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四角?関係勃発③
しおりを挟む今は使用していない、王族邸。
タイタスとロレイラ、レーチェが来ていた。
「タイタス殿下、あの場に来て頂いて助かりましたわ。もう、わたくし怖くて……。」
ロレイラはタイタスに抱き着いて縋る様に甘い声を出す。
「怖い、てラメイラの事がか?」
「はい………そうでしょ?レーチェ。」
「えぇ、私も怖かったです、ロレイラ様。」
「大丈夫だ、またラメイラがロレイラに何か言ったら注意しておくよ。」
「…………注意なんて………トリスタン公国にお帰りになれば宜しいのに……。」
ロレイラはラメイラが邪魔な様だ。
「ラメイラは、留学中だ。俺の一存では決められない。」
「そ、そんな…………わたくし……タイタス殿下に会いに来る度に、あの方の恐怖に打ち勝たなければならないのですか?」
ロレイラは目に涙を溜め、タイタスを見上げ訴える。
「ロレイラ…………。」
タイタスは全くロレイラを疑う事をせず、腕に力を込める。
「あぁ、もっと強く抱き締めて下さい、タイタス殿下………わたくしの不安を取り除いて下さいませ。」
「ロレイラっ!!」
その後、タイタスはロレイラとの情事に勤しんだ。
(…………馬鹿な男……。ナターシャの陰を追って、わたくしに騙されなさい。夢を暫くは見せてあげるわ。)
レーチェはただ、その行為を見ている。
ロレイラにとってレーチェはただの駒だという事を、タイタスもレーチェ本人も知る由もない。
✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧
ナターシャの結婚式当日。
ラメイラはトリスタン公国の公族証明の紋章を胸に付け、ドレスを身にまとい、メイクをする。
「お綺麗です、ラメイラ様。」
「普段から着飾れば、男性等直ぐに虜になりますのに……。」
「だから、こういう格好は嫌いなんだ!」
公女としての立ち居振る舞いも言葉使いもラメイラは嫌う。
遠回しで自分を誤魔化すような言い回しが嫌いなラメイラは、それでもナターシャの物言いは好きだった。
(………ナターシャの話方は嫌いじゃないんだよね………。嘘を付かないからかな……。)
自分を出さず、媚を売る女ばかり見てきていたからなのかもしれない。
ナターシャは『自分』を見失わない。
そして、『芯』がある物言い。
真似は出来ないが、ラメイラもそうありたいと思う。
外見でなく『中身』で。
「さぁ、結婚式の大聖堂に行こうか。」
「はい、馬車は準備出来ておりますよ、ラメイラ様。」
大聖堂の周りはリュカリオンとナターシャの結婚を祝う大勢の国民。
大聖堂に着くと、案内された席に付いたラメイラ。
(………あ、王族は前………あの女……王族に近い席に居るという事は、公爵か?)
タイタスやトーマス、コリンから少し離れた所に、ロレイラを見つけたラメイラ。
(ま、こんな場所で、何かはしないよな……。)
ラメイラは知らない。
昨日ナターシャのウェディングドレスがレーチェによって引き裂かれた事を。
来賓達が集まり、式が始まる。
(………ナ、ナターシャ!何て綺麗なんだ!)
父であるウィンストン公爵のエスコートで、リュカリオンに引き渡された時、ラメイラは涙が溢れた。
来賓もほぼそうだったろう。
リュカリオンに懸想している令嬢以外は………。
そして、ロレイラもナターシャを怖い形相で睨んでいる。
(………あいつ、タイタスが好きなんじゃないのか?)
それがまた不思議でならないラメイラ。
ロレイラは、タイタスに抱き締められ嬉しそうだった筈だ。
「………怖いよ……あの女……。」
ラメイラは寒気がする。
そしてラメイラの第六感が言う。
『ナターシャを守らなければ』と。
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