26 / 51
緊張の一夜②
しおりを挟む
解きやすいネグリジェを纏い、寝室へと向う。
足取りはほんの少し重い。デューク様が僕のことを……。
想像するだけで全身が熱くなり、恥ずかしさで足踏みしてしまう。どうしたらいいのだろうか。
頭を悩ませているうちに、寝室の前まで来てしまった。
一度深呼吸をしてから、勢い任せに扉を開く。デューク様はまだ仕事注のため、部屋内は静まり返っている。
(……ここで僕はデューク様と初夜を迎えるんだ……)
ベッドに敷かれた真っ白なシーツに触れる。ふわりと柔らかな香りが漂ってきた。シーツにも香油と似た香りの、香水が降られているようだ。
控えめな花の香りに、ほんの少し心が癒やされる。それでもきっと、本番になれば安らぎも吹っ飛んでしまう気がした。
ベッドの乗りら身体を横たえる。作法があるかもしれないけれど、そんな気を回している余裕などなかった。
「アルビー居るのか?」
数分ほどしてデューク様が部屋へと入ってきた。
予想通り、緊張が増して身体が震えてしまう。喉がカラカラに乾いていて、上手く声が出せなかった。
「アルビー寝てるのか?」
「……デューク様……」
ベッドサイドへと腰掛けたデューク様が、僕の頬を撫でてくる。ビクリと肩を跳ねさせると、フット笑う声が聞こえてきた。
「緊張してるな。怖いか?」
「っ、そ、その……」
素直に怖いと伝えることなど出来ない。そんなことを言ったら、デューク様を傷つけてしまいそう。
「こっちに来い」
腕を引かれて、デューク様のお腹に向かって飛び込む形になる。バスローブ越しに感じる硬い腹筋の感覚に、慌ててしまう。恥ずかしさでグルグルと視界が回る。
「震えてるな」
「そのっ、大丈夫ですからっ!」
なにが大丈夫なのかもわからない。でも、初夜を断ることなど出来ないし、デューク様に迷惑なんてかけたくない。
僕を抱きしめたまま、デューク様も同じように身体を横たえる。そうすると、目の前にはだけた胸元が来て、鍛え抜かれた胸筋に釘付けになってしまう。
「怖いならなにもしない」
「で、でも……」
それは許されるのだろうか?
問いかけようとしたとき、頬に手が添えられて上を向かされた。瞬間、荒々しく唇を奪われて、目を見開く。
足取りはほんの少し重い。デューク様が僕のことを……。
想像するだけで全身が熱くなり、恥ずかしさで足踏みしてしまう。どうしたらいいのだろうか。
頭を悩ませているうちに、寝室の前まで来てしまった。
一度深呼吸をしてから、勢い任せに扉を開く。デューク様はまだ仕事注のため、部屋内は静まり返っている。
(……ここで僕はデューク様と初夜を迎えるんだ……)
ベッドに敷かれた真っ白なシーツに触れる。ふわりと柔らかな香りが漂ってきた。シーツにも香油と似た香りの、香水が降られているようだ。
控えめな花の香りに、ほんの少し心が癒やされる。それでもきっと、本番になれば安らぎも吹っ飛んでしまう気がした。
ベッドの乗りら身体を横たえる。作法があるかもしれないけれど、そんな気を回している余裕などなかった。
「アルビー居るのか?」
数分ほどしてデューク様が部屋へと入ってきた。
予想通り、緊張が増して身体が震えてしまう。喉がカラカラに乾いていて、上手く声が出せなかった。
「アルビー寝てるのか?」
「……デューク様……」
ベッドサイドへと腰掛けたデューク様が、僕の頬を撫でてくる。ビクリと肩を跳ねさせると、フット笑う声が聞こえてきた。
「緊張してるな。怖いか?」
「っ、そ、その……」
素直に怖いと伝えることなど出来ない。そんなことを言ったら、デューク様を傷つけてしまいそう。
「こっちに来い」
腕を引かれて、デューク様のお腹に向かって飛び込む形になる。バスローブ越しに感じる硬い腹筋の感覚に、慌ててしまう。恥ずかしさでグルグルと視界が回る。
「震えてるな」
「そのっ、大丈夫ですからっ!」
なにが大丈夫なのかもわからない。でも、初夜を断ることなど出来ないし、デューク様に迷惑なんてかけたくない。
僕を抱きしめたまま、デューク様も同じように身体を横たえる。そうすると、目の前にはだけた胸元が来て、鍛え抜かれた胸筋に釘付けになってしまう。
「怖いならなにもしない」
「で、でも……」
それは許されるのだろうか?
問いかけようとしたとき、頬に手が添えられて上を向かされた。瞬間、荒々しく唇を奪われて、目を見開く。
403
あなたにおすすめの小説
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
2026/01/23 19:00 アルファポリス版限定SS公開予定
累計で6300♡いいねと累計ポイント285000突破の御礼SSになります
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
「オレの番は、いちばん近くて、いちばん遠いアルファだった」
星井 悠里
BL
大好きだった幼なじみのアルファは、皆の憧れだった。
ベータのオレは、王都に誘ってくれたその手を取れなかった。
番にはなれない未来が、ただ怖かった。隣に立ち続ける自信がなかった。
あれから二年。幼馴染の婚約の噂を聞いて胸が痛むことはあるけれど、
平凡だけどちゃんと働いて、それなりに楽しく生きていた。
そんなオレの体に、ふとした異変が起きはじめた。
――何でいまさら。オメガだった、なんて。
オメガだったら、これからますます頑張ろうとしていた仕事も出来なくなる。
2年前のあの時だったら。あの手を取れたかもしれないのに。
どうして、いまさら。
すれ違った運命に、急展開で振り回される、Ωのお話。
ハピエン確定です。(全10話)
2025年 07月12日 ~2025年 07月21日 なろうさんで完結してます。
最強で美人なお飾り嫁(♂)は無自覚に無双する
竜鳴躍
BL
ミリオン=フィッシュ(旧姓:バード)はフィッシュ伯爵家のお飾り嫁で、オメガだけど冴えない男の子。と、いうことになっている。だが実家の義母さえ知らない。夫も知らない。彼が陛下から信頼も厚い美貌の勇者であることを。
幼い頃に死別した両親。乗っ取られた家。幼馴染の王子様と彼を狙う従妹。
白い結婚で離縁を狙いながら、実は転生者の主人公は今日も勇者稼業で自分のお財布を豊かにしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる