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夜の宝石
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アニーシャ様に言われた言葉が頭の中で反響する。
確かにこの仮面が無ければ僕はただの醜い化け物だ。
けれど、彼女の言葉をそのまま受け入れる気にはなれなかった。だって、僕をパートナーにと選んでくれたのは他の誰でもないフェリクス様だから。
臆病な僕はいつも後ろ向きで、自分に価値なんて見いだせなくて、きっと毎日暗い顔をしていたと思う。でも、フェリクス様と出会って笑おうって思うことが増えた。前を向きたいと思う心が芽生えてきた。
だから、今は彼女に負けたくない。
彼女の言葉に打ちのめされるなんて嫌だ。
「確かに僕は醜いです。でも、フェリクス様はそんなこと気にしない。彼は僕の見た目じゃなくて中身を見てくれているんだって分かってるから。だから、貴方にそんな風に言われる筋合いはありません」
声は震えているし、語尾は上擦ってしまっている。それでも、言い切った自分を誇りに思う。
アニーシャ様は僕が言い返してくるなんて思っていなかったのか、驚いた顔をした後にその顔を真っ赤に染めて怒りを露わにすると、唐突に僕のことを思いっきり両手で力一杯押した。
その衝撃でよろけた僕は腰下くらいしかないテラスの手すりを乗り越えて背中から下へと落下してしまう。
(やばいっ!!)
僕がテラスから落ちていくのを歪な笑みを浮かべて見ているアニーシャ様のことをスローモーションの様に視界に入れながら、駄目かもしれないと衝撃に備えて目をぎゅっと瞑った。
その時、突然突風が吹いて僕の体がふわりと宙に浮いて舞い上がっていく。
そうして落ちたはずのテラスへと戻ってきた僕をダリウス様が両腕で受け止めてくれて、その胸元へとすっぽりと収まった。
「……え……どうして……ダリウスさんが助けてくれたんですか?」
ダリウスさんの顔を下から見上げれば、彼はいつも無表情の顔を微かに安堵に染めて、間に合って良かったと呟いて僕を腕から下ろしてくれた。
「あ、ありがとうございますっ……今のって風魔法ですよね」
「……いえ、これで少しは罪滅ぼしになればいいのですが」
「……え?」
僕を見つめる青い瞳を見返すけれど、彼はそれ以上何も言ってはくれなかった。
それに、僕が助かったことが不満な様子のアニーシャ様が僕の頬を叩こうと腕を上げたことで、ダリウスさんの話を聞くことは出来なくなった。
確かにこの仮面が無ければ僕はただの醜い化け物だ。
けれど、彼女の言葉をそのまま受け入れる気にはなれなかった。だって、僕をパートナーにと選んでくれたのは他の誰でもないフェリクス様だから。
臆病な僕はいつも後ろ向きで、自分に価値なんて見いだせなくて、きっと毎日暗い顔をしていたと思う。でも、フェリクス様と出会って笑おうって思うことが増えた。前を向きたいと思う心が芽生えてきた。
だから、今は彼女に負けたくない。
彼女の言葉に打ちのめされるなんて嫌だ。
「確かに僕は醜いです。でも、フェリクス様はそんなこと気にしない。彼は僕の見た目じゃなくて中身を見てくれているんだって分かってるから。だから、貴方にそんな風に言われる筋合いはありません」
声は震えているし、語尾は上擦ってしまっている。それでも、言い切った自分を誇りに思う。
アニーシャ様は僕が言い返してくるなんて思っていなかったのか、驚いた顔をした後にその顔を真っ赤に染めて怒りを露わにすると、唐突に僕のことを思いっきり両手で力一杯押した。
その衝撃でよろけた僕は腰下くらいしかないテラスの手すりを乗り越えて背中から下へと落下してしまう。
(やばいっ!!)
僕がテラスから落ちていくのを歪な笑みを浮かべて見ているアニーシャ様のことをスローモーションの様に視界に入れながら、駄目かもしれないと衝撃に備えて目をぎゅっと瞑った。
その時、突然突風が吹いて僕の体がふわりと宙に浮いて舞い上がっていく。
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「……え……どうして……ダリウスさんが助けてくれたんですか?」
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「あ、ありがとうございますっ……今のって風魔法ですよね」
「……いえ、これで少しは罪滅ぼしになればいいのですが」
「……え?」
僕を見つめる青い瞳を見返すけれど、彼はそれ以上何も言ってはくれなかった。
それに、僕が助かったことが不満な様子のアニーシャ様が僕の頬を叩こうと腕を上げたことで、ダリウスさんの話を聞くことは出来なくなった。
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