私が欲しいのはこの皇子!【完結】

Lynx🐈‍⬛

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デレデレラメイラ

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 ハートマークが飛び交う皇太子邸。
 ヴィオレットが産まれてから、ラメイラが会えたのは1週間後だった。

「可愛いなぁ……。ヴィオレット………ヴィオかぁ……。」
「ラメイラ、子供好きだったんですね。」
「え?別に?兄上の子なんて全然相手にしないかな………兄上の妻同士仲悪いし、私を嫌ってるのもあってか、子供達も近付こうとはしないよ。近付かせない、てのもあるし。」

 ラメイラが乳母車に寝るヴィオレットを夢中に見ている。

「ラメイラ、穴が開く。」
「リュカだってそうじゃないか!」
「俺はいいんだよ!父親だから!」

 変な理屈だ。

「ラメイラ、今日も勉強あるのでは?」
「そう、居なかったから連れて行く。」
「ここでいいじゃないか!」
「ふざけるな、お前がヴィオの傍に居て勉強なんてするか!」
「ナ、ナターシャ!後でまた来るから~!!」

 リュカリオンに無理矢理連れて行かれたラメイラ。

「嵐のようですわ。」
「ラメイラ様はヴィオ様に夢中ですね。」
「そうね………勉強に身が入るのかしら。」
「入らないと思います。」
「うんうん。」

 無理矢理図書館に連れて来られたラメイラ。
 勿論、不貞腐れている。

「ラメイラお姉様、不機嫌。」
「ヴィオに会いたい………。」
「そんなに子供が見たいなら、トーマスに頼めばいい。」
「は?トーマスが産める訳ないじゃないか。」

 リュカリオンは『トーマスに子種を貰えばいい』という意味で言ったのだが、ラメイラはそこ迄感づかない。

「……………鈍いとトーマス大変だろうなぁ……。」
「ラメイラお姉様ですから、仕方ありません。」
「アリシア王女は分かったんだ。」
「はい。トーマス殿下と結婚し、子供を作ればいい、という意味ですわよね?」
「………ま、そういう事なんだが……。」

 中途半端に知識があるラメイラに、リュカリオンはトーマスから聞いた事を投げ掛けた。

「週末にトリスタンにトーマスと行くらしいが、ラメイラは覚悟が出来たのか?」
「え!週末なのか!?」
「そう聞いたが?トーマスが予めトリスタンに手紙を出し、ラメイラとの結婚の許可を貰う、と…………おい!何処に行く!!ラメイラ!」
「トーマスんとこ!!」

 リュカリオンの静止も聞かず、脱兎の如く逃げ出したラメイラ。

「あの行動力を、トーマス殿下に向ければ全て丸く収まると思いません?皇太子殿下。」
「アリシア……君は本当に賢いね。」

 毒舌アリシアの方がラメイラより賢いと思うリュカリオン。
 皇帝はコリンの妃にと言ったのを思い出す。

(コリンは尻に引かれそうだが、しっかりしている彼女なら任せられそうだな。)
「ラメイラはトリスタンに行ったから1ヶ月は戻らないだろうし、勉強を続けようか。」
「え!!戻らないんですか!1ヶ月も!」
「そう、トーマスに頼まれたんだ。そう言えば、ラメイラは確認に来るだろうから、そのまま連れて行く、とね。」

 リュカリオンはこれからラメイラに起こる事を好転に期待し、アリシアとオマケのロバートに勉強を教える。

(ラメイラには荒療治になるだろうが、トーマスは上手くやるだろ。)

 既にトリスタンとトリスタンのラメイラの侍従達には話してある。
 週末ではなく今からでもトリスタンに旅立てるように。
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