竜族への生贄かと思ったら、王子の愛妻になったのですが。

高城

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(32)目蕩みにて

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 風が唸り、木々を揺らしていた。夜の山道は、思った以上に視界が悪い。

「おいレオ、滑らねえように気を付けろよ!」
「うん。エルもね」

 ギルフォードたちは雨具に身を包み、険しい斜面を踏みしめながら、先ほど地図で絞り込んだエリアを目指していた。レオンハルトとエルマーは後方にいるが、ギルフォードは先頭を進み続ける。
 空には分厚い雲が垂れ込め、月明かりすら差さない。ただ、手の中のペンダントが僅かに光を放ち、微かに進むべき方向を教えていた。リアの匂いも、段々と感じる。

 ギルフォードは、ずっと黙っていた。
 口を開けば焦燥が溢れ出しそうで、僅かな乱れが、この小さな気配を見逃してしまいそうで、ひたすらに歩き続けていた。

「……」

 ギルフォードは風に髪を乱されながら、強く唇を噛んだ。
 今、他のことを考えている場合じゃない。大事なのは、リアとリーゼロッテを見つけ出すこと。ただそれだけだ。

 だが、それでも――
 最後に触れたブランケットの冷たい感触が、なぜかやけに心に残っていた。



 リアとリーゼロッテが身を寄せ合う洞窟の中は、深い闇に包まれていた。

 岩肌をなぞる風は冷たく、濡れた地面からは容赦なく体温を奪っていく。火も灯せず、衣服もすっかり湿っている今、ただ寄り添うしか暖を取る方法はなかった。

「リア、こっちに来て。少しはマシだと思うから…」

 小さく震える声でそう言ったのは、リーゼロッテだった。彼女は羽根の片方を庇いながら、痛みに顔をしかめることなく、広げられるだけの翼を伸ばしてリアの肩を包み込む。

「ありがとうございます。でも、痛くないですか?」
「ふふ。このくらい平気よ」

 言葉は強くあったが、触れた翼の温度が微かに熱を持っていることにリアは気づいていた。
 それでもリーゼロッテは構わずに、そっとリアの額に手を伸ばす。小さな切り傷ができていた。じわりと滲む血を袖口で静かに拭いながら、彼女は優しく言った。

「人間の方が、寒さにも暑さにも弱いのよ。だから、できるだけ私が温めるわ」

 リーゼロッテは、自分の身体を目いっぱいに使って、リアをしっかりと抱き締めた。濡れた髪が頬に貼り付き、指先の感覚はとっくに鈍くなっている。それでもリアの命が灯っている限り、彼女は抱く手を緩めなかった。

 しばらくそうしていると、リアの呼吸が少しずつ浅く、静かになっていくのに気付く。

「……リア?」

 不安になって顔を覗き込むと、リアの瞼が、ゆっくりと落ちかけていた。

「リア、リア! 眠いの? ダメ、こんなところで寝たら……!」

 必死に名前を呼び、頬をそっと叩く。リアは僅かに目を開けるが、その焦点は定まっていなかった。

「そう、ですよね……でも、眠くて……」

 リアは瞼を開けようとするたびに、瞳の奥が霞んで見えた。気を抜けば、そのまま深い眠りに落ちてしまいそうな気配がする。

 リーゼロッテの喉が詰まり、声が震える。

「リア、ごめんなさい……私、なんでもするから……ちゃんと償うから……だから、お願い、起きていて……!」

 冷たくなりゆくリアの体を抱き寄せながら、リーゼロッテは幼子のようにぽろぽろと涙を溢した。
 だが、その声に応じるように、リアは唇を動かす。

「……リーゼさん、何も……悪いこと、してないですよ」

 笑ったような、そんな表情だった。
 けれど瞼が重そうに震え、そのままふっと閉じようとしたその瞬間――リアの耳に、声が届いた。

『……お前は、人間の娘か?』

 それは誰の声でもなかった。男か女かも分からない、けれどどこか古く、深く、山そのものから響いてきたような声だった。

『そんなもの、久しく見ていなかったが……』

 リアは、かすれるような小さな声で返した。

「……誰、ですか……」
『それは私を見たら分かる。もっと、洞窟の奥まで来い』

 冷え切った体の奥が、微かに温まるような気がした。心の中に、見えない灯がともったようだった。

 リアは、ゆっくりと薄く瞼を開ける。
 指を伸ばし、まだ深い闇の中――洞窟の奥を、弱々しく指し示した。

「リーゼさん……あっちに……連れてって、ください」
「え……? でも、あんなに暗くて……もし足元に穴でも開いていたら――」
「……何となく、大丈夫な気がするんです……早く……」

 リーゼロッテは困惑しながらも、リアの様子がただならぬことを感じ取り、何も言わずに頷いた。

 痛む体を引きずりながら、彼女はリアの身体をしっかりと抱き上げる。翼が千切れそうに痛むのを耐えながら、洞窟の奥へ、奥へと足を踏み入れていった。

 光のない空間。視界のすべてが黒に染まる中で、呼吸と足音だけが響く。

「リア……本当に、この奥まで向かうの?」

 呼びかけても、返事はなかった。
 リアの身体は、どこか夢の中にいるように静かで、しかしその胸は確かに、かすかに上下していた。

「リア? リア……! 返事して、お願い……!!」

 泣きそうな声が、洞窟にこだました。
 そのとき――闇の奥で、何かが動いた気がした。

 空気が震え、重たく濃密な存在が近づいてくる。それは音ではなく、気配だった。確かに“何か”が、そこにいた。

 リーゼロッテは、思わず足を止める。けれど、まだ気付いてはいない。その“何か”が、ゆっくりと近くまで来ているということを――そして風が止んで空気が張り詰めた次の瞬間、リーゼロッテの目の前が、僅かに金色に染まった。

「な、なに……」

 何かが、そこにいる。

 だが、それが何かを、誰も知ることはなかった。
 ただ、確かに救いが近づいていた――その気配だけが、温かく残されていた。



 風と雨の合間を縫って、ギルフォードたちは崖下へと辿り着いた。

 ペンダントの発光は衰えるどころか、僅かに光の色を深めていた。匂いも、間違いなく濃くなっている。リアの存在が、ここにある。

「……この辺りだ」

 足元の泥に靴を沈めながら、ギルフォードは空気を嗅ぎ取るように深く息を吸い込んだ。そして、崖の縁へと歩み寄ると、低く呟いた。

「崖下から、匂いがする」

 レオンハルトとエルマーが息を呑む中、ギルフォードは両肩に力を込めた。

 ――バサッ。

 一瞬のうちに彼の背の翼が、鋭く伸びて質量を増す。竜型になるのとは違う、人の姿のまま部分的に変形させたそれは、圧倒的な筋力と技術を要する操作だった。彼は迷いなく、風に乗って崖下へと降りていく。

「俺らも、あれが出来たら早えんだけどな」
「……とりあえず、僕たちも早く行こう」
「ああ」

 躊躇いのないレオンハルトに続いて、エルマーも滑る足元を庇いながら、慎重に降下する。

 最初に地図で目星をつけていた捜索ルートは、どこにもそれらしき痕跡を残していなかった。
 けれど、ギルフォードの勘は確信に変わりつつあった。ペンダントの示す淡い光、空気に残る気配。そして何より、胸の奥が引かれるようにして向いている先――森を抜け、しばらく進んだ先に、それはあった。

 岩陰にぽっかりと口を開けた洞窟。雨に洗われ、半ば苔むしたその入口に、ギルフォードはじっと目を凝らす。

「……あそこだな」
「え?」
「エルマー、レオンハルト。見つけたぞ」

 声に振り返った二人が、ギルフォードの視線の先に目を向ける。
 洞窟。その奥に、確かにリアの気配があった。

「おい、無事か!」

 ギルフォードが入口から声を上げるが、返事はない。
 けれど、いる。ここに、リアがいる――それだけは、はっきりと分かった。

 ギルフォードは濡れた外套を脱ぎ捨てると、エルマーが背負っていた荷袋の中から、密封されたランタンを引き抜いた。火打石で火を灯すと、仄かに揺れる橙の光が、暗闇の奥を照らし出す。

「ギル、本当にあいつらここにいんのかよ? 奥、真っ暗だぞ……」

 不安げにエルマーが口にするが、ギルフォードはその不安を断ち切るように言った。

「いる」
「……分かった」

 その言葉に、レオンハルトが一拍置いてから頷いた。彼もまた濡れた外套を脱ぎ、ランタンの灯に照らされながらギルフォードの後を追った。

「お前らも来い」

 そう言って先に立つギルフォードは、何かを感じ取ったように、僅かに足を止める。

 ――重い。

 洞窟の奥から、圧のようなものが流れてくる。深く、濃く、静かに支配するような気配。けれどそれは、剣を抜くほどの敵意ではない。不思議な温度を持っていた。

 息を潜めながら、さらに奥へと足を踏み入れる。
 数歩先、視界が開けたその場所に、ギルフォードは足を止めた。

「は……?」

 思わず声が漏れた。

 そこにいたのは――黄金に輝く、巨大な竜だった。

 身体を丸め、息を潜めるようにして眠るその姿は、伝承の中で語られるような神話の存在そのもの。霧が形を取ったかのような幻想的な姿で、そこに在った。

「ギル、あれ……」
「あ?」

 声をかけかけたレオンハルトが、言葉を失っている。
 そしてその竜の懐に、ギルフォードは二人の影を見た。

「……!」

 リアと、リーゼロッテ。
 彼女たちは、竜の翼に守られるようにして寄り添っていた。傷だらけのままで、ぐったりと目を閉じていて動かない。だが、彼の目は見逃さなかった――胸が、微かに上下している。生きている。

「おい……てめぇ、そいつらに何しやがった」

 ギルフォードが怯むことなく言葉を投げかけると、竜はゆっくりと頭を動かす。その動きは実に静かで、どこか老成した威厳すら漂っていた。
 そして、その巨大な鼻先が、すっと青白いリアの頬へと近づく。それから――くすぐったそうに、リアの眉が小さく動いた。

「……っ、リア……?」

 レオンハルトが声を詰まらせる中、リアの睫毛がふるふると震え、ゆっくりと瞳が開かれる。

「――リア」

 次いでギルフォードが名を呼ぶと、リアの揺れる瞳が、ゆるりとそちらへ向いた。

「……ギル、フォード……様……?」

 掠れる声。けれど、確かにそれはリアの声だった。

「ああ。もう大丈夫だ。今、助ける」

 ぎゅっと唇を結び、ギルフォードはランタンをレオンハルトへ手渡した。そして、そのまま竜の懐に身を乗り出す。

 ギルフォードの、その動きを待っていたかのように――竜は巨体を微かに揺らし、すっと翼を引いた。
 リアとリーゼロッテの身体が外気に触れる。ギルフォードがリアの頬に触れると、濡れてはいるが、温もりがまだその肌に残っていた。しかし異常な肌の冷たさに、ギルフォードは思わず声を荒げる。

「エルマー、止血材と毛布出せ! レオンハルトも、リーゼロッテを暖めろ!」
「うん……!」
「ああ、分かった!」

 レオンハルトがランタンを地に置き、リーゼロッテを抱きかかえた。そしてエルマーが駆け寄り、荷を広げて、すぐに二人分の毛布を取り出す。

 その傍で、まるで自分の役目はこれで終わったとでも言うように、竜はもう一度だけリアに鼻先を寄せた。そして金色の巨影は――何の音も立てることなく、深い闇のさらに奥へと姿を消していった。

 誰も、その正体を知らない。
 ひとつだけはっきりしていたのは、その存在がリアたちを守っていたということだけは、間違いなかった。

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