救助隊との色恋はご自由に。

すずなり。

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お月見2。

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ほたる「すご・・。私があのスピードで下りようとしたら・・・間違いなく転がる・・・。」



運動能力の違いを確認してしまったあと、私は改めてやぐらから見える景色を眺めた。



ほたる「わー・・・遠くまで見えるんだなー。」



所々、高層なマンションやビルがあって見えないところもあるけど、家や畑、スーパーなどのお店がよく見えた。



ほたる「夕暮れから夜になっていく姿もきれい・・・。」



時間が経つにつれて、真っ赤に染まってた町が徐々に明るさを失っていく。

代わりに、家々に明かりが灯りだして、暗い世界に点々と光がつきだした。



ほたる「わ・・・これもきれい。」




鞄からタオルを取り出して、床に敷き、私はその上に座って景色を眺めた。

柵にもたれかかって、空も見上げる。



ほたる「星もたくさん見えるんだなー。」






今まで見たことない景色に夢中になってるとき、階段の下からものすごい音がしだした。




ガンガンガンガンっ!!




ほたる「え?」



階段の下を見ると、純弥さんたちがものすごいスピードで駆け上がってくる。



純弥「負けねーからな!」

森川「俺も負ける気はねーよっ!」



スピードが遅くなった人から脱落していくのが見える。



ガンガンと音を立てながら、一番最初に頂上に着いたのは純弥さんだった。



純弥「よし!一位!」



純弥さんの後ろから続々とみんなが到着してくる。



森川「くそっ、歳の差かな。」

宮下「お前らは手ぶらだからな。」

笹井「そうだそうだ。団子運べよ。」

弓弦「ははっ。遅くなってごめん、ほたるちゃん。」




火の見やぐらの頂上は決して広い空間じゃない。

みんなは団子を手に取って、東西南北に分かれて景色を見ながら食べ始めた。




森川「こっちはまだよく見えるんだけどなー。」

純弥「こっちはダメだな。ほぼ見えない。」




月見団子を食べながらも仕事の話をしてる。

私は座ったまま、月を見上げた。



弓弦「ほたるちゃん、はい、団子。」

ほたる「ありがとうございます。私もお菓子持って来たんで、みなさんでどうぞ。」

弓弦「わざわざいいのに・・・ありがとう。・・・ムードもへったくれもないでしょ?結局仕事の話。」

ほたる「いえ、お仕事を大切にされてるんだなーと思います。」



弓弦さんと月を見上げてると、いつの間にか純弥さんも隣に座っていた。



純弥「ほたるは・・・今、いくつ?」

ほたる「私?22です。・・・みなさんは?」

純弥「25。」

弓弦「26。」

森川「27。」

宮下「28。」

笹井「29。」


ほたる「!!・・・1コずつ違うんですか!?。」


純弥「番号みたいだろ?」

ほたる「ふふっ。いいじゃないですかー。」



なんだか面白くて、笑顔で答えた時、今の時間が何時なのか気になった。



ほたる「!!・・・今何時ですか!?」


弓弦さんが腕時計で確認してくれた。


弓弦「?・・・19時半ぐらいだよ?」



ほたる(やばい・・だいぶ過ぎてる!)



薬を飲むことをすっかり忘れてしまっていた私は、どうしようか悩んだ。

ここで飲むわけにはいかないし・・・。




そのとき





森川「さー、そろそろ下りるかな。」

宮下「そうだな。書類片付けて帰るか。」



階段を下りだした森川さんと宮下さん。

笹井さんもついて下りて行った。



純弥「俺たちも下りるか。」

弓弦「そうだな。何かあったらここじゃ遠いし。」




ほたる(あ、そうか。火事とかあったらすぐに行かないといけないのに、ここは階段もたくさんあって時間がかかっちゃうんだ。)



消防署にいる人は1分1秒を争って仕事をしてるんだ・・・。




純弥「ほたる?下りるぞ?」

ほたる「あ、私はゆっくり下りるんで、先に行っててください。」




ほたる(薬飲んでからじゃないと下りれない・・・。)



弓弦「そう?気をつけて下りてくるんだよ?」

ほたる「はい。」



2人が階段を下り始めて、姿が見えなくなった瞬間、私は鞄から薬を取り出した。




ほたる「やばい・・・座ってるから気づかなかったけど、体が重い・・・。」



水の入った水筒を取り出して薬を飲もうとした瞬間、目の前の景色が暗くなっていった。



ほたる「あとちょっと・・・だったのに・・・。」





ゴンっ・・・と、水筒を落として、私はそのまま横に倒れ、意識を失った。










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