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デレデレラメイラ
しおりを挟むハートマークが飛び交う皇太子邸。
ヴィオレットが産まれてから、ラメイラが会えたのは1週間後だった。
「可愛いなぁ……。ヴィオレット………ヴィオかぁ……。」
「ラメイラ、子供好きだったんですね。」
「え?別に?兄上の子なんて全然相手にしないかな………兄上の妻同士仲悪いし、私を嫌ってるのもあってか、子供達も近付こうとはしないよ。近付かせない、てのもあるし。」
ラメイラが乳母車に寝るヴィオレットを夢中に見ている。
「ラメイラ、穴が開く。」
「リュカだってそうじゃないか!」
「俺はいいんだよ!父親だから!」
変な理屈だ。
「ラメイラ、今日も勉強あるのでは?」
「そう、居なかったから連れて行く。」
「ここでいいじゃないか!」
「ふざけるな、お前がヴィオの傍に居て勉強なんてするか!」
「ナ、ナターシャ!後でまた来るから~!!」
リュカリオンに無理矢理連れて行かれたラメイラ。
「嵐のようですわ。」
「ラメイラ様はヴィオ様に夢中ですね。」
「そうね………勉強に身が入るのかしら。」
「入らないと思います。」
「うんうん。」
無理矢理図書館に連れて来られたラメイラ。
勿論、不貞腐れている。
「ラメイラお姉様、不機嫌。」
「ヴィオに会いたい………。」
「そんなに子供が見たいなら、トーマスに頼めばいい。」
「は?トーマスが産める訳ないじゃないか。」
リュカリオンは『トーマスに子種を貰えばいい』という意味で言ったのだが、ラメイラはそこ迄感づかない。
「……………鈍いとトーマス大変だろうなぁ……。」
「ラメイラお姉様ですから、仕方ありません。」
「アリシア王女は分かったんだ。」
「はい。トーマス殿下と結婚し、子供を作ればいい、という意味ですわよね?」
「………ま、そういう事なんだが……。」
中途半端に知識があるラメイラに、リュカリオンはトーマスから聞いた事を投げ掛けた。
「週末にトリスタンにトーマスと行くらしいが、ラメイラは覚悟が出来たのか?」
「え!週末なのか!?」
「そう聞いたが?トーマスが予めトリスタンに手紙を出し、ラメイラとの結婚の許可を貰う、と…………おい!何処に行く!!ラメイラ!」
「トーマスんとこ!!」
リュカリオンの静止も聞かず、脱兎の如く逃げ出したラメイラ。
「あの行動力を、トーマス殿下に向ければ全て丸く収まると思いません?皇太子殿下。」
「アリシア……君は本当に賢いね。」
毒舌アリシアの方がラメイラより賢いと思うリュカリオン。
皇帝はコリンの妃にと言ったのを思い出す。
(コリンは尻に引かれそうだが、しっかりしている彼女なら任せられそうだな。)
「ラメイラはトリスタンに行ったから1ヶ月は戻らないだろうし、勉強を続けようか。」
「え!!戻らないんですか!1ヶ月も!」
「そう、トーマスに頼まれたんだ。そう言えば、ラメイラは確認に来るだろうから、そのまま連れて行く、とね。」
リュカリオンはこれからラメイラに起こる事を好転に期待し、アリシアとオマケのロバートに勉強を教える。
(ラメイラには荒療治になるだろうが、トーマスは上手くやるだろ。)
既にトリスタンとトリスタンのラメイラの侍従達には話してある。
週末ではなく今からでもトリスタンに旅立てるように。
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