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ノハシム鉱山ダンジョン
第181話 ノハシム鉱山ダンジョン その12
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昨日の午後は お兄ちゃんたちが起きた後、13階にほど近い空き部屋に野営地を移動させ、安全な場所で ボール系魔法を小さくする練習を繰り返しやっていたお兄ちゃんたち。
私は 鑑定眼鏡で 知り得た情報から 無属性魔法での【鑑定】が出来ないか試行錯誤していたんだよね。
ちなみに鉱石を鑑定した時に表記されたのはこんな感じ
分類:鉱石
素材名:鉄鉱石
成分詳細:鉄成分7:その他3
採集地:ダンジョン
思ってた以上に色々分かって驚いた。
石の上に 文字が浮かんで見える感じで、私がこっちの文字の上に 日本語が浮いて見えるのと同じ感じだった。そういえば ここで浮かんで見えたのは日本語表記だな。
残渣魔力は 石がダンジョン産の為分からないけど、外で採集した薬草の場合は、薬草に私の魔力が薄っすらまとわりついていた。
葉っぱの隣に 自分のギルドカードを並べたら 同じ魔力の色が見えたので ギルドの受付さんは これを確認していたことが分かる。
それで 自分の鑑定もしてみようと思ったんだけど、中々上手くいかない。
まあ そんなに簡単に出来たら 世の中 鑑定魔法使いがいっぱいいてもおかしくないから仕方がないんだけどね。
とにかく今は 色んな素材を鑑定して お父さんにも鑑定眼鏡を使ってもらって、その時の魔力の動きを観察するという 非常に地味な作業を繰り返している。
お兄ちゃんたちも ファイアボールを小さくするために頑張ってるから、私も頑張るのだ。
13階では 魔鋼が採掘できたので、ここでも2泊して 1日目に魔獣の掃討、2日目に 採掘と 魔法の練習を行った。
「魔鋼が 少ない理由が分かったね。
これ、索敵が出来なかったら かなり大変だったと思うよ」
とは 土魔法索敵担当のトンガお兄ちゃんの言葉。
お父さんも 驚いてたけど、今までは 素材の当りが ある程度表面にあったんだけど、魔鋼は 表面にあるものは 極稀で、少し深いところまで掘らないと 見つからないという事だった。
私も 【索敵】をしてみたんだけど、確かに深かった。
今までの鉱石が 表面にあったのと違い、30cm以上掘らないと当りに行きつかないのだ。
しかもその石と石の間隔も広く、外れた場所を掘っていたら いつまでも当たりの鉱石が見つからないという地獄。
コンコン カンカンしていれば それだけ魔獣も集まるし、危険極まりないだろう。
私たちは 魔法の練習を兼ねて 1日目に 全部掃討しているから 敵の接近を恐れることなく コンコン カンカンしてますけどね。
土魔法で掘れたら便利なんだけど、どうやら 出来ない仕様らしく、索敵魔力は通っても 落とし穴などの魔法は展開できない。
だけど【アースランス】を唱えれば 壁から土の槍は生えるのだから ダンジョンの仕様はよく分からない。
仕方がないので 強化魔法を全身にかけて コンコン カンカンしてます。
13階の魔鋼がそんな感じだから、やっぱり14階の魔銀は 更に酷かった。
まあ索敵で 場所を確認してやるので、他の人からしたら ふざけんな案件ではあるんだけど、深度が深いところは およそ1メートル程もあったのだ。
流石にそこまで深いところは お兄ちゃんたちにお任せし、私は 比較的浅いところの 魔銀採掘を担当させてもらいました。
「こんな時だけか弱い扱いしてもらって 申し訳ないねぇ」
カンカン コンコン ガラン
「ふふっ、ヴィオは 6歳の少女なんだよ? 本来なら 守られて然るべき存在だし、こんな体力仕事は させるべきじゃないんだけどね。
想像以上に 強かったし、採掘もできちゃうから任せちゃってたけど、それでも僕たちにとっては 可愛い可愛い 妹なんだから、もっと甘やかされて欲しいよ」
ガンガン ゴンゴン ガンガン ゴロン
とろけるような微笑を浮かべながらも 力強く 壁を掘っていくお兄ちゃん。
ステータスの鑑定はまだできていないけど、私との差はどれくらいあるんだろうねぇ。
確か 前に 握力計みたいなので測定した時は “3” だったと記憶している。
身体強化で “30” だったけど、一般成人男性の平均値だって言ってたよね。
獣人の冒険者男性は 100以上が当り前というから 私の身体強化状態の三倍だ。
そりゃ ツルハシの音も違うよね。
一度に削れる壁も 音も違うのを 悲しいとは思わない。悔しいと思うレベルでもない。今の私にできることだけ がんばろ。
◆◇◆◇◆◇
ダンジョンに潜って10日目の夜
「ミスリルも びっくりするぐらい採掘することが出来た。ただ これを全部提出すると 大分面倒なことになると思うので、1袋分は サマニア村に持って帰ろうと思う。父さん 任せていい?」
「そうじゃな、掘れるもんじゃから 掘ってしもうたが やり過ぎたな。ギレンは喜ぶじゃろうし お前らが戻って 武器を作る時用には 残しておくじゃろう。
他の分は 使用分だけ持ち帰って 残りはギルドに 販売っちゅうことでええんじゃな?」
他の階に比べれば このフロア全体を回って 採掘をする必要があったものの、採集袋2袋分はやり過ぎた。魔鋼も3袋あるし、一袋ずつは 私のマジックバックへ収納し、サマニア村に持って帰ることになった。
ギレンさんのお店に預けておけば、誰かの武器を作る時に 使用分の鉱石代を 戻った時に支払ってもらうという事になった。
私の鞭に使った魔獣素材も、余った分は ギレンさんのお店に保管されており、それを他の人の武器に使用した時には 料金を お父さんに支払ってもらうことになっている。
普通頑張って5つか6つしか採掘できない筈のミスリルが 50個以上も入った採集袋に詰まっているのだ。多分 凄い騒ぎになることは間違いないね。
「それでさ、グーダンへの移動なんだけど、俺たちは 武器の手入れもあるから ギルドに報告後 3日後に町を出るつもりだけど、父さんとヴィオは 先に出てもらった方が良いかもって思ってるんだよね」
私がこのダンジョンで使用したのは ツルハシと鞭だけだ。短剣も使ってないし、ノハシムに移動するまでの間は 馬車移動だったから 魔獣の解体もしていないので 解体ナイフのお手入れも不要である。
となれば 私とお父さんは 町に残る理由はない。
敢えていうなら 生野菜の補充をしたいくらいかな。
トンガお兄ちゃん曰く、魔鉄はまだしも 魔鋼、魔銀の量は 確実に有象無象が寄ってくることになる。
勿論 報告自体は 個室でするつもりだけど、情報が全く洩れないなんてことはないからだ。
私たちが 深層階に潜っていることは 二組のすれ違った冒険者によって 地上にいる人たちも知っているだろう。
勿論 ボス部屋まで目指していると思ってはいないかもしれないけど、 明日ボス部屋を終えれば 転移で戻るから、その時に1階層にいる人たちには 確実にバレるのである。
「索敵を僕から伝えることで 僕らの功績になるのは申し訳ないんだけど……」
「面倒をお前に押し付けることになるんじゃ、ヴィオは 功績など要らんというから それは気にせんでええ」
そうだよ、もしかしたら 誰か代表者が使えるようになるまで 町に残ってくれとか言われないか心配だよ。
「あはは、心配してくれてありがとう。その辺は まぁ、慣れてるし大丈夫だよ。
じゃあ、父さんたちが早めに出るって事で良いかな?
俺たちは 3日後 町を出る。父さんたちの足なら 先にグーダンに着いてそうだけど、その時は 宿で待ってて」
プレーサマの領都と ノハシムの町までの半分くらいしかないグーダン迄の道のりだ。
お兄ちゃんが言うように 普通に歩いても2泊3日で到着しちゃうから 先に宿で待ってよう。
出来れば 何事もなく 皆で町を出れたらいいけど、きっとそうはいかないだろうな。
私は 鑑定眼鏡で 知り得た情報から 無属性魔法での【鑑定】が出来ないか試行錯誤していたんだよね。
ちなみに鉱石を鑑定した時に表記されたのはこんな感じ
分類:鉱石
素材名:鉄鉱石
成分詳細:鉄成分7:その他3
採集地:ダンジョン
思ってた以上に色々分かって驚いた。
石の上に 文字が浮かんで見える感じで、私がこっちの文字の上に 日本語が浮いて見えるのと同じ感じだった。そういえば ここで浮かんで見えたのは日本語表記だな。
残渣魔力は 石がダンジョン産の為分からないけど、外で採集した薬草の場合は、薬草に私の魔力が薄っすらまとわりついていた。
葉っぱの隣に 自分のギルドカードを並べたら 同じ魔力の色が見えたので ギルドの受付さんは これを確認していたことが分かる。
それで 自分の鑑定もしてみようと思ったんだけど、中々上手くいかない。
まあ そんなに簡単に出来たら 世の中 鑑定魔法使いがいっぱいいてもおかしくないから仕方がないんだけどね。
とにかく今は 色んな素材を鑑定して お父さんにも鑑定眼鏡を使ってもらって、その時の魔力の動きを観察するという 非常に地味な作業を繰り返している。
お兄ちゃんたちも ファイアボールを小さくするために頑張ってるから、私も頑張るのだ。
13階では 魔鋼が採掘できたので、ここでも2泊して 1日目に魔獣の掃討、2日目に 採掘と 魔法の練習を行った。
「魔鋼が 少ない理由が分かったね。
これ、索敵が出来なかったら かなり大変だったと思うよ」
とは 土魔法索敵担当のトンガお兄ちゃんの言葉。
お父さんも 驚いてたけど、今までは 素材の当りが ある程度表面にあったんだけど、魔鋼は 表面にあるものは 極稀で、少し深いところまで掘らないと 見つからないという事だった。
私も 【索敵】をしてみたんだけど、確かに深かった。
今までの鉱石が 表面にあったのと違い、30cm以上掘らないと当りに行きつかないのだ。
しかもその石と石の間隔も広く、外れた場所を掘っていたら いつまでも当たりの鉱石が見つからないという地獄。
コンコン カンカンしていれば それだけ魔獣も集まるし、危険極まりないだろう。
私たちは 魔法の練習を兼ねて 1日目に 全部掃討しているから 敵の接近を恐れることなく コンコン カンカンしてますけどね。
土魔法で掘れたら便利なんだけど、どうやら 出来ない仕様らしく、索敵魔力は通っても 落とし穴などの魔法は展開できない。
だけど【アースランス】を唱えれば 壁から土の槍は生えるのだから ダンジョンの仕様はよく分からない。
仕方がないので 強化魔法を全身にかけて コンコン カンカンしてます。
13階の魔鋼がそんな感じだから、やっぱり14階の魔銀は 更に酷かった。
まあ索敵で 場所を確認してやるので、他の人からしたら ふざけんな案件ではあるんだけど、深度が深いところは およそ1メートル程もあったのだ。
流石にそこまで深いところは お兄ちゃんたちにお任せし、私は 比較的浅いところの 魔銀採掘を担当させてもらいました。
「こんな時だけか弱い扱いしてもらって 申し訳ないねぇ」
カンカン コンコン ガラン
「ふふっ、ヴィオは 6歳の少女なんだよ? 本来なら 守られて然るべき存在だし、こんな体力仕事は させるべきじゃないんだけどね。
想像以上に 強かったし、採掘もできちゃうから任せちゃってたけど、それでも僕たちにとっては 可愛い可愛い 妹なんだから、もっと甘やかされて欲しいよ」
ガンガン ゴンゴン ガンガン ゴロン
とろけるような微笑を浮かべながらも 力強く 壁を掘っていくお兄ちゃん。
ステータスの鑑定はまだできていないけど、私との差はどれくらいあるんだろうねぇ。
確か 前に 握力計みたいなので測定した時は “3” だったと記憶している。
身体強化で “30” だったけど、一般成人男性の平均値だって言ってたよね。
獣人の冒険者男性は 100以上が当り前というから 私の身体強化状態の三倍だ。
そりゃ ツルハシの音も違うよね。
一度に削れる壁も 音も違うのを 悲しいとは思わない。悔しいと思うレベルでもない。今の私にできることだけ がんばろ。
◆◇◆◇◆◇
ダンジョンに潜って10日目の夜
「ミスリルも びっくりするぐらい採掘することが出来た。ただ これを全部提出すると 大分面倒なことになると思うので、1袋分は サマニア村に持って帰ろうと思う。父さん 任せていい?」
「そうじゃな、掘れるもんじゃから 掘ってしもうたが やり過ぎたな。ギレンは喜ぶじゃろうし お前らが戻って 武器を作る時用には 残しておくじゃろう。
他の分は 使用分だけ持ち帰って 残りはギルドに 販売っちゅうことでええんじゃな?」
他の階に比べれば このフロア全体を回って 採掘をする必要があったものの、採集袋2袋分はやり過ぎた。魔鋼も3袋あるし、一袋ずつは 私のマジックバックへ収納し、サマニア村に持って帰ることになった。
ギレンさんのお店に預けておけば、誰かの武器を作る時に 使用分の鉱石代を 戻った時に支払ってもらうという事になった。
私の鞭に使った魔獣素材も、余った分は ギレンさんのお店に保管されており、それを他の人の武器に使用した時には 料金を お父さんに支払ってもらうことになっている。
普通頑張って5つか6つしか採掘できない筈のミスリルが 50個以上も入った採集袋に詰まっているのだ。多分 凄い騒ぎになることは間違いないね。
「それでさ、グーダンへの移動なんだけど、俺たちは 武器の手入れもあるから ギルドに報告後 3日後に町を出るつもりだけど、父さんとヴィオは 先に出てもらった方が良いかもって思ってるんだよね」
私がこのダンジョンで使用したのは ツルハシと鞭だけだ。短剣も使ってないし、ノハシムに移動するまでの間は 馬車移動だったから 魔獣の解体もしていないので 解体ナイフのお手入れも不要である。
となれば 私とお父さんは 町に残る理由はない。
敢えていうなら 生野菜の補充をしたいくらいかな。
トンガお兄ちゃん曰く、魔鉄はまだしも 魔鋼、魔銀の量は 確実に有象無象が寄ってくることになる。
勿論 報告自体は 個室でするつもりだけど、情報が全く洩れないなんてことはないからだ。
私たちが 深層階に潜っていることは 二組のすれ違った冒険者によって 地上にいる人たちも知っているだろう。
勿論 ボス部屋まで目指していると思ってはいないかもしれないけど、 明日ボス部屋を終えれば 転移で戻るから、その時に1階層にいる人たちには 確実にバレるのである。
「索敵を僕から伝えることで 僕らの功績になるのは申し訳ないんだけど……」
「面倒をお前に押し付けることになるんじゃ、ヴィオは 功績など要らんというから それは気にせんでええ」
そうだよ、もしかしたら 誰か代表者が使えるようになるまで 町に残ってくれとか言われないか心配だよ。
「あはは、心配してくれてありがとう。その辺は まぁ、慣れてるし大丈夫だよ。
じゃあ、父さんたちが早めに出るって事で良いかな?
俺たちは 3日後 町を出る。父さんたちの足なら 先にグーダンに着いてそうだけど、その時は 宿で待ってて」
プレーサマの領都と ノハシムの町までの半分くらいしかないグーダン迄の道のりだ。
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