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時間の流れは早いもの。
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私は翌日から早く起きることにした。
いつもより30分早く起きて畑仕事をする。
そのあとで学校に行き、みんなと一緒に勉強をする。
急に何時間も早く起きることはできないけど、少しのことくらいなら体に負担はかからない。
(5歳児にはキツいけど・・・ジニアと散歩を繰り返したせいか体力はあるし。)
学校の勉強はしなくてもついて行けることはわかってる。
この世界の仕組みを少しずつ知っていくことが今の私の目標だ。
(シャガも知らないことあるもんねー。)
こうして私は意気込んで毎日を過ごしていくようになった。
ーーーーー
ーーーーー
月日は流れるもの。
何かに向かって一生懸命なときや、楽しんでるときは尚更時間が流れるのは早い。
毎日楽しく学校に行き、ライムやセダムと仲良くなった私は学校帰りに一緒にお菓子を食べたりするようになった。
セダムはちょっと口悪いけど、聞いたことはストレートに答えてくれる。
前にセダムの成績を聞いたら・・・
「成績?あのクラスだったら最下位だぜ!」
と、自信満々に答えてくれた。
対してライムはいつでも紳士で・・・
「アイビー、どうぞ?」
とか言ってドアを押さえててくれたりする。
たかだか10歳の男の子がするような行動じゃないと思っていたけど、他の学年の男の子たちも女の子の為にドアを押さえてたりするのを見た。
その時に『これが普通なのかな』なんて思ってスルーしていた。
そんな毎日は1週間、1カ月、半年・・1年と続き、私とライム、セダムは基準通りの6年で学校を卒業した。
ーーーーー
「アイビーは卒業後はどうするの?」
卒業証書をもらって学校を出た時、ライムが聞いてきた。
この6年で私の髪の毛はだいぶ伸び、腰元まである。
ふわふわとした金色の髪の毛を今日は三つ編みにした。
前に流して頭には学士帽。
今日、卒業した証拠だ。
「うーん・・・私、もうすぐ12歳だけどまだ働けないと思うし・・・とうさんの仕事の手伝いするよ。」
「じゃあ一旦お別れだけど・・・また会うことになると思うから待っててね?」
「?・・・うん、わかった。」
「俺もアイビーに会いに行くから待ってろよ!!」
セダムも一緒になって私に言ってくる。
「もうわかったからっ。二人とも元気でね?」
「うんっ。」
「あぁ!」
学校の前で私たちは別れた。
ライムの言ってた『すぐに会うことになる』はおそらく同窓会みたいなものだろうと勝手に解釈をした私は家に向かって足を進める。
「アイビーっ!卒業おめでとう!」
「大きくなったな!」
「早く働ける年になれよー!」
町を歩けばたくさんの人が私に声をかけてくれた。
私の頭にある学士帽を見て声をかけてくれる。
学校帰りによく寄ったお菓子屋さんに、雑貨屋さん。
服屋さんに寄ることもあったし、シャガに頼まれて食料品を買って帰ることもあった。
どの店にも一度は顔を出してる私はこの町で知らない人はいないようになっていた。
「ふふっ、ありがとーっ!」
お祝いの言葉をかけてくれた人たちに感謝を伝えながら家に向かって歩いて行く。
『おめでとう』と言って欲しい人が待ってる家に向かって。
(早く帰ろっと。)
私は少し走るようにして町を抜けていった。
ーーーーー
「たっだいまーっ!!」
元気よく玄関の戸を開けると、シャガが黒い実を淹れていた。
コーヒーのいい匂いが部屋中に漂ってる。
「お?おかえり。早かったな。」
「うんっ!ほら見て見て?」
私はシャガに見せつけるようにして学士帽を見せた。
「うん、よく似合ってる。・・・おめでとう、アイビー。」
「・・・へへっ。」
帽子を取り、私は着替えるために部屋の奥に向かった。
着替えを済ませ、机に行くとシャガが黒い実でできたコーヒーをカップに入れて持って来てくれた。
「ほら、飲むだろ?」
黒い実は高いらしくて普段から飲めるものじゃなかった。
シャガの年収からしたら安易に手に入るものだけど、そもそも町であまり売ってないものだから切らすと手に入れることが難しいらしい。
「買っててくれたの?」
「お前が好きだからな。白い実もたっぷり入ってるぞ。」
「やったぁっ!」
私は机の前に座った。
5歳の頃に使ってた椅子は、今は部屋の隅で荷物置き場に変貌を遂げてる。
「飲んでもいいっ!?」
うきうきしながらシャガに聞くと、シャガは手のひらを私に向けた。
「どうぞ?」
「へへっ、いただきまーすっ!」
カップに口をつけ、ごくっと一口飲んだ。
ほどよい苦さと、ミルクの甘みが合わさって私の好きな味になってる。
「えへへー、おいしぃっ。」
「そりゃよかった。・・・ところでお前、『月のモノ』はもう来たのか?」
「え?『生理』のこと?」
「あー・・それが何かはわからんけど・・・女の人に月1回来るやつだ。」
シャガの言ってることはおそらく『生理』のことだ。
歳から考えたらそろそろ来てもいいのかもしれないけど、私にはまだ来てなかった。
「まだだよ?」
そう答えるとシャガは後ろ手に頭を掻きながら続きを話始めた。
「その・・・そのことで気になることがあったら『依頼屋』に言って聞けばいいから・・・。」
「『依頼屋』?」
「俺の仕事先だ。そこで依頼を聞いて退治だったり実拾いだったり行くんだ。そこの受付がアイビーと一番年が近い女だから。」
「そうなんだ。」
この世界のナプキン事情も気になっていた私は早速明日にでも聞きに行こうかと思った。
学校では結局私と同学年に女の子はいなかったし、新たに入ってくる別学年の子も女の子はいなかった。
(上の学年にはいたけど違う町から来たって聞いたし・・・もう連絡も取れないんだよね。ちょうどよかったかも。)
『学校』はいろんな町から通いに来てる子が多かった。
うちは歩いて行けるぶん近くて助かったと思ったくらいだ。
「で、アイビーは明日からどうするんだ?誰かいいヤツのとこに行くのか?」
いつもより30分早く起きて畑仕事をする。
そのあとで学校に行き、みんなと一緒に勉強をする。
急に何時間も早く起きることはできないけど、少しのことくらいなら体に負担はかからない。
(5歳児にはキツいけど・・・ジニアと散歩を繰り返したせいか体力はあるし。)
学校の勉強はしなくてもついて行けることはわかってる。
この世界の仕組みを少しずつ知っていくことが今の私の目標だ。
(シャガも知らないことあるもんねー。)
こうして私は意気込んで毎日を過ごしていくようになった。
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月日は流れるもの。
何かに向かって一生懸命なときや、楽しんでるときは尚更時間が流れるのは早い。
毎日楽しく学校に行き、ライムやセダムと仲良くなった私は学校帰りに一緒にお菓子を食べたりするようになった。
セダムはちょっと口悪いけど、聞いたことはストレートに答えてくれる。
前にセダムの成績を聞いたら・・・
「成績?あのクラスだったら最下位だぜ!」
と、自信満々に答えてくれた。
対してライムはいつでも紳士で・・・
「アイビー、どうぞ?」
とか言ってドアを押さえててくれたりする。
たかだか10歳の男の子がするような行動じゃないと思っていたけど、他の学年の男の子たちも女の子の為にドアを押さえてたりするのを見た。
その時に『これが普通なのかな』なんて思ってスルーしていた。
そんな毎日は1週間、1カ月、半年・・1年と続き、私とライム、セダムは基準通りの6年で学校を卒業した。
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「アイビーは卒業後はどうするの?」
卒業証書をもらって学校を出た時、ライムが聞いてきた。
この6年で私の髪の毛はだいぶ伸び、腰元まである。
ふわふわとした金色の髪の毛を今日は三つ編みにした。
前に流して頭には学士帽。
今日、卒業した証拠だ。
「うーん・・・私、もうすぐ12歳だけどまだ働けないと思うし・・・とうさんの仕事の手伝いするよ。」
「じゃあ一旦お別れだけど・・・また会うことになると思うから待っててね?」
「?・・・うん、わかった。」
「俺もアイビーに会いに行くから待ってろよ!!」
セダムも一緒になって私に言ってくる。
「もうわかったからっ。二人とも元気でね?」
「うんっ。」
「あぁ!」
学校の前で私たちは別れた。
ライムの言ってた『すぐに会うことになる』はおそらく同窓会みたいなものだろうと勝手に解釈をした私は家に向かって足を進める。
「アイビーっ!卒業おめでとう!」
「大きくなったな!」
「早く働ける年になれよー!」
町を歩けばたくさんの人が私に声をかけてくれた。
私の頭にある学士帽を見て声をかけてくれる。
学校帰りによく寄ったお菓子屋さんに、雑貨屋さん。
服屋さんに寄ることもあったし、シャガに頼まれて食料品を買って帰ることもあった。
どの店にも一度は顔を出してる私はこの町で知らない人はいないようになっていた。
「ふふっ、ありがとーっ!」
お祝いの言葉をかけてくれた人たちに感謝を伝えながら家に向かって歩いて行く。
『おめでとう』と言って欲しい人が待ってる家に向かって。
(早く帰ろっと。)
私は少し走るようにして町を抜けていった。
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「たっだいまーっ!!」
元気よく玄関の戸を開けると、シャガが黒い実を淹れていた。
コーヒーのいい匂いが部屋中に漂ってる。
「お?おかえり。早かったな。」
「うんっ!ほら見て見て?」
私はシャガに見せつけるようにして学士帽を見せた。
「うん、よく似合ってる。・・・おめでとう、アイビー。」
「・・・へへっ。」
帽子を取り、私は着替えるために部屋の奥に向かった。
着替えを済ませ、机に行くとシャガが黒い実でできたコーヒーをカップに入れて持って来てくれた。
「ほら、飲むだろ?」
黒い実は高いらしくて普段から飲めるものじゃなかった。
シャガの年収からしたら安易に手に入るものだけど、そもそも町であまり売ってないものだから切らすと手に入れることが難しいらしい。
「買っててくれたの?」
「お前が好きだからな。白い実もたっぷり入ってるぞ。」
「やったぁっ!」
私は机の前に座った。
5歳の頃に使ってた椅子は、今は部屋の隅で荷物置き場に変貌を遂げてる。
「飲んでもいいっ!?」
うきうきしながらシャガに聞くと、シャガは手のひらを私に向けた。
「どうぞ?」
「へへっ、いただきまーすっ!」
カップに口をつけ、ごくっと一口飲んだ。
ほどよい苦さと、ミルクの甘みが合わさって私の好きな味になってる。
「えへへー、おいしぃっ。」
「そりゃよかった。・・・ところでお前、『月のモノ』はもう来たのか?」
「え?『生理』のこと?」
「あー・・それが何かはわからんけど・・・女の人に月1回来るやつだ。」
シャガの言ってることはおそらく『生理』のことだ。
歳から考えたらそろそろ来てもいいのかもしれないけど、私にはまだ来てなかった。
「まだだよ?」
そう答えるとシャガは後ろ手に頭を掻きながら続きを話始めた。
「その・・・そのことで気になることがあったら『依頼屋』に言って聞けばいいから・・・。」
「『依頼屋』?」
「俺の仕事先だ。そこで依頼を聞いて退治だったり実拾いだったり行くんだ。そこの受付がアイビーと一番年が近い女だから。」
「そうなんだ。」
この世界のナプキン事情も気になっていた私は早速明日にでも聞きに行こうかと思った。
学校では結局私と同学年に女の子はいなかったし、新たに入ってくる別学年の子も女の子はいなかった。
(上の学年にはいたけど違う町から来たって聞いたし・・・もう連絡も取れないんだよね。ちょうどよかったかも。)
『学校』はいろんな町から通いに来てる子が多かった。
うちは歩いて行けるぶん近くて助かったと思ったくらいだ。
「で、アイビーは明日からどうするんだ?誰かいいヤツのとこに行くのか?」
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