異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。

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ピアスの意味。

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「え?・・・あぁ、これかい?」

「うんっ、私もしたい・・・。」



マネッチアさんは耳を触ってた手を外し、私の頭の上に置いた。

そのままガシガシと撫でてくる。



「あははっ、これはね?白いのが月のモノが来た証なんだ。」

「・・・・『証』?」

「そう。欲しけりゃアイビーに月のモノが来たときにシャガに開けてもらいな?」

「う・・うん・・・。」



私とマネッチアさんは部屋を出た。

私はシャガのもとに戻り、マネッチアさんはカウンター業務に戻った。



「私、ほとんど毎日ここにいるから。また遊びに来な?アイビー。」

「うんっ、ありがとうっ。」



『お姉さん』ができたようで嬉しかった私は、手をいっぱい振った。



「えへへっ。」



もらった巾着をぎゅっと抱きしめながらシャガと共に家に戻った。




ーーーーー




「うそ・・・まさかこんな早く来るなんて・・・。」



翌朝、目が覚めると私の下腹部に違和感を感じた。

慌ててトイレに駆け入り、マネッチアさんにもらっていた巾着から生理用品を取り出した。



「前の世界のよりちょっと分厚いくらいみたい・・・。」



下着を変え、生理用品をつけてから私はトイレを出た。

汚してしまった下着をどこで洗うかを考えてると、シャガが私の前に現れた。

手を出して私を見てる。


「洗うから出しな?」

「へ!?」

「来たんだろ?月のモノ。」

「そう・・だけど・・・。」



小さくたたんで両手で握っていた私の下着を、シャガが取った。



「あっ・・!」

「赤ん坊だったアイビーも・・大人になっていくんだなぁ・・・。」



シャガは私の汚れた下着を持って外に出て行った。

洗濯機のないこの世界は手で洗うしか洗濯の方法はなく、外にある洗濯スペースで洗うのだ。



「板で洗えばすぐ落ちそうだな。」



そう言って洗濯場に水を張り、洗濯板を取り出して私の下着を洗い始めた。


「私する・・・!」

「いいんだよ、男の仕事だから。」

「・・・はい!?」



シャガは私の下着をごしごしと洗いながら理由を説明してくれた。



「この町だけじゃないんだけどな、人口の男女比は男のほうが多い。」



学校にいたころから薄々気づいてはいたけど、男の人の方が多いのは分かっていた。

町にあるお店の人はみんな男の人。

学校の生徒も、教師も男の人がほとんどだった。




「だから女は大事にしないといけない。それがこの世界の決まり事だ。」

「そ・・そうなんだ・・・・。」



あっという間に私の下着をきれいにしたシャガは、そのまま家の裏にある物干しに干した。

パンパンっと手を叩いて腰にあて、くるっと振り返って私を見た。



「アイビーの前の世界は?」

「え?」

「男の方が多かった?」



私は辺りを見回しから答えた。


「・・・ほとんど同じだよ。」

「!・・・そうなのか!?」

「うん。学校とか・・・1クラスに30人いるとしたらほぼ半分ずつ。」

「へぇー・・・なら、めっちゃ大事にされてたんじゃね?お前。」



その言葉に私は言葉が出なかった。

彼のことしかしらない私は『大事にされてる』感じがどのことかわからなかった。

無視されることなのか・・・怒鳴られることなのか・・・。

もちろんそんなの大事にされてることだなんて思ってない。

でも私は他のことを・・・知らない。



「?・・・どうした?」



心配そうに私を見るシャガに気づき、私は笑顔を作った。


「わ・・忘れちゃったっ。」

「ふーん?」

「あっ!ほら・・耳飾り!早くしたいっ!」

「あぁ、そうだな。着替えたら行くか。」

「うんうん!」



私はシャガの背中を押すようにして家の中に入った。

軽く朝ご飯を食べ、着替えを済ませて私たちはアクセサリーを売ってるお店に足を運ぶことにした。





ーーーーー




「いらっしゃいー!」



お店に入るときらびやかなネックレスや指輪が目に入った。

装飾品だけじゃなくてナイフや剣、包丁なんかも置いてある。



(何て言うか・・・『なんでも屋さん』みたいな?)


色々置いてあるのを眺めてると、シャガが店主さんに声をかけた。



「耳飾り開けるやつと白いのくれ。」



そう言うなり店主さんはにこにこ笑い始めた。



「おー!?そうかそうか、アイビーも大人になっていくんだな。」

(なんていうか・・・みんなに知られるってどうなの?)


そんなことを思いながらも店主さんを見てると、店主さんは嬉しそうにピアッサーみたいなものと白いピアスを一つ取り出した。


「ねぇ、他の耳飾りはないの?ここに売ってる?」


私は店主さんに聞いた。

色やデザインが違うものがあれば服に合わせて変えることができる。

オシャレを楽しむためにも手に入る場所を聞きたかったのだ。

店主さんは少し残念そうな顔をしながら私に言った。



「アイビー、耳飾りは女は買えないんだよ?」

「・・・えぇ!?」

「耳飾りは男が買うものなんだ。」

「そうなの!?」

「あぁ、アイビーが今日から左の耳に白の耳飾りをつけるだろ?18歳になったら右の耳に白の耳飾りをつける。」

「18歳?」

「『成人の証』だ。アイビーが18歳になったらこの店に透明の耳飾りを置く。それを男が買って・・・まぁ、アイビーにプレゼントする・・みたいな感じだな。」

「えぇぇ・・・私が買えるんじゃないのー・・?」



がっかりする私に、シャガがピアッサーを持って言った。



「どうする?ここで開けるか?家で開ける?」

「うーん・・・家がいいかな。」

「なら帰ろう。」



シャガは支払いを済ませ、私の手を引いて歩き始めた。



「他の耳飾り、私じゃ買えないのかー・・・。」



残念そうにつぶやいた私を頭をシャガが撫でる。



「まー・・決まりだからな。」

「男の人しか買えないってどんな決まりよ。・・・そうだ!とうさんが買ってくれたらいいんじゃない!?」


我ながらいい方法を思い付いたと思いながらシャガを見た。

するとシャガはぎょっとした顔で私を見たのだ。



「いやいや・・!無理だから!」

「?・・・そんな否定するもの?」

「娘っ・・!娘だから無理なんだよ!」

「?・・・そうなの?」



焦りながら答えるシャガに疑問を持ちながらも私たちは家に戻った。

髪の毛を一つにくくって左耳を出し、水で濡らしたタオルで拭いていく。

この世界は一般の人用の消毒液はないらしくてきれいに拭くくらいしかしないみたいだ。



「拭けたか?」



シャガがピアッサーの準備を終え、私の左隣に膝をついた。

位置を確かめるようにして耳にあててくる。



「ここか?・・・いや、もうちょっと上・・・・」



微妙に位置を調整しながらシャガはピアッサーを動かした。

位置が決まったところで私に言った。



「行くぞ?」

「う・・うん!」



シャガが指にぐっと力を入れた。

その瞬間、バチン!!と音が鳴り、耳が熱くなった。



「うん、きれいにできた。」



シャガの言葉に私はそっと左耳に触れた。

今までなかった棒が、耳に刺さってるのが分かる。



「・・・全然痛くなかった。」

「ははっ、そりゃよかったな。」



私は家に唯一ある鏡のとこに行き、覗き込んだ。

前の世界ほどきれいには映らない鏡だけど、それでもピアスくらいは見える。

自分の左耳に・・・白いピアスが刺さってるのが確認できた。



「うわぁー・・・・。」

「その耳飾りを外すときは月のモノが来なくなった時。それまでは外せないからな。」

「それって来週とか?」



生理はだいたい1週間くらいで終わる。

この世界の生理がどれくらいの期間くるのかわからないけど、だいたいそんなものだろうと思った。



「いや、だいだい・・・50歳くらいの時か?」

「・・・・へ!?」


その言葉に私は驚いた。

50歳くらいに終わる生理と言ったら『閉経』しか考えられかったのだ。



「ま・・まさかほんとの終わりの時・・・?」


そう聞くとシャガは当たり前かの表情をしながら言った。


「そうだ。その時、『成人の証』の耳飾りも外す。そういう決まりなんだ。」

「へぇー・・・。」



成長と共に知る世界もある。

なにもオシャレだけが世の中の全てじゃない。

この世界の決まり事ならそれに従う。


(毎日楽しいし・・・人生をやり直してよかった。)



私は白いピアスを見つめた。

キラキラと光ってるように見えるピアスはとても綺麗で、時間が経つのを忘れそうになる。



毎日ピアスを見つめては家の手伝いをし、依頼屋に足を運んではマネッチアさんと話をする。

そんな日々を1週間、1カ月、半年と続け・・・私は15歳になった。




ーーーーー




「とうさん!私昨日で15歳になったし、仕事してもいい!?」

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