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婚約と養子
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フェリクス様のことが大好きだから、彼とちゃんと向き合いたいと思った。
それに、ラルとやっと話をすることが出来て、色んな人の気持ちも知って、僕はもっと前を見ないとって自覚したんだ。
「私の部屋に行こうか」
フェリクス様はそういって僕の手を握り返してくれた。
手を引かれながら、これから伝えることを頭の中で考えて何度も繰り返し練習する。たくさん伝えたいことはあるけれど、ありすぎて上手くまとめられない。
空いている片手で火傷を覆い隠している仮面に触れてみると、無機質なひんやりとした感触に少しだけ怖くなった。
本当はまだ僕がフェリクス様の隣に居ていいのかなんて分からないんだ。
彼の隣に居たいと思う反面、いつか醜い僕は彼の隣には相応しくないと誰かが指をさして罵ってくるかもしれないって想像してはやっと絞り出した勇気が縮んでいきそうになる。
だけどね、そんな時はいつもフェリクス様が僕の手をこうやって引いてくれるからしぼんでしまった勇気にまた息が吹き込まれるんだ。
フェリクス様の部屋につくと、そのまま2人中へと入った。
パタリと扉の閉まる音が響いて、すこしだけ緊張が増す。
「……フェリクス様……僕……」
ああ、やっぱりダメだ。
沢山練習したはずなのに、いざとなったら頭が真っ白になって言葉が出てこない。
そんな僕のことをフェリクス様が抱きしめてきて、驚いて息を飲んだ。
「フェ、フェリクス様?」
「ルダ、愛してるよ」
柔らかな声音でそう囁いたフェリクス様の背中に僕も戸惑いながらそっと腕を回す。
多分、今は難しいことも沢山の言葉も要らないんだって思った。
「……僕っ、フェリクス様のことが大好きです……」
「私もルダのことが大好きだよ。だから、私の婚約者になってくれるかい?」
恐る恐る尋ねてくれたフェリクス様の言葉に、僕は今度こそ迷うことなく頷いた。
僕は男だから彼の後継を産むことも出来ないし、彼を支えて行けるのかも、この傷のことも、なにもかも先は見えないけれど、それでもただフェリクス様の隣に居たいんだ。
「僕をフェリクス様の婚約者にして下さいっ」
彼の背に回した腕に力を込めたら、フェリクス様も強く強く抱き締め返してくれて、どちらともなく顔を見合せてそっと触れるだけのキスをした。
フェリクス様は唇まで柔らかいんだなって知った。
もっと彼のことを知りたい。
フェリクス様が何を考えているのか、何をしたいのか、何が好きなのか、全部全部知りたいって欲張ってしまいそうになる。
「フェリクス様、これからよろしくお願いします」
でも、一気に全部知るんじゃなくて1個ずつゆっくりと知って行けたらいいなって思うんだ。
そうすれば、僕達は同じ歩幅でずっと一緒に歩いていける気がするから。
それに、ラルとやっと話をすることが出来て、色んな人の気持ちも知って、僕はもっと前を見ないとって自覚したんだ。
「私の部屋に行こうか」
フェリクス様はそういって僕の手を握り返してくれた。
手を引かれながら、これから伝えることを頭の中で考えて何度も繰り返し練習する。たくさん伝えたいことはあるけれど、ありすぎて上手くまとめられない。
空いている片手で火傷を覆い隠している仮面に触れてみると、無機質なひんやりとした感触に少しだけ怖くなった。
本当はまだ僕がフェリクス様の隣に居ていいのかなんて分からないんだ。
彼の隣に居たいと思う反面、いつか醜い僕は彼の隣には相応しくないと誰かが指をさして罵ってくるかもしれないって想像してはやっと絞り出した勇気が縮んでいきそうになる。
だけどね、そんな時はいつもフェリクス様が僕の手をこうやって引いてくれるからしぼんでしまった勇気にまた息が吹き込まれるんだ。
フェリクス様の部屋につくと、そのまま2人中へと入った。
パタリと扉の閉まる音が響いて、すこしだけ緊張が増す。
「……フェリクス様……僕……」
ああ、やっぱりダメだ。
沢山練習したはずなのに、いざとなったら頭が真っ白になって言葉が出てこない。
そんな僕のことをフェリクス様が抱きしめてきて、驚いて息を飲んだ。
「フェ、フェリクス様?」
「ルダ、愛してるよ」
柔らかな声音でそう囁いたフェリクス様の背中に僕も戸惑いながらそっと腕を回す。
多分、今は難しいことも沢山の言葉も要らないんだって思った。
「……僕っ、フェリクス様のことが大好きです……」
「私もルダのことが大好きだよ。だから、私の婚約者になってくれるかい?」
恐る恐る尋ねてくれたフェリクス様の言葉に、僕は今度こそ迷うことなく頷いた。
僕は男だから彼の後継を産むことも出来ないし、彼を支えて行けるのかも、この傷のことも、なにもかも先は見えないけれど、それでもただフェリクス様の隣に居たいんだ。
「僕をフェリクス様の婚約者にして下さいっ」
彼の背に回した腕に力を込めたら、フェリクス様も強く強く抱き締め返してくれて、どちらともなく顔を見合せてそっと触れるだけのキスをした。
フェリクス様は唇まで柔らかいんだなって知った。
もっと彼のことを知りたい。
フェリクス様が何を考えているのか、何をしたいのか、何が好きなのか、全部全部知りたいって欲張ってしまいそうになる。
「フェリクス様、これからよろしくお願いします」
でも、一気に全部知るんじゃなくて1個ずつゆっくりと知って行けたらいいなって思うんだ。
そうすれば、僕達は同じ歩幅でずっと一緒に歩いていける気がするから。
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