どうしてあなたが後悔するのですか?~私はあなたを覚えていませんから~

クロユキ

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王宮の薬

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「陛下!?……それに王妃様まで……」
医師とメイド達は、まさか陛下と王妃が部屋に来るとは思わず戸惑いジェシカの両親も慌てたようにソファーの上で座っていた腰を上げ頭を下げた。
「挨拶はよい、それよりジェシカ令嬢の容体はどうなんだ?」
「あ…は、はい…昨夜から高熱が続きまして今も熱が出ています…」
「高熱か…」
陛下はベッドの上で息苦しく見せるジェシカを見て医師の方へ顔を向けた。
「王宮の薬を飲ませてはどうだ?」
「えっ!?お、王宮の…薬ですか…ですが……」
「躊躇う事はないだろう、私が良いと言っているのだ」
「し、しかし…王宮の薬は王族の方が飲まれます高価な薬になります…」
医師は陛下に動揺していた。
「王妃はどう思う?」
花瓶にメイドと一緒に花を生ける王妃に陛下は聞いていた。
「わたくしは、一日でも早く苦しみから解放して欲しいですわ…王宮で起きました事ですからわたくし達にも責任がありますと思います」
「うむ、医師王宮の薬を至急飲ませるように」
「…わ、分かりました」
医師は急いで部屋を出るとジェシカの両親は王宮の薬の事は初めて聞いた。
「そなた達はリシャール公爵夫妻だったな」
「は、はい…陛下…」
「はい…」
「心配であっただろう…ベランダから落ちた話しを聞き驚いただろう…」
「……」
「……」
ジェシカの両親は何も言えなかった。
「王宮の薬を飲めば熱は下がると思うが意識までは本人次第となるが…」
「そ……そのような高価な薬を娘に…」
「気にする事はないジェシカ令嬢の熱が下がればあの二人も安堵するだろう」
「?」
ジェシカの父親はあの二人とはと聞きたかったが陛下に聞くのは失礼だと思い聞くのを止めた。
コトッと丸い小さなテーブルの上に王妃は花を生けた花瓶を置いた。
「ジェシカさんの側へ行って良いかしら?」
「は…はい…」
王妃はベッドの上で苦痛な顔を見せるジェシカの右手を触った。
「頑張るのですよ…ジェシカさん、もうすぐ熱も下がるわ…」
「…はぁ…はぁ…」
「お、お待たせ致しました…」
部屋を出た医師が王宮の薬を持ちジェシカに飲ませた。
ジェシカの両親は、陛下と王妃に頭を下げその日の夜からジェシカの熱は下がり後は目を覚ますのを待つばかりとなった。





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