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据膳食わぬは男の恥?
しおりを挟むリュカにベッドに運ばれたナターシャ。
もう、リュカには余裕が無いのか、ナターシャにキスの雨を降らせる。
ナターシャに覆い被さり、額、耳、唇、と何度もキスを繰り返す。
「ナターシャ………。」
「殿下…………う………ん……すぅすぅ……。」
「?…………ナ、ナターシャ………。」
余程気を張り疲れたのか、ベッドに乗せた途端、寝息を掻くナターシャ。
「………はぁ………どうすんだよ、コレ……。」
ナターシャを抱きたくて、リュカの足の付け根には天井に向けて立つモノが、欲望を吐き出す事なく、項垂れたのであった。
「ま、いっか………気持ちが分かっただけでも……抜いてくるか………。」
しかし、好きな女が横に居る状態で可愛い寝顔を見ると、興奮して眠れる筈もなく、翌朝目の下にクマを作ったリュカだった。
✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧
「おはようございます、殿下………おや?寝不足なのは予想してましたが、冴えない顔ですね。」
「…………うるせぇなぁ……。」
ナターシャと一緒に居ると、余計に我慢が出来なくなるので、明け方散歩に出て戻ると、セシルが出迎えた。
「朝からお前の嫌味なんて聞きたくねぇよ。」
「ナターシャは寝ましたか…………プッ。」
「!!…………何故それを!!」
「ナターシャは、あの時間になると、眠くなるんですよ。その前に、とは思ってましたが、緊張を解す為に話しでもしてました?」
「そうなら早く教えろよ!!」
リュカの声が聞こえたからか、セリナが顔を出す。
「おはようございます、リュカ殿下、セシル様。リュカ殿下が起きてらっしゃるので、お部屋に入りますね、ナターシャ様は朝がお早い方なので、準備させてもらいます。」
「プッ……。」
セリナも、ナターシャが朝が早いのを知っていて、部屋に行ってしまった。
「明け方、散歩等せずに待っていたら続きが出来たものを………残念でしたね、殿下。」
「セシル!!俺に何か恨みでもあるのか!!」
「とんでもない………尊敬し、我が王になる事をこの上なく望む一人の臣下ですよ?………プッ……。」
セシルの性格、て………と、改めて考えたリュカであった。
朝食後、皇子宮に帰る準備をするリュカに、ユランから話掛けられた。
「人数も増えましたし、馬車を用意致しましたので。」
リュカは正直助かった。
睡眠不足で騎乗するのは危険を伴う。
「フェデラーは侍従が連れて行きますので。」
「頼むよ……。」
「殿下、馬車で少しは休まれて下さい。」
「…………あぁ。」
「殿下、私はセリナを乗せ戻りますので、ナターシャとごゆっくり。」
「お前、イチイチ言葉に棘あるね?」
「義兄になる者として言ったまでですよ?」
「さぁ、ナターシャ妃も侍女さんと、外でお待ちですよ、殿下。」
まだセシルに言い返したい気もあったが、リュカはナターシャと馬車に乗り込む。
「ユラン、また来る。」
「はい、いつでもお待ちしております。」
「ユラン、感謝しますわ。」
「ナターシャ妃も殿下とお幸せに。」
ナターシャは照れながら、ユランに一礼するのだった。
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