76 / 131
初めての釣り②
しおりを挟む
ルナは、初めて川が流れるのを見た。
「はあ~~…」
ため息のような声を出したルナは川が流れるのを笑顔で見ていた。
ジンは、持って来た釣竿やバケツとリュックを地面に置きルナも弁当が入った籠を座るぐらいの大きさの石の上に置いた。
ゴソゴソとリュックの中から蓋付きのビンを取り出し地面に置いた。
「…そのビンは何?」
「これか?女子が嫌いな虫が入っている」
「ええーっ!?虫?な、何…」
「畑の土の中にいるんだ。見てみるか?」
パカッとビンの蓋を開けたジンはルナに虫を見せた。
ニョロニョロとビンの中から出ようとする長い虫に、ルナは悲鳴を上げるより固まった。
「……」
「おい、大丈夫か?」
蓋を閉めたジンは固まるルナに声をかけた。
「…畑にこの虫がいるの?」
「ああ、初めて会った日に言ったろ?生の野菜は甘いと…こいつがいる畑には野菜が旨いんだ」
「…ジン君は、なんでも知っているんだ」
「うちの畑があるからな掘り出すとこいつがいるんだ」
ジンはビンを持って笑みを見せた。
ルナは、同じ同級生なのに自分は何も知らないんだと物知りのジンを見ていた。
「…でも、その大事な畑の虫をどうして持って来たの?」
「ああ、魚のエサだ」
「え?」
ルナは驚いて「何故?」と声に出した。
「何故って言われてもな…昔の人がこの虫で魚を取っていたんだ」
「そ、そうなんだ…」
「別にこの虫を使わなくても川にも魚のエサはいる」
「え!?川に?」
ジンは川の側に行き流れる川の中から石を取り出し地面に置いた。
「こいつも魚のエサになるんだ」
「え…」
モゾモゾと沢山の足がある長い青色の虫にルナは顔が強張った。
「きやーっ!いやーっ!!」
ルナは叫んで川から走り出しジンと離れた。
「……そんなに離れなくても…」
ジンは、ルナを見て苦笑いをした。
「ええ~っ!?それもエサ?」
「ああ、いつもは石の下に隠れているんだ。名前は青虫って言うんだ」
「虫に名前を付けてるの?」
「ああ、色が青いだろう?魚は色がある虫に食い付いてくるんだ数が少なくて中々見つからない虫なんだ」
虫を見ると楽しんでいるように見えるジンは子供のようにも見えた。
「はあ~~…」
ため息のような声を出したルナは川が流れるのを笑顔で見ていた。
ジンは、持って来た釣竿やバケツとリュックを地面に置きルナも弁当が入った籠を座るぐらいの大きさの石の上に置いた。
ゴソゴソとリュックの中から蓋付きのビンを取り出し地面に置いた。
「…そのビンは何?」
「これか?女子が嫌いな虫が入っている」
「ええーっ!?虫?な、何…」
「畑の土の中にいるんだ。見てみるか?」
パカッとビンの蓋を開けたジンはルナに虫を見せた。
ニョロニョロとビンの中から出ようとする長い虫に、ルナは悲鳴を上げるより固まった。
「……」
「おい、大丈夫か?」
蓋を閉めたジンは固まるルナに声をかけた。
「…畑にこの虫がいるの?」
「ああ、初めて会った日に言ったろ?生の野菜は甘いと…こいつがいる畑には野菜が旨いんだ」
「…ジン君は、なんでも知っているんだ」
「うちの畑があるからな掘り出すとこいつがいるんだ」
ジンはビンを持って笑みを見せた。
ルナは、同じ同級生なのに自分は何も知らないんだと物知りのジンを見ていた。
「…でも、その大事な畑の虫をどうして持って来たの?」
「ああ、魚のエサだ」
「え?」
ルナは驚いて「何故?」と声に出した。
「何故って言われてもな…昔の人がこの虫で魚を取っていたんだ」
「そ、そうなんだ…」
「別にこの虫を使わなくても川にも魚のエサはいる」
「え!?川に?」
ジンは川の側に行き流れる川の中から石を取り出し地面に置いた。
「こいつも魚のエサになるんだ」
「え…」
モゾモゾと沢山の足がある長い青色の虫にルナは顔が強張った。
「きやーっ!いやーっ!!」
ルナは叫んで川から走り出しジンと離れた。
「……そんなに離れなくても…」
ジンは、ルナを見て苦笑いをした。
「ええ~っ!?それもエサ?」
「ああ、いつもは石の下に隠れているんだ。名前は青虫って言うんだ」
「虫に名前を付けてるの?」
「ああ、色が青いだろう?魚は色がある虫に食い付いてくるんだ数が少なくて中々見つからない虫なんだ」
虫を見ると楽しんでいるように見えるジンは子供のようにも見えた。
1,282
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
フッてくれてありがとう
nanahi
恋愛
「子どもができたんだ」
ある冬の25日、突然、彼が私に告げた。
「誰の」
私の短い問いにあなたは、しばらく無言だった。
でも私は知っている。
大学生時代の元カノだ。
「じゃあ。元気で」
彼からは謝罪の一言さえなかった。
下を向き、私はひたすら涙を流した。
それから二年後、私は偶然、元彼と再会する。
過去とは全く変わった私と出会って、元彼はふたたび──
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
見捨てられたのは私
梅雨の人
恋愛
急に振り出した雨の中、目の前のお二人は急ぎ足でこちらを振り返ることもなくどんどん私から離れていきます。
ただ三人で、いいえ、二人と一人で歩いていただけでございました。
ぽつぽつと振り出した雨は勢いを増してきましたのに、あなたの妻である私は一人取り残されてもそこからしばらく動くことができないのはどうしてなのでしょうか。いつものこと、いつものことなのに、いつまでたっても惨めで悲しくなるのです。
何度悲しい思いをしても、それでもあなたをお慕いしてまいりましたが、さすがにもうあきらめようかと思っております。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
お望み通り、別れて差し上げます!
珊瑚
恋愛
「幼なじみと子供が出来たから別れてくれ。」
本当の理解者は幼なじみだったのだと婚約者のリオルから突然婚約破棄を突きつけられたフェリア。彼は自分の家からの支援が無くなれば困るに違いないと思っているようだが……?
婚約者が実は私を嫌っていたので、全て忘れる事にしました
Kouei
恋愛
私セイシェル・メルハーフェンは、
あこがれていたルパート・プレトリア伯爵令息と婚約できて幸せだった。
ルパート様も私に歩み寄ろうとして下さっている。
けれど私は聞いてしまった。ルパート様の本音を。
『我慢するしかない』
『彼女といると疲れる』
私はルパート様に嫌われていたの?
本当は厭わしく思っていたの?
だから私は決めました。
あなたを忘れようと…
※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる