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新しい出会い
第402話 日本人の記憶
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※鬱回です。お読みになる時はご注意ください※
「それで、ヴィオも転生者なのか?」
勇者と聖女のお話を聞かせてもらって、あまりにも史実と違う話に驚きはしたものの、片方が生き残ってしまっていると隠そうと思ったこともバレちゃうんだなぁと思った次第。
ちなみに今ここにいるのは、チアキさんと白雪さんだけで、ルイスさんはベル少年の後を追いかけて行ったので不在です。
「転生者というか記憶持ちってやつですね。私も5歳の時に母が殺されて、その後事故というか、まあ貴族のアレコレに巻き込まれそうになって死んだことにされて、川の近くのゴミ捨て場に捨てられたんですよ。
母が作ってくれた魔道具のお陰で一命はとりとめていたんですけど、多分その衝撃で前世の記憶を思い出した感じだと思います」
とはいえ自分の詳細に関しては分からないんだよね。推定成人、多分女性(腐属性の可能性大)、それなりに社会人経験もしていただろうという感じで、相変わらず自分の事は思い出せないでいるけど、まあ困ってはいない。
「そうか、時代的には似てそうだけど、時間軸とかどうなってるのかよく分からないな。俺とクソビッチは同じ時代だったとは思う。下手したらちょっと上の可能性もあったくらいだな。あいつは女子高生だったと言ってたけど、端々に出てくる言葉がどう考えても俺と同年代だったからな」
「リズモーニ王国にも多分転生者っぽい人がいますね。その人は公爵様だけどダムと河川工事をしていたし、トランプとオセロの開発者なんです」
「まじか、だとしたら確実だな。日本人かどうかは微妙だけど、地球と同じレベルの文明人である可能性は高そうだ。そう考えると結構いるのかもしれないな」
そう思ってますよ。でも勇者が存命だと思ってなかったし、本人から聞かされた内容は、やっぱり成人した日本人だったという納得の情報だったね。
「それにしても、其方は小さい頃から大変な目に合っておったんじゃな。チャーキと同じように成人の記憶があるからここまでこれたという事なのかもしれんな。其方のヒト族にしては多すぎる魔力もそれが原因か?」
ここまで静かにしていた白雪さんから質問されたけど、そういえば転生者という事に関しての質問がないという事は、それに関してはチアキさんから聞いてるって事なんだろうね。
「3歳の頃には母から魔力操作を教えてもらっていたようです。5歳で成人の記憶が戻ってからは積極的に魔力も増やしたくて、毎日魔力切れまで使って眠るようにしていたので、増えたんだと思います」
「母が殺されたとは穏やかではないが、其方の父はどうしておったのじゃ? あの熊獣人は実父ではなかろう?」
白雪さんの言葉に心が締め付けられるように痛みが走る。
実父ではない……。
そうだ、お父さんは私の実の父ではないのにあの危険な場所に助けに来てくれた。私をヒーローのように救い出してくれたお父さんはもう戻ってこない。
あの時、あのクソ野郎を閉じ込めるだけじゃなく止めを刺しておけば、お父さんが死ぬことはなかったのに。
いや、それ以前にあの眠り薬を飲まなければ攫われることもなかった。
いや、そもそもスチーラーズなんかを信用しなければ良かったんだ。やっぱり名前の通り悪い人たちだったんじゃないか。それを受け入れてしまったのが原因だろう。
いやいや違う、そもそも私がお父さんの子供にならなければ、あの時にあの川で溺れていればサマニア村の子供達が誘拐未遂で怖い思いをすることもなく、お父さんが山の奥まで助けに来ることもなく、し、死ぬことなんてなかったはずなのに……。
お母さんだって、私が居なければ身軽に動けた筈だし、あんな国に留まる必要だってなかった。あの国にいなければお母さんが殺されることだってなかったんだ。
全部、全部私がいたから、私が生きて存在したから駄目だったんだ。
そうだ、なんで私生きてるんだろう……。
私が生きることで死んだ人があんなにいるのに……。
そうだよ、私が居なかったら破落戸だって死ななかっただろうし、何人かは時間の問題だった奴もいただろうけど、足を踏み外さなかった人だっていた筈。だとしたら私のせいでその人たちは死んだわけで、とんだ殺人鬼じゃない?
お父さんたちは私の手を汚させたくないと言ってくれてたけど、実際に私が手を下したのはあの三人だけだけど、間接的に殺したのはもっと沢山いるって事だ。
直接じゃない方が酷くない? 自分の手を汚してないからって、のほほんと過ごしてさ、ゲルシイの時も、ウミユの時も、人死にがあったと理解した後も、皆が普通に接してくれるから流してたし、ダンジョンの方が楽しみすぎて行動してたけど、それってかなりやばくない?
『そうだよ、お前が俺らの前に現れなければ、俺達はあんな愚行を起こさなかった』
『そうだ、お前が腹にいなかったら、お前の両親は今でも楽しく冒険者をしてただろうな』
『確かにな~、そうなりゃ父ちゃんが国に縛られることも、母ちゃんと離されることもなかったのになぁ、ああ、罪深いなぁ』
『お前ら母娘が来たせいで俺らは死んだんだ』
『お前が誘ってきたから俺らは手を出しただけなのに、そのせいでこんなことになった』
『あんたの父親のせいで、あたしたちはクビを切られたのよ、それなのに今度はあんたに串刺しにされたわぁ~、酷いと思わない?』
『お前のせいで熊の父ちゃんは可哀想に死んだな~、お前が飛び出したままだった方が助かったかもしれねぇのにな~、父ちゃん可哀想だなぁ~』
『ヴィオちゃん先生、俺らもあんたに関わらなかったら死ななかった』
『そうだな、受け入れられなかったら諦めて他の町に行ったし、パーティーも解散してたら見つからなかった筈だもんな~』
『私達も悪かったけど、あの村を狙ったのはヴィオちゃんがいたからよ。貴女が居なかったらあの村は平和なままだったのに』
目の前に見覚えのあるような破落戸や暗殺者っぽいの、スチーラーズが次々に出て来ては恨み言を投げつけてくる。
自分の手を見れば真っ赤に染まっていて、お前に殺されんだと言われて納得する。自分が生きる為に生き物を殺して食べる。これは弱肉強食の世界で生きるためには仕方がない。だからこそ食べる相手には敬意を払ってちゃんと綺麗に美味しく食べるようにしている。
だけど、ヒトはどうだ? 食べる為でもないのに殺されそうになったから殺したけど、そこに敬意はあったか? いや、敬意を払う必要はないのかもしれない。だけど殺さなくても良かった相手は居なかったか? ただ自分の力を、自分を守ってくれている父や兄達の力を当てにして行動していなかったか?
「お父さん、ごめんなさい」
私が力を付けたいと、旅に出たいなどと言わなければ良かったのかもしれない。むしろ川から救ってもらって直ぐに旅立てば良かったのかもしれない。
「お母さん、ごめんなさい」
私なんかが居なければお母さんはもっと楽に生活できた筈なのに、あんな破落戸に嫌がらせをされた時に移動しなかったのは小さな私がいたせいだろう。
「フィルさん、ごめんなさい」
私がお母さんのお腹に宿りさえしなければ、二人がヘイジョーに行くことはなかっただろう。妊娠を機にメネクセスに戻ったと土竜の皆が言っていたから。あの国に帰りさえしなければ、フィルさんが国王になることもなく、二人で過ごせたはず。二人の幸せを壊したのは私だ。
「生まれてしまってごめんなさい」
目の前の薄らとした人達が許さないと責めてくる。どうせならお母さんとお父さんに出てきて責めてもらえれば、そんな言葉でももう一度会えて嬉しいのに、私のせいで死んだ二人はここでも出て来てはくれない。
「それで、ヴィオも転生者なのか?」
勇者と聖女のお話を聞かせてもらって、あまりにも史実と違う話に驚きはしたものの、片方が生き残ってしまっていると隠そうと思ったこともバレちゃうんだなぁと思った次第。
ちなみに今ここにいるのは、チアキさんと白雪さんだけで、ルイスさんはベル少年の後を追いかけて行ったので不在です。
「転生者というか記憶持ちってやつですね。私も5歳の時に母が殺されて、その後事故というか、まあ貴族のアレコレに巻き込まれそうになって死んだことにされて、川の近くのゴミ捨て場に捨てられたんですよ。
母が作ってくれた魔道具のお陰で一命はとりとめていたんですけど、多分その衝撃で前世の記憶を思い出した感じだと思います」
とはいえ自分の詳細に関しては分からないんだよね。推定成人、多分女性(腐属性の可能性大)、それなりに社会人経験もしていただろうという感じで、相変わらず自分の事は思い出せないでいるけど、まあ困ってはいない。
「そうか、時代的には似てそうだけど、時間軸とかどうなってるのかよく分からないな。俺とクソビッチは同じ時代だったとは思う。下手したらちょっと上の可能性もあったくらいだな。あいつは女子高生だったと言ってたけど、端々に出てくる言葉がどう考えても俺と同年代だったからな」
「リズモーニ王国にも多分転生者っぽい人がいますね。その人は公爵様だけどダムと河川工事をしていたし、トランプとオセロの開発者なんです」
「まじか、だとしたら確実だな。日本人かどうかは微妙だけど、地球と同じレベルの文明人である可能性は高そうだ。そう考えると結構いるのかもしれないな」
そう思ってますよ。でも勇者が存命だと思ってなかったし、本人から聞かされた内容は、やっぱり成人した日本人だったという納得の情報だったね。
「それにしても、其方は小さい頃から大変な目に合っておったんじゃな。チャーキと同じように成人の記憶があるからここまでこれたという事なのかもしれんな。其方のヒト族にしては多すぎる魔力もそれが原因か?」
ここまで静かにしていた白雪さんから質問されたけど、そういえば転生者という事に関しての質問がないという事は、それに関してはチアキさんから聞いてるって事なんだろうね。
「3歳の頃には母から魔力操作を教えてもらっていたようです。5歳で成人の記憶が戻ってからは積極的に魔力も増やしたくて、毎日魔力切れまで使って眠るようにしていたので、増えたんだと思います」
「母が殺されたとは穏やかではないが、其方の父はどうしておったのじゃ? あの熊獣人は実父ではなかろう?」
白雪さんの言葉に心が締め付けられるように痛みが走る。
実父ではない……。
そうだ、お父さんは私の実の父ではないのにあの危険な場所に助けに来てくれた。私をヒーローのように救い出してくれたお父さんはもう戻ってこない。
あの時、あのクソ野郎を閉じ込めるだけじゃなく止めを刺しておけば、お父さんが死ぬことはなかったのに。
いや、それ以前にあの眠り薬を飲まなければ攫われることもなかった。
いや、そもそもスチーラーズなんかを信用しなければ良かったんだ。やっぱり名前の通り悪い人たちだったんじゃないか。それを受け入れてしまったのが原因だろう。
いやいや違う、そもそも私がお父さんの子供にならなければ、あの時にあの川で溺れていればサマニア村の子供達が誘拐未遂で怖い思いをすることもなく、お父さんが山の奥まで助けに来ることもなく、し、死ぬことなんてなかったはずなのに……。
お母さんだって、私が居なければ身軽に動けた筈だし、あんな国に留まる必要だってなかった。あの国にいなければお母さんが殺されることだってなかったんだ。
全部、全部私がいたから、私が生きて存在したから駄目だったんだ。
そうだ、なんで私生きてるんだろう……。
私が生きることで死んだ人があんなにいるのに……。
そうだよ、私が居なかったら破落戸だって死ななかっただろうし、何人かは時間の問題だった奴もいただろうけど、足を踏み外さなかった人だっていた筈。だとしたら私のせいでその人たちは死んだわけで、とんだ殺人鬼じゃない?
お父さんたちは私の手を汚させたくないと言ってくれてたけど、実際に私が手を下したのはあの三人だけだけど、間接的に殺したのはもっと沢山いるって事だ。
直接じゃない方が酷くない? 自分の手を汚してないからって、のほほんと過ごしてさ、ゲルシイの時も、ウミユの時も、人死にがあったと理解した後も、皆が普通に接してくれるから流してたし、ダンジョンの方が楽しみすぎて行動してたけど、それってかなりやばくない?
『そうだよ、お前が俺らの前に現れなければ、俺達はあんな愚行を起こさなかった』
『そうだ、お前が腹にいなかったら、お前の両親は今でも楽しく冒険者をしてただろうな』
『確かにな~、そうなりゃ父ちゃんが国に縛られることも、母ちゃんと離されることもなかったのになぁ、ああ、罪深いなぁ』
『お前ら母娘が来たせいで俺らは死んだんだ』
『お前が誘ってきたから俺らは手を出しただけなのに、そのせいでこんなことになった』
『あんたの父親のせいで、あたしたちはクビを切られたのよ、それなのに今度はあんたに串刺しにされたわぁ~、酷いと思わない?』
『お前のせいで熊の父ちゃんは可哀想に死んだな~、お前が飛び出したままだった方が助かったかもしれねぇのにな~、父ちゃん可哀想だなぁ~』
『ヴィオちゃん先生、俺らもあんたに関わらなかったら死ななかった』
『そうだな、受け入れられなかったら諦めて他の町に行ったし、パーティーも解散してたら見つからなかった筈だもんな~』
『私達も悪かったけど、あの村を狙ったのはヴィオちゃんがいたからよ。貴女が居なかったらあの村は平和なままだったのに』
目の前に見覚えのあるような破落戸や暗殺者っぽいの、スチーラーズが次々に出て来ては恨み言を投げつけてくる。
自分の手を見れば真っ赤に染まっていて、お前に殺されんだと言われて納得する。自分が生きる為に生き物を殺して食べる。これは弱肉強食の世界で生きるためには仕方がない。だからこそ食べる相手には敬意を払ってちゃんと綺麗に美味しく食べるようにしている。
だけど、ヒトはどうだ? 食べる為でもないのに殺されそうになったから殺したけど、そこに敬意はあったか? いや、敬意を払う必要はないのかもしれない。だけど殺さなくても良かった相手は居なかったか? ただ自分の力を、自分を守ってくれている父や兄達の力を当てにして行動していなかったか?
「お父さん、ごめんなさい」
私が力を付けたいと、旅に出たいなどと言わなければ良かったのかもしれない。むしろ川から救ってもらって直ぐに旅立てば良かったのかもしれない。
「お母さん、ごめんなさい」
私なんかが居なければお母さんはもっと楽に生活できた筈なのに、あんな破落戸に嫌がらせをされた時に移動しなかったのは小さな私がいたせいだろう。
「フィルさん、ごめんなさい」
私がお母さんのお腹に宿りさえしなければ、二人がヘイジョーに行くことはなかっただろう。妊娠を機にメネクセスに戻ったと土竜の皆が言っていたから。あの国に帰りさえしなければ、フィルさんが国王になることもなく、二人で過ごせたはず。二人の幸せを壊したのは私だ。
「生まれてしまってごめんなさい」
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