私が欲しいのはこの皇子!【完結】

Lynx🐈‍⬛

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お行儀見習い【コリン】②

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 コリンとの勉強は王宮の庭だった。

「だって、昨日ナターシャが居なかったから、タイタス兄上と馬に乗ったんでしょ?なら、今日はお茶会のマナーの勉強。」

 と言われてしまったラメイラ。
 お上品な飲み方も勿論嫌いである。

「作法をコリンが教えるのか?」
「うん、て言いたいけど、今日はナターシャとアリシアも来るよ。」
「アリシア王女に会えるのか?」
「うん、今日のお茶はアードラの名産なんだ。アリシアの手土産に貰ったから。」
「何だ、コリンはアリシア王女を妃にするのか?」
「!!ま、まだ分からないよ!!ラメイラってばデリカシーなさ過ぎじゃない?」
「照れてる照れてる……くくくっ。」

 お茶の用意をコリンの侍女達がする中で、ナターシャがやってくる。

「賑やかですわね。コリン殿下、ラメイラ、ご機嫌よう。」
「ナターシャ、ご機嫌よう。」
「ナターシャ、またお腹大っきくなってない?」
「そうですわね。日に日に大きくなってる気がします。」
 
 ラメイラはナターシャと会うと、お腹を擦る事が日課になっていて、それを見たコリンが揶揄う。

「なんか、ラメイラが父親みたいだね。」
「いいんだよ、ナターシャが触ってもいい、て言ってくれてるし。」
「いいなぁ、僕も触りたい。」
「ふふふ……どうぞ。」
「いいの?…………リュカ兄上ヤキモチ妬かないかなぁ?」

 リュカリオンに怒られやしないか、恐る恐るナターシャに聞くコリン。

「…………妬くかも……でも大丈夫ですよ、叔父として触れてあげて下さい。」

 そっと、ナターシャのお腹を触る。

「…………居るんだねぇ、リュカ兄上とナターシャの子が…………あ、動いたっ!!」
「え!!嘘っ!!私が触ってる時動いてくれないのに!」

 ラメイラが再び、ナターシャのお腹に触れるその光景がまた何ともおかしな感じで、侍女達は微笑っていた。

「失礼します。」

 あまり聞き慣れない男の声に、はしゃぎ声を止め振り向く3人。
 アリシアが侍従のロバートの後ろに隠れるように立っていた。

「あ、あのご機嫌よう。本日はお招きありがとうございます、コリン兄様。」
「アリシア!元気だった?アルの話も聞きたかったし誘ったんだけど、女性が居た方がいいと思って、皇太子妃ナターシャとトリスタン公国公女、ラメイラも一緒なんだけど、大丈夫?」
「わぁ、可愛い王女だなぁ。ラメイラだ、宜しく。」
「!!」

 ラメイラがアリシアに近付き、握手を求めたが、ロバートがアリシアを庇うように阻止をする。

「…………え?」
「アリシア様、やはり今日はお暇致しましょう!公女!!この女性の何処を見たら公女だと言うのです!!」
「ロバート………やめて。」
「コリン殿下、皇太子妃殿下、失礼致します。」
「…………お待ちなさい。ロバート様。失礼ではありませんか?ラメイラ公女に。それとも、アードラは他国の公女にその様な対応されるのですか?ラメイラは緊張されているアリシア様に気さくに話掛けただけ。その一言で、存在その物を否定されるのですか?」
「ナターシャ、私は慣れているから大丈夫だ。」
「ラメイラ、あなたもです。その第一声で印象を悪くしてしまう事もある事を肝に銘じて下さい。トーマス殿下とのお勉強を無駄にされるおつもりですか?」

 ラメイラにもロバートにも叱咤するナターシャ。
 どちらも悪い態度であったから、平等に毅然と言放つ。

「アリシア王女、ロバートさん、失礼しました。私が、軽率な態度で挨拶して気を悪くさせてしまい申し訳ありません。」
「…………とんでもございません、ラメイラ様。ロバートが失礼しました。………ロバート、謝罪して下がりなさい。」
「ですが、アリシア様!!」
「ロバート…………お願い。」
「…………も、申し訳ありませんでした。ラメイラ公女殿下。」
「大丈夫です。気にしてないので。」

 ロバートは渋々その場から離れ、見える所で待機をしている。
 
「ラメイラ、それは気にしようよ、アレはロバートの方が絶対に失礼なんだから。」
「コリンは知ってるのか?彼を。」
「アル………アリシアの兄のアルフレッドの侍従で、乳兄弟なんだよ。すっごい過保護。アルの言う事は絶対!アリシアに付いて来たのには驚いたけど。」
「コリン兄様、ごめんなさい……ロバートがいつも付いて回ってるから……。」
(可愛いなぁ………お人形みたいだ。)
「もう……………本当に本当に本当に………。」
(ん?)
「蹴り倒したい!!」

 ガタッ!!

 ラメイラが椅子から落ちた。

「ラ、ラメイラ大丈夫ですか?」
「あ………あぁ。」
「アリシア、素が出てる……。」
「あ……ごめんなさい………鬱憤溜まってしまって…………。」
「アリシア、この可愛さだろ?周りが淑女らしさを凄い強要するんだ。この素を知ってるのは、アルと僕ぐらいじゃないかな。」

 ラメイラとナターシャは、アリシアの口調の変化に驚きを隠せなかった。
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