どうしてあなたが後悔するのですか?~私はあなたを覚えていませんから~

クロユキ

文字の大きさ
85 / 112

庭園への招待⑤(王子達との婚約)

しおりを挟む
「……グレス・デュランを慕っていた記憶が無い?」
フレデリック王子とジェラルド王子はジェシカがグレスを想っていた事を忘れてしまったと聞いて驚いていた。
「…それは…本当なのか?」
「覚えていないと……」
二人の王子からじっと見られジェシカは戸惑っていた。
「…はい…意識が戻った時にベランダから落ちたと知りました時に思い出そうとすると頭痛がするのです…他の事は覚えているのですが…彼と…グレス様と一緒にいましたベランダの事が思い出せなくて…私が彼を想っていた事も覚えていないんです…」
「……」
「……」
「医師の話しでは生活する分には影響はないと話しをしていたが…ジェシカ令嬢本人には大切な記憶だと思うが…思い出すまでどれくらいかかるのかは分からないそうだ…」
ジェシカは思い出しても自分が虚しくなるだけでは…と思い、グレスには婚約者がいるのに何故諦めなかったのか…思い出せるのであれば諦めなかった自分が知りたいと思った。
「……ジェシカ令嬢…グレス・デュランの事は…」
フレデリック王子はグレスを想っていた記憶が思い出せなくてももしかしたらと気になっていた。
「……彼には婚約者がいます…その彼を想い続けても自分が苦しくなるのではと思いました…」
ジェシカは二人の王子にグレスには婚約者がいると話しをした。
「ジェシカ令嬢…私と婚約して欲しい」
「僕の婚約者になってくれないか?」
二人の王子からの婚約の話しをきいたジェシカは戸惑い陛下の方へ顔を向けた。
「陛下…お尋ねして宜しいでしょうか?」
「何かな?」
「…王子様お二人と婚約ですが…王宮の皆様のお許しは宜しいのでしょうか…わたくしは…王族の皆様にご迷惑をかけてしまいました…」
「誰も迷惑など思っていない」
「ジェシカ令嬢は、悪くない」
二人の王子は声を上げた。
「あ……それに…わたくしの顔に傷が残りました…もし、王子様と婚約をしました時傷がある婚約者がいましては、他国との交流に批判の声がありましたら…」
「そなたは、先の事までを気にしているのだな…では、王子達との婚約を勧めて良いと判断して良いのだな?」
「えっ!?」
「ジェシカ令嬢は、二階程の高さから落ち命が助かった「奇跡の娘」として他国から注目を浴びる事になるだろう…王子達は顔の傷など何も思ってはいないジェシカ令嬢のありのままの姿が好きなのだ」
「っ……」
「ジェシカ令嬢」
「ジェシカ令嬢」
「……」
フレデリック王子とジェラルド王子の優しさを知っているジェシカは涙を流した…二人の婚約者になっても良いのだろうかと涙を流した…





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

教養が足りない、ですって

たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

婚約破棄の代償

nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」 ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。 エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。

ある王国の王室の物語

朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。 顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。 それから 「承知しました」とだけ言った。 ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。 それからバウンドケーキに手を伸ばした。 カクヨムで公開したものに手を入れたものです。

結局、私の言っていたことが正しかったようですね、元旦那様?

睡蓮
恋愛
ルーグル伯爵は自身の妹リリアーナの事を溺愛するあまり、自身の婚約者であるエリナとの関係をおろそかにしてしまう。リリアーナもまたエリナに対する嫌がらせを繰り返し、その罪をすべてエリナに着せて楽しんでいた。そんなある日の事、エリナとの関係にしびれを切らしたルーグルはついにエリナとの婚約を破棄してしまう。その時、エリナからある言葉をかけられるのだが、負け惜しみに過ぎないと言ってその言葉を切り捨てる。それが後々、自分に跳ね返ってくるものとも知らず…。

夫に相手にされない侯爵夫人ですが、記憶を失ったので人生やり直します。

MIRICO
恋愛
第二章【記憶を失った侯爵夫人ですが、夫と人生やり直します。】完結です。 記憶を失った私は侯爵夫人だった。しかし、旦那様とは不仲でほとんど話すこともなく、パーティに連れて行かれたのは結婚して数回ほど。それを聞いても何も思い出せないので、とりあえず記憶を失ったことは旦那様に内緒にしておいた。 旦那様は美形で凛とした顔の見目の良い方。けれどお城に泊まってばかりで、お屋敷にいてもほとんど顔を合わせない。いいんですよ、その間私は自由にできますから。 屋敷の生活は楽しく旦那様がいなくても何の問題もなかったけれど、ある日突然パーティに同伴することに。 旦那様が「わたし」をどう思っているのか、記憶を失った私にはどうでもいい。けれど、旦那様のお相手たちがやけに私に噛み付いてくる。 記憶がないのだから、私は旦那様のことはどうでもいいのよ? それなのに、旦那様までもが私にかまってくる。旦那様は一体何がしたいのかしら…? 小説家になろう様に掲載済みです。

【完結】ええと?あなたはどなたでしたか?

ここ
恋愛
アリサの婚約者ミゲルは、婚約のときから、平凡なアリサが気に入らなかった。 アリサはそれに気づいていたが、政略結婚に逆らえない。 15歳と16歳になった2人。ミゲルには恋人ができていた。マーシャという綺麗な令嬢だ。邪魔なアリサにこわい思いをさせて、婚約解消をねらうが、事態は思わぬ方向に。

愛する夫が目の前で別の女性と恋に落ちました。

ましゅぺちーの
恋愛
伯爵令嬢のアンジェは公爵家の嫡男であるアランに嫁いだ。 子はなかなかできなかったが、それでも仲の良い夫婦だった。 ――彼女が現れるまでは。 二人が結婚して五年を迎えた記念パーティーでアランは若く美しい令嬢と恋に落ちてしまう。 それからアランは変わり、何かと彼女のことを優先するようになり……

処理中です...