私が欲しいのはこの皇子!【完結】

Lynx🐈‍⬛

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レーチェの尋問

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 トーマスの自室に、カイルとウィンストン公爵が入る。

「何だよ、この数!!」
「殿下………まかさ殿下がその様な趣味とは……。」
「興味があったが使った事はないぞ?」

 トーマスの趣味部屋は大量の拘束具や玩具が並ぶ。
 几帳面のトーマスらしく、整理整頓をされていた。

「そうだな、レーチェの持っていた物はコレとコレ…………あとコレ……あ、コレが好きならコレも……と。」

 ポイポイとカイルに渡すトーマス。

「うわっ!こんなに要るか?」
「だって、お前の案を聞いたら必要かな、と。」

 ウィンストン公爵は呆気に取られるばかり。
 余程、トーマスの趣味に驚いたのだろう。

「さて、こんなものか………。このままは運ぶの嫌だから、箱に入れて、と。」
「マジかぁ………。」
「俺は楽しみだが?…………ふふふ……妄想の世界が実現出来る……。」
「父上……………。」
「……それ以上言うなよ、お仕えする方なのだ。」

 牢獄に来た3人は、レーチェと対峙する。

「レーチェ。」
「……………。」

 顔だけは3人を見るレーチェは、トーマスを見て、目を見開く。

「君の家で見つけた物があるんだが、君は攻める方?それとも攻められたい?」
「!!」
「君がロレイラのだと言うなら、後者かな?」
「……………っ……。」

 レーチェは生唾を飲む。

「じゃあ、コレ好きだと思うんだが?」

 パシッ!

「!!」

 トーマスは、カイルが持つ箱から鞭を出す。
 レーチェは顔を高揚させる。

「おいおい………マジか……。」
「好き…………だろ?………ロレイラにコレで叩かれたかった?」
「……………はい………。トーマス殿下もやっぱりお好きだったのですね?」

 息も荒くなるレーチェ。

「君程じゃあないかもだけど?俺は、同性には興味ないし?君とは違って………。」
「……………あぁ、やっぱりトーマス殿下は分かっていらっしゃる………。」
「話てくれたら、コレ以外に………コレとかコレも………ご褒美あげるよ?」
「あぁ……………。」
「さぁ、始めよう、レーチェ。」

✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧✧

「よく、レーチェを落としたな、トーマス。」

 リュカリオンの執務室で報告を聞いたリュカリオンとセシル。

「簡単だったよ、趣味が分かれば。」
「カイルでは無理だったのが頷けますね、あんな趣味の女なら。」

 レーチェは、ロレイラを恋愛対象で愛していて、ロレイラの命令には必ず従っていた。
 ウェディングドレスを引き裂いたのは、ロレイラがナターシャとリュカリオンに執着し過ぎた為に、単独で行った、という事。
 駒ではあったが、ロレイラの為だけにというだけだった。
 タイタスに抱かれているロレイラを見て、タイタスにも嫉妬をしたレーチェは、ロレイラに加担し、助力をしたという。
 ロレイラがタイタスに近付いたのは、タイタスがナターシャが未だに諦めていない事であわよくば、ナターシャを奪わせる為だった、との事だった。
 
「しかし、まぁ想像通りか……。」
「兄上もその線だったんですね。」

 リュカリオンは執務室の椅子の背もたれにもたれ、背伸びをする。

「レーチェの処罰はどうするかな……まさか女が好きで、拘束具を………て……今迄そんな女知らないぞ……。」
「………まぁ、ウェディングドレスだけですしね………人を殺めたりはしてませんし、罪としては軽い。」
「…………ロレイラに近付かせたくないんだがなぁ……ロレイラも特に罪は犯してないし……ただ、振り回されてはいる………。」
「兄上は、ロレイラをどうしたいんですか?」
「俺は………というか、俺やお前達弟やナターシャ、産まれる子に害がなければそれでいい。視界に入らずな。」
「そうですね………。」

 ロレイラはレングストン公爵の監視下で暫く大人しくしていたのだ。
 タイタスは謹慎中という事もあったからかもしれないが、謹慎はリュカリオンがといた為、ロレイラの耳に入るかもしれない。
 また利用される可能性があった。

「全令嬢達の登城を身元が分かる者なら自由に出入りしていたからなぁ……。」
「禁止にしますか?」
「…………セシル、どう思う?」

 リュカリオンはセシルに意見を聞いた。
 リュカリオンが皇帝になれば、宰相の地位になるセシル。
 補佐役で、リュカリオンの側近はセシルしか出来ないと思っているからだろう。

「ロレイラの行動を抑え込みたいなら、罠を仕掛ければ宜しいかと。」
「罠?」
「はい。タイタス殿下の謹慎解除、あとはナターシャ懐妊の公表です。」
「何だと!!ナターシャに危険が及ぶじゃないか!」
「そうだ!!ロレイラをナターシャに近付かせたくないのに、それは出来ない!!」

 これには、リュカリオンもトーマスも反対する。

「ロレイラに伝えるのですよ。登城したら、何をしようとするか、それとも何もしないか、が分かります。」
「登城したら、ナターシャ警護の衛兵を増やし、近付いて行ったら、て事か………そんな囮みたいな事、危なくて出来るかっ!」
「ナターシャ本人を使う必要はありませんよ。替え玉を使えばいい。」
「替え玉……?」
「ナターシャと背格好が似た女を警護し、ロレイラを待てばいい、と?」
「はい。」
「そんな事をしてくれる女が居ると思うか?」
「ナターシャの顔もロレイラは知ってるんだぞ?」
「会わせなくともいいんですよ、気配だけ。近付いて行ったら、でっち上げればいい。」
「ロレイラがやっていたように、か?」
「はい。」
「分かった、やってみよう。で、替え玉は?直ぐに用意出来るのか?」
「父に言えば可能かと。」

 そうして、ロレイラをハメる事にした皇子達だったのだが…………。

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