気がした。リアは目を見開き、動きを止める。
「え……っと」
すぐに何か言葉を返そうとしたが、それより先に、テオが続きを話し出す。
「今、どうにかしたいとか、そういうのじゃない。……ただ、ずっと後悔してた」
その声には、悔しさと誠実さが滲んでいた。
「村にいた時に……気持ちを伝えなかったこと。あの日、引き留めなかったことも」
リアの瞳が揺れる。
テオの脳裏には、あの朝の光景が浮かんでいた。門まで迎えに来たギルフォードに付き添われ、リアが背を向けて里の中へと歩いていった、あの後ろ姿。止めたかった。だけど、止められなかった自分。それを、ずっと悔いていた。
「リア。なんかあれば、手紙くれよ。お前が困ってたり、辛いことがあれば……いや、どんなことでもいい。嬉しかったことでも、ただの愚痴でも……」
拳を握りしめながら、テオは言う。
「いつだって、俺、またここまで来るから」
テオがそう言い終えた時、リアはゆっくり鍋の火を止めた。カップにミルクが注がれる音の傍で、頬に涙が伝う。
ここに来てから、リアは一度も泣かなかった。一度でも溢してしまえば、次々と崩れてしまう気がしたからだ。だから、ずっと我慢していたのに。
けれど今、溢れてきたのは――悲しみではなくて、自分を気にかけてくれる人がいるという事実が、胸の奥を温かく締めつける。そんな嬉しさと切なさがないまぜになった、温かい涙だった。
「……ありがとう、テオ」
声が、少し震える。
「私、ここに来てから、強くならなきゃってずっと思ってた。誰にも心配かけたくなくて、寂しくても怖くても、笑ってなきゃって」
手でそっと目を拭いながら、リアは微笑む。
「でも今こうして、テオが里まで来てくれて、あの時の気持ちを聞かせてくれて……本当に、よかったって思ってる」
テオは、小さく頷いた。言葉にはしなかったが、その顔には、安堵の色が浮かんでいた。
リアが見せた涙は、テオにとって何よりの応えだった。
夜のキッチンで、温かいミルクの香りに包まれながら、二人は静かにその時を共有した。
何も変わらないままでもいい。ただ、こうして心が通ったことが、何より確かな答えだった。
◇
他愛もないことを話し込んでいるうちに、カップの中のミルクは、気づけばすっかり空になっていた。名残惜しさを覚えながら、リアはそれを両手で包むようにして持ち上げ、静かにシンクへ運ぶ。
水の音が控えめに響く中、リアはふと顔を上げてテオに言った。
「もう遅いし……洗っておくから、テオは先に部屋に戻っていいよ」
柔らかな声。その中には、どこかしらに安心させたいという優しさが滲んでいた。
テオは少し迷うようにその言葉を受け止め、けれどすぐ、ふっと目を細めて笑った。
「分かった。ありがとう、リア。おやすみ」
そう言って、一歩下がろうとしたその瞬間、テオの足が止まる。呼吸を整えるように一度目を伏せ、それから絞り出すように続けた。
「やっぱり、最後にもう一つだけ」
「なぁに?」
「……ハグ、していいか? その、しばらく会えないだろうしさ」
声は震えてはいなかったけれど、心の中では何かが小さく揺れていた。
テオが求めているのは、リアの温もりと存在だった。リアのことを一人の女性として好いてはいるが、今は下心でも所有欲でもない、ただ純粋な親愛を向けて抱擁を求めていた。
そのことに目敏く気付いたリアは何も言わず、笑いながら、そっと両腕を広げた。テオは安堵したように肩の力を抜き、そっとリアの細い身体を抱き締める。リアは、ポンポン、とテオの背を優しく叩いた。
「……大きくなったね」
胸元に向けて呟かれた言葉に、テオは一瞬ぽかんとし、それから笑う。
「何だそれ。親じゃないんだからさ」
「そうなんだけど、何となく」
「リアが小さいままなんだよ」
くだらない言葉を一言二言と交わし、二人でクスクスと笑う。少しして体が離れると、テオの表情にはどこか照れ臭さと満足感が混ざっていた。
「じゃあ、本当に戻る。おやすみ、リア」
「うん。おやすみなさい、テオ」
廊下の奥へ歩いていくその背を見送り、リアはようやく自分の胸に広がるものを意識した。温かくて、心がじんわり満たされて、不思議と落ち着く。
さっきの抱擁の温もりがまだ腕に残っている。でもそれ以上に、胸の内にぽうっと灯が灯ったような熱が存在していた。
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