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初めてのこと。
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そう言われて私は振り返りながら顔を上げた。
それと同時に私の唇に何かが触れたのだ。
「んっ・・・」
触れたのが何かは考えるまでもなかった。
近衛さんの顔が私の目の前にあるのだ。
(キス・・してる・・・)
お父さんとか、兄を覗けば初めてのキスだ。
ぎゅっと抱きしめられながらのキスは温かくて柔らかくて・・・思わず目を閉じてしまう。
「すき・・・・」
唇が少し離れた時に思わず出た言葉だった。
「----っ。そんなかわいいこと言われたら止まれないだろ・・?」
「え?」
その瞬間、近衛さんの腕が私の体から離れた。
そしてその手は私の顎を掴み、また近衛さんの唇が重なったのだ。
「んぅっ・・・・」
「凜華、口開けて?少しでいいから・・・」
「?」
言われた通り少しだけ口を開けると、下あごがくぃっと下げられた。
その瞬間、近衛さんの舌が私の中に入ってきたのだ。
「んぁっ・・!?」
「凜華のイイとこ・・・教えて?」
そう言って私の口の中を舌で触りだす近衛さん。
私は息をすることだけで精いっぱいだった。
「んっ・・・はぁっ・・・んんっ・・・!」
くちゅくちゅと口の中を弄られ、私はぎゅっと近衛さんの服を握った。
その時、上あごを舌でなぞられ、私の体が無意識にびくんっ・・!と、跳ねたのだ。
「ここか。」
一体何が起こったのかはわからなかったけど、近衛さんが執拗に上あごをなぞり始めたことだけはわかった。
その度に体がぞくぞくしてしまい、だんだん力が抜けていくような感覚に襲われ始めたのだ。
「ふぁっ・・・んっ・・・!」
かくんっと力が抜けてしまい膝から崩れ落ちそうになった時、近衛さんがその腕で抱きとめてくれたのだ。
地面に倒れ込むことはなかったものの、荒い息に加えて力が入らない。
「はぁっ・・はぁっ・・・」
「ごめんごめん。初めてだった?」
「は・・初めてすぎて何が何だか・・・・」
近衛さんにもたれるようにして息を整えてると、近衛さんはとんでもないことを言い出した。
「抱っこで降りる?」
「!?!?むっ・・無理・・・・!」
「ははっ。じゃあもうちょっと夜景見てから帰ろうか。」
私の体に力が入るようになるまで支えてくれていた近衛さん。
初めてのキスがこんな素敵な夜景越しだったことは、たぶん一生忘れないだろう。
(もしかして・・・この場所を選んでくれた・・・?)
彼氏がいたことが無いことは、近衛さんは知ってるはずだ。
偶然だったのかもしれないけど、こんなシチュエーションでキスできたことは・・・きっと忘れない。
「もう大丈夫か?」
「はい。」
「じゃあ帰ろうか。」
近衛さんはまた手を差し出してくれ、私はその手を取った。
暗くて見えにくい階段をゆっくり下りていき、私たちはまた車に乗った。
近衛さんにアパートまで送ってもらい、ちょっとドキドキなデートは幕を下ろしたのだった。
ーーーーー
そしてそのデートから2週間の時間が流れ、今日からチョコの発送が再開できるようになった私は、朝4時に工場に言って発送の準備をしていた。
パソコンで注文画面を見ながら箱を用意し、出来上がったチョコたちを詰めていく。
「時間が空いたから注文が溜まっちゃってるなー・・。しばらく忙しいかも。」
この1週間は朝早くから夜遅くまで仕事をしていた私。
その成果か、予定より数日早く出荷できることになったのだ。
でもまだまだしなくちゃいけないことは多くて、しばらく忙しくなりそうだ。
「近衛さんともなかなか会えないし・・・さみし。」
そんなことを思いながら仕事をし、今日は20件発送した。
いつもの宅急便屋さんを呼び、お願いする。
「いつもあざーす!」
「よろしくお願いしますー。」
朝9時に発送を終わらせ、次のチョコレートを作っていく。
できればまた店頭販売もしたいところだから、その案も考えながら。
(ノベルティはつけるとしても、前と同じのじゃダメだよね?他のを考えたいところだけど・・・何があるかな。)
前とは打って変わったものを作りたいところだけど案が浮かばない。
また型を作らないといけないものなら早急にお願いしないといけないし、他に必要なものがあるのなら準備しないといけないことから、さっさと思いつきたいところだ。
(また三橋さんと近衛さんに相談・・・いやいや、いい加減自分で思いつかないと・・・。)
今回は自分自身で頑張ると決め、私はチョコ作りに没頭していった。
気がつけばもう日付が変わるくらいの時間になってしまっていて、慌てて帰る用意をしていく羽目に。
「絶対近衛さん心配してる・・・!」
どきどきしながら鞄に入れていたスマホを見ると、LINEの通知が24件も来ていた。
連絡先を知ってるのは兄と近衛さんだけ。
きっとこの24件全てが近衛さんだろう。
「うぅ・・・怖い・・・」
どきどきしながらそのメッセージを開こうとした時、電話が鳴りだした。
相手はもちろん・・・近衛さんだ。
「も・・もしもし・・・?」
『凜華!?今どこ!?』
「う・・・工場・・・・」
『迎えに行くから待ってろ!』
そう言って電話が切れてしまった。
「絶対怒らせた・・・。」
チョコ作りを始めると時間が分からなくなるのが私のだめなところだ。
今までは一人だったからよかったものの、こうして心配をかけたくない人ができてしまったのだから時計を見る努力をしないといけなかったのだ。
「はぁ・・・謝ろ・・・。」
身支度を整えて工場の外に行き、私は近衛さんが来るのを待った。
腕時計を見ると今の時間はもう0時5分。
さすがにやばい時間だ。
「とりあえず謝って、アラーム掛けるようにすることを伝えて・・・」
起こしてしまった事実に対して謝ることは基本。
そしてそのあとどう改善するかを報告するまでが私の謝罪方法だ。
「あれ?今日って近衛さん、休みだっけ?」
ふと思った彼のシフト。
仕事だったような気がして仕方がないのだ。
もし仕事だったとしたら制服でここまで来ることになるのだけど・・・・
「あれ?来間さんじゃないですか。今、仕事終わったんですか?」
そんな声が聞こえてきて、私は声がした方を見た。
するとそこに・・・いつもの宅急便のお兄さんが立っていたのだ。
「あ・・・こんばんは・・・・。」
それと同時に私の唇に何かが触れたのだ。
「んっ・・・」
触れたのが何かは考えるまでもなかった。
近衛さんの顔が私の目の前にあるのだ。
(キス・・してる・・・)
お父さんとか、兄を覗けば初めてのキスだ。
ぎゅっと抱きしめられながらのキスは温かくて柔らかくて・・・思わず目を閉じてしまう。
「すき・・・・」
唇が少し離れた時に思わず出た言葉だった。
「----っ。そんなかわいいこと言われたら止まれないだろ・・?」
「え?」
その瞬間、近衛さんの腕が私の体から離れた。
そしてその手は私の顎を掴み、また近衛さんの唇が重なったのだ。
「んぅっ・・・・」
「凜華、口開けて?少しでいいから・・・」
「?」
言われた通り少しだけ口を開けると、下あごがくぃっと下げられた。
その瞬間、近衛さんの舌が私の中に入ってきたのだ。
「んぁっ・・!?」
「凜華のイイとこ・・・教えて?」
そう言って私の口の中を舌で触りだす近衛さん。
私は息をすることだけで精いっぱいだった。
「んっ・・・はぁっ・・・んんっ・・・!」
くちゅくちゅと口の中を弄られ、私はぎゅっと近衛さんの服を握った。
その時、上あごを舌でなぞられ、私の体が無意識にびくんっ・・!と、跳ねたのだ。
「ここか。」
一体何が起こったのかはわからなかったけど、近衛さんが執拗に上あごをなぞり始めたことだけはわかった。
その度に体がぞくぞくしてしまい、だんだん力が抜けていくような感覚に襲われ始めたのだ。
「ふぁっ・・・んっ・・・!」
かくんっと力が抜けてしまい膝から崩れ落ちそうになった時、近衛さんがその腕で抱きとめてくれたのだ。
地面に倒れ込むことはなかったものの、荒い息に加えて力が入らない。
「はぁっ・・はぁっ・・・」
「ごめんごめん。初めてだった?」
「は・・初めてすぎて何が何だか・・・・」
近衛さんにもたれるようにして息を整えてると、近衛さんはとんでもないことを言い出した。
「抱っこで降りる?」
「!?!?むっ・・無理・・・・!」
「ははっ。じゃあもうちょっと夜景見てから帰ろうか。」
私の体に力が入るようになるまで支えてくれていた近衛さん。
初めてのキスがこんな素敵な夜景越しだったことは、たぶん一生忘れないだろう。
(もしかして・・・この場所を選んでくれた・・・?)
彼氏がいたことが無いことは、近衛さんは知ってるはずだ。
偶然だったのかもしれないけど、こんなシチュエーションでキスできたことは・・・きっと忘れない。
「もう大丈夫か?」
「はい。」
「じゃあ帰ろうか。」
近衛さんはまた手を差し出してくれ、私はその手を取った。
暗くて見えにくい階段をゆっくり下りていき、私たちはまた車に乗った。
近衛さんにアパートまで送ってもらい、ちょっとドキドキなデートは幕を下ろしたのだった。
ーーーーー
そしてそのデートから2週間の時間が流れ、今日からチョコの発送が再開できるようになった私は、朝4時に工場に言って発送の準備をしていた。
パソコンで注文画面を見ながら箱を用意し、出来上がったチョコたちを詰めていく。
「時間が空いたから注文が溜まっちゃってるなー・・。しばらく忙しいかも。」
この1週間は朝早くから夜遅くまで仕事をしていた私。
その成果か、予定より数日早く出荷できることになったのだ。
でもまだまだしなくちゃいけないことは多くて、しばらく忙しくなりそうだ。
「近衛さんともなかなか会えないし・・・さみし。」
そんなことを思いながら仕事をし、今日は20件発送した。
いつもの宅急便屋さんを呼び、お願いする。
「いつもあざーす!」
「よろしくお願いしますー。」
朝9時に発送を終わらせ、次のチョコレートを作っていく。
できればまた店頭販売もしたいところだから、その案も考えながら。
(ノベルティはつけるとしても、前と同じのじゃダメだよね?他のを考えたいところだけど・・・何があるかな。)
前とは打って変わったものを作りたいところだけど案が浮かばない。
また型を作らないといけないものなら早急にお願いしないといけないし、他に必要なものがあるのなら準備しないといけないことから、さっさと思いつきたいところだ。
(また三橋さんと近衛さんに相談・・・いやいや、いい加減自分で思いつかないと・・・。)
今回は自分自身で頑張ると決め、私はチョコ作りに没頭していった。
気がつけばもう日付が変わるくらいの時間になってしまっていて、慌てて帰る用意をしていく羽目に。
「絶対近衛さん心配してる・・・!」
どきどきしながら鞄に入れていたスマホを見ると、LINEの通知が24件も来ていた。
連絡先を知ってるのは兄と近衛さんだけ。
きっとこの24件全てが近衛さんだろう。
「うぅ・・・怖い・・・」
どきどきしながらそのメッセージを開こうとした時、電話が鳴りだした。
相手はもちろん・・・近衛さんだ。
「も・・もしもし・・・?」
『凜華!?今どこ!?』
「う・・・工場・・・・」
『迎えに行くから待ってろ!』
そう言って電話が切れてしまった。
「絶対怒らせた・・・。」
チョコ作りを始めると時間が分からなくなるのが私のだめなところだ。
今までは一人だったからよかったものの、こうして心配をかけたくない人ができてしまったのだから時計を見る努力をしないといけなかったのだ。
「はぁ・・・謝ろ・・・。」
身支度を整えて工場の外に行き、私は近衛さんが来るのを待った。
腕時計を見ると今の時間はもう0時5分。
さすがにやばい時間だ。
「とりあえず謝って、アラーム掛けるようにすることを伝えて・・・」
起こしてしまった事実に対して謝ることは基本。
そしてそのあとどう改善するかを報告するまでが私の謝罪方法だ。
「あれ?今日って近衛さん、休みだっけ?」
ふと思った彼のシフト。
仕事だったような気がして仕方がないのだ。
もし仕事だったとしたら制服でここまで来ることになるのだけど・・・・
「あれ?来間さんじゃないですか。今、仕事終わったんですか?」
そんな声が聞こえてきて、私は声がした方を見た。
するとそこに・・・いつもの宅急便のお兄さんが立っていたのだ。
「あ・・・こんばんは・・・・。」
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