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婚約と養子
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涙を流すテオの背中をさすってやりながら、部屋の中へと誘導してあげる。
お母さんが亡くなった悲しみを受け入れる時間が彼にはまだ必要だ。それなのにこんな酷い仕打ちをされてしまって……。
フェリクス様は伯爵家に預けることをあまり良いこととは思っていなかったみたいで、直ぐに引き取りたいと申し出たそうだけれど、手続き上なかなかそういう訳にもいかなかったみたいだ。
「ほら、ここに座って。お腹は空いてない?」
とりあえず僕の部屋へと迎え入れると、ソファーに座ってもらって肩掛けを掛けてあげた。
「……あんたはここに住んでるのか?」
「そうだよ。ここに居候させて貰っているんだ。どうして?」
「……母ちゃんが亡くなる時笑ってたから……あんたの魔法のおかげだって見ててわかった。だから、あんたのことは信用出来る、と思う」
「……そっか……。僕はテオの味方だよ。こわいこともしない、約束する。傍にいて欲しいならそうするからね」
彼の伸びっぱなしの黒髪を撫でてあげると、テオはぐっと唇をかみ締めて小さく頷いてくれた。
出来る限り彼が安心できる様にしてあげたい。
そのためにも、早くこの手錠を外してあげたいと思うのだけれど…。
「不自由かもしれないけれど、もう少しこのままで居てね」
「……大丈夫」
素っ気ない返事を返してくれたテオのことをもう一度撫でてから、部屋から出るために扉の取っ手に手をかけると、テオが僕の方を見て不安げな顔を浮かべた。
「どこ行くんだよ」
「お菓子を持ってくるだけだよ。すぐ戻ってくるから」
揺れる瞳を見つめ返して、安心させるように微笑んであげれば、彼はまた小さく頷いて僕から視線を逸らした。
それを確認してから部屋から出ると、ふっと軽く息を吐き出す。
早くフェリクス様が帰ってくればいいのに。
そうしたら、手錠を外してあげれるかもしれない。
とにかく今は彼を安心させてあげたかった。
お母さんが亡くなった悲しみを受け入れる時間が彼にはまだ必要だ。それなのにこんな酷い仕打ちをされてしまって……。
フェリクス様は伯爵家に預けることをあまり良いこととは思っていなかったみたいで、直ぐに引き取りたいと申し出たそうだけれど、手続き上なかなかそういう訳にもいかなかったみたいだ。
「ほら、ここに座って。お腹は空いてない?」
とりあえず僕の部屋へと迎え入れると、ソファーに座ってもらって肩掛けを掛けてあげた。
「……あんたはここに住んでるのか?」
「そうだよ。ここに居候させて貰っているんだ。どうして?」
「……母ちゃんが亡くなる時笑ってたから……あんたの魔法のおかげだって見ててわかった。だから、あんたのことは信用出来る、と思う」
「……そっか……。僕はテオの味方だよ。こわいこともしない、約束する。傍にいて欲しいならそうするからね」
彼の伸びっぱなしの黒髪を撫でてあげると、テオはぐっと唇をかみ締めて小さく頷いてくれた。
出来る限り彼が安心できる様にしてあげたい。
そのためにも、早くこの手錠を外してあげたいと思うのだけれど…。
「不自由かもしれないけれど、もう少しこのままで居てね」
「……大丈夫」
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「どこ行くんだよ」
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それを確認してから部屋から出ると、ふっと軽く息を吐き出す。
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そうしたら、手錠を外してあげれるかもしれない。
とにかく今は彼を安心させてあげたかった。
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