最近彼氏の様子がおかしい！私を溺愛し大切にしてくれる幼馴染の彼氏が急に冷たくなった衝撃の理由。

第18話 友人に感謝の気持ち

「はぁ～」
「ソフィア何があったの？よかったら話して？」

授業の合間の短い休み時間にソフィアは疲れたように深いため息をついた。学園を卒業したら結婚式を控えているのに、ロナウドとこんな状態のままでいいのだろうか？と思い悩んでいた。

今から倦怠期けんたいきに入ったカップルで、これから結婚して夫婦になり何十年間も一緒に暮らすことになるのに大丈夫なのだろうかと気がしてきた。その様子を見ていた友人のジェシカがそばに来て心配そうに声をかけた。

「ロナウドが最近急に冷たくなった気がするの」
「大丈夫だよ。私は二人のこと応援してるよ」

ソフィアは他の生徒に聞こえないように声をおさえて言う。大切な友人が落ち込んでいるのでジェシカはソフィアの体を軽く触り頑張ってと励ました。

「うん、ジェシカありがとう」
「今度おいしいものでも食べに行こう！」

ソフィアは慰められて和やかな気持ちになり心の底からお礼を言う。この前の友人たちとの恋愛話で、ジェシカは彼氏に二股かけられ話し合って別れることになったと報告してくれた。

たぬき顔でかわいい顔つきのソフィアと比べて、ジェシカは美人度が高く脚が長くてスタイル抜群なのに二股をかけられ好きな人ができたと彼氏に言われてしまった。

ジェシカは実に可哀想な子なのにソフィアに同情的な慰めの言葉をかけてくれた。彼女は優しく思いやりのある心を持っている女性なのです。それがソフィアの心にも伝わってくる。

「ジェシカごめんなさい。本当はあなたのほうが辛いはずなのに……」

ソフィアは申し訳なさそうに微かに頭を下げた。ジェシカのほうから別れ話をもちかけたら彼氏と揉めることなく、すんなり別れられたと話してくれたが互いに愛し合っていないことに気付かされた。ジェシカは心の底にぽっかりと穴があいたような虚脱感だけが心に残ったという。

それなのに嫌な顔ひとつせず自分の恋愛を応援してくれる。ソフィアはジェシカに恋愛感情ではない人間的な魅力に惹かれ愛しさを覚えました。二人は真の友情を感じ、これから先も絆を育んで生涯の友と呼べる親密な友人関係を築いていく。

「あれ？」

ふいにソフィアは何かに気がついたような声を出した。ソフィアは机の中に入れられていた手紙を見つけた。

「ソフィアどうしたの？」
「これが入ってたんだけど……」
「ん？ちょっと見せて」

突然少し驚くような声を出したソフィアにジェシカは不思議そうな顔をして尋ねた。ソフィアは机から手紙を取り出して見せた。

ジェシカはたちまち興味深げな表情に変わって手紙を見せてと言い、受け取って手紙をじっと見つめると頭にひらめくものを感じた。

「ジェシカ何かわかった？」
「ソフィアこれラブレターだよ」
「ええっ！？」