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上級ダンジョンの旅
第333話 騎士達の到着
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先生たちとダンジョンに入ってから3日後の聖の日の午後、ロイド隊長たちが街に到着した。
予定より1日遅かったのは、ロイドさん達は乗合馬車でこの町まで来たからだ。
「ロイドさん達は馬で来るんだと思ってた」
「はは、嬢ちゃん久しぶりだな。俺たちが馬に乗ってきたら、馬車に乗り込んで護れなくなるだろう? 」
ああそうか。確かに、鍛えられた大人の騎士たちが馬に2人乗りすることは出来ないし、全員が単騎で来たら馬車に乗り込む人がいなくなる。
今回来たのはロイドさんを含め5人の騎士らしいけど、4人は馬車の整備に行ってるみたい。
「では騎士達も到着してしまったから、明日には我々も出発しよう。ヴィオ嬢には是非気を付けてもらいたいが、ダンジョン踏破後には連絡をしてくれるかい?」
『到着してしまった』ってのが先生らしいけど、七体の石像については 翻訳も終わっているし、神々の考察も物語などを読み解きながら結構進んだからね。あとは屋敷で頑張ってほしい。
というか、先生たちは来週から王城での年末年始に行われるパーティー三昧らしい。凄く出席したくないと言ってたけど頑張れ。
「うん、先生も社交頑張ってね。
ダンジョンで新しい素材が見つかったらまたお料理しに行くから」
「おお、そうですね、そうか、それを楽しみにしておけば楽しくもない社交も乗り切れそうだ。ポアレスは仕入れることが出来るようですから、しっかり集めておきますね」
「ええ、ヴィオ嬢の考察していた炊飯窯も試作品を用意しておきます。是非屋敷にお越し頂いた時に性能確認をしてください」
ドゥーア先生は新しいレシピを楽しみに社交を頑張るらしい。お米の仕入れはよろしくお願いします。
ブン先生が言う炊飯窯は炊飯器の事なんだけど、文字の解読が終わった後に作りたい魔道具の相談をしてる時に伝えたんだよね。お米を美味しく食べられるようになる魔道具を作りたいって。
お父さんが水加減と火加減が難しいと伝えたこともあり、ドゥーア先生から是非その魔道具は作ってほしいと懇願されたので、途中からオトマンさんとネリアさんまで参加して6人で考えたんだよね。
先生たちも錬成陣は持ってきてないから実験は出来なかったけど、一応理論ではこれで出来るだろう。というところまで持っていくことは出来た。
学園のプロが監修して、その助手が2人も居て、卒業生2人が手伝ってるんだもん、そりゃできるよね。
ということで試作品はブン先生が作ってくれるそうなので是非よろしくお願いいたします。これが完成すれば、いつでも美味しい白米が食べられるようになるよ。俄然、踏破に気合が入るよね!
「上級ダンジョンなのに踏破出来ることを疑いもしてないって……」
「でもアルクさんもトンガ君たちもよ? 」
〔土竜の盾〕のメンバーはこの数日間、宿を出て町を巡回しながら例の付きまといについて調べてくれていたんだけど、多分破落戸系冒険者みたいだとの事。
酒場で「対象のガキが宿から出てこねえから報酬が貰えねえ」とのたまってたらしい。確かにそんな事を公の場でペロッと喋ってしまうなんて破落戸系なんだろうね。多分それを仕事にしているような人は絶対にばれないようにするだろうし。
「儂らも全員マジックバッグ持ちじゃし、全員が水生成魔法を使える。その上これから潜るのは豊作ダンジョン、食材と水の心配が無ければゆっくり潜れるからな、多少時間がかかっても踏破するのは無理ではない」
「そうか、水があれば上がってくる必要ないもんな。リズモーニの冒険者は皆その魔法が使えるのか? 俺たちは春に偶々寄ったギルドで教えてもらって練習中なんだが、水樽半分くらいってところなんだ」
お父さんがダンジョン踏破を疑わない理由を告げれば、土竜の人たちも納得したみたい。ダンジョン踏破を諦めてた理由の多くが水不足だもんね。マジックバッグがあっても水は毎日使うし、平均すると上級ダンジョンに潜る時には20樽くらい持ち込む事も当たり前だったんだって。
そりゃ荷物が嵩張るし、時間停止じゃなければ水だって腐るもんね。踏破する人が少なくても仕方がないよ。
「おや、そういえば言ってなかったかな。水生成魔法を発表したのは私だが、考え付いたのはヴィオ嬢だぞ? その考え出した本人に直接教わっている彼らは、この国でも一番上手にその魔法を使うのではないかな?」
「「「は????」」」
土竜の人たちは 付き合いが長いからか、皆同じ反応をするのが面白いんだよね。全員が先生の方を見つめて固まったまま、ギギっと滑りの悪いブリキ人形のようにゆっくり私の方へ振りかえるので、大きく頷いて見せれば「マジかよ」に近い言葉をそれぞれが呟く。ふふっ。
「まあヴィオの奇天烈な発想力は魔法だけじゃなくて、これまで見向きもされなかったハズレ素材を美味しいものとして使うってところもだからね。ヴィオが作るハズレ素材の料理はすっごく美味しいんだ。ダンジョンではきっと驚くことになると思うよ?」
トンガお兄ちゃん達も、最初はハズレ素材の回収に大分懐疑的だったもんね。
「は? お前らダンジョンで料理してんのか?」
まさかそっちで驚かれるとは、こっちが驚いてしまった。
その部分に関しては今更感が強いというかなんというか……。
「だから言っただろ? 銀ランクだろうが、金ランクだろうが、ダンジョンで飯を作る奴らは少ないんだぞ。作ってもスープと肉を焼くぐらいだ。俺らの方が少数派だって事は覚えとけよ?」
「じゃが、ダンジョンでもしっかり調理したもんを食っておる方が、攻略速度は落ちんぞ。まあ、採集に夢中になって遅くなるっちゅうことはあるけどな」
クルトさんとお父さんの言葉に、土竜の人たちは何も言えないままである。もしかして今までのダンジョンは干し肉オンリーだったのかな? ネリアさんが干し肉を齧ってたの? あんまり想像がつかないんですけど。
「まあ一般的な銀ランク上級パーティーである〔土竜の盾〕と、規格外な動きをする〔サマニアンズ〕、一緒に行動することで新しい気付きもあるだろうね。ヴィオ嬢、是非沢山新しいことを吸収してくればいい。
その結果、また面白い魔法を思いつくかもしれないしね、その時はまた報告を待っているよ」
という事で、明日先生たちは首都へ、私たちはダンジョンへ其々向かうことになりました。
一般的なベテラン冒険者の動き、しっかりじっくり見せてもらおうっと。
※ただいまファンタジー小説大賞に挑戦中です!
いつも読んで下さる皆様、応援してくださる皆様、投票してくださった皆様に感謝です。
今日からイベント終了の月末まで、1日3話投稿(0時、8時、16時)で後半を駆け抜けます。通知が増えますので、新作通知はオフにしていただいた方が良いかもしれません(;´Д`)
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします('◇')ゞ
予定より1日遅かったのは、ロイドさん達は乗合馬車でこの町まで来たからだ。
「ロイドさん達は馬で来るんだと思ってた」
「はは、嬢ちゃん久しぶりだな。俺たちが馬に乗ってきたら、馬車に乗り込んで護れなくなるだろう? 」
ああそうか。確かに、鍛えられた大人の騎士たちが馬に2人乗りすることは出来ないし、全員が単騎で来たら馬車に乗り込む人がいなくなる。
今回来たのはロイドさんを含め5人の騎士らしいけど、4人は馬車の整備に行ってるみたい。
「では騎士達も到着してしまったから、明日には我々も出発しよう。ヴィオ嬢には是非気を付けてもらいたいが、ダンジョン踏破後には連絡をしてくれるかい?」
『到着してしまった』ってのが先生らしいけど、七体の石像については 翻訳も終わっているし、神々の考察も物語などを読み解きながら結構進んだからね。あとは屋敷で頑張ってほしい。
というか、先生たちは来週から王城での年末年始に行われるパーティー三昧らしい。凄く出席したくないと言ってたけど頑張れ。
「うん、先生も社交頑張ってね。
ダンジョンで新しい素材が見つかったらまたお料理しに行くから」
「おお、そうですね、そうか、それを楽しみにしておけば楽しくもない社交も乗り切れそうだ。ポアレスは仕入れることが出来るようですから、しっかり集めておきますね」
「ええ、ヴィオ嬢の考察していた炊飯窯も試作品を用意しておきます。是非屋敷にお越し頂いた時に性能確認をしてください」
ドゥーア先生は新しいレシピを楽しみに社交を頑張るらしい。お米の仕入れはよろしくお願いします。
ブン先生が言う炊飯窯は炊飯器の事なんだけど、文字の解読が終わった後に作りたい魔道具の相談をしてる時に伝えたんだよね。お米を美味しく食べられるようになる魔道具を作りたいって。
お父さんが水加減と火加減が難しいと伝えたこともあり、ドゥーア先生から是非その魔道具は作ってほしいと懇願されたので、途中からオトマンさんとネリアさんまで参加して6人で考えたんだよね。
先生たちも錬成陣は持ってきてないから実験は出来なかったけど、一応理論ではこれで出来るだろう。というところまで持っていくことは出来た。
学園のプロが監修して、その助手が2人も居て、卒業生2人が手伝ってるんだもん、そりゃできるよね。
ということで試作品はブン先生が作ってくれるそうなので是非よろしくお願いいたします。これが完成すれば、いつでも美味しい白米が食べられるようになるよ。俄然、踏破に気合が入るよね!
「上級ダンジョンなのに踏破出来ることを疑いもしてないって……」
「でもアルクさんもトンガ君たちもよ? 」
〔土竜の盾〕のメンバーはこの数日間、宿を出て町を巡回しながら例の付きまといについて調べてくれていたんだけど、多分破落戸系冒険者みたいだとの事。
酒場で「対象のガキが宿から出てこねえから報酬が貰えねえ」とのたまってたらしい。確かにそんな事を公の場でペロッと喋ってしまうなんて破落戸系なんだろうね。多分それを仕事にしているような人は絶対にばれないようにするだろうし。
「儂らも全員マジックバッグ持ちじゃし、全員が水生成魔法を使える。その上これから潜るのは豊作ダンジョン、食材と水の心配が無ければゆっくり潜れるからな、多少時間がかかっても踏破するのは無理ではない」
「そうか、水があれば上がってくる必要ないもんな。リズモーニの冒険者は皆その魔法が使えるのか? 俺たちは春に偶々寄ったギルドで教えてもらって練習中なんだが、水樽半分くらいってところなんだ」
お父さんがダンジョン踏破を疑わない理由を告げれば、土竜の人たちも納得したみたい。ダンジョン踏破を諦めてた理由の多くが水不足だもんね。マジックバッグがあっても水は毎日使うし、平均すると上級ダンジョンに潜る時には20樽くらい持ち込む事も当たり前だったんだって。
そりゃ荷物が嵩張るし、時間停止じゃなければ水だって腐るもんね。踏破する人が少なくても仕方がないよ。
「おや、そういえば言ってなかったかな。水生成魔法を発表したのは私だが、考え付いたのはヴィオ嬢だぞ? その考え出した本人に直接教わっている彼らは、この国でも一番上手にその魔法を使うのではないかな?」
「「「は????」」」
土竜の人たちは 付き合いが長いからか、皆同じ反応をするのが面白いんだよね。全員が先生の方を見つめて固まったまま、ギギっと滑りの悪いブリキ人形のようにゆっくり私の方へ振りかえるので、大きく頷いて見せれば「マジかよ」に近い言葉をそれぞれが呟く。ふふっ。
「まあヴィオの奇天烈な発想力は魔法だけじゃなくて、これまで見向きもされなかったハズレ素材を美味しいものとして使うってところもだからね。ヴィオが作るハズレ素材の料理はすっごく美味しいんだ。ダンジョンではきっと驚くことになると思うよ?」
トンガお兄ちゃん達も、最初はハズレ素材の回収に大分懐疑的だったもんね。
「は? お前らダンジョンで料理してんのか?」
まさかそっちで驚かれるとは、こっちが驚いてしまった。
その部分に関しては今更感が強いというかなんというか……。
「だから言っただろ? 銀ランクだろうが、金ランクだろうが、ダンジョンで飯を作る奴らは少ないんだぞ。作ってもスープと肉を焼くぐらいだ。俺らの方が少数派だって事は覚えとけよ?」
「じゃが、ダンジョンでもしっかり調理したもんを食っておる方が、攻略速度は落ちんぞ。まあ、採集に夢中になって遅くなるっちゅうことはあるけどな」
クルトさんとお父さんの言葉に、土竜の人たちは何も言えないままである。もしかして今までのダンジョンは干し肉オンリーだったのかな? ネリアさんが干し肉を齧ってたの? あんまり想像がつかないんですけど。
「まあ一般的な銀ランク上級パーティーである〔土竜の盾〕と、規格外な動きをする〔サマニアンズ〕、一緒に行動することで新しい気付きもあるだろうね。ヴィオ嬢、是非沢山新しいことを吸収してくればいい。
その結果、また面白い魔法を思いつくかもしれないしね、その時はまた報告を待っているよ」
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