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15 空白の椅子
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夢を、見ていた。
母親に頭を撫でられている夢だ。
ぼんやりと焦点が合わない視界には、今よりずっと小さな自分の手と、それを握る父親の姿が映っている。
両親は、俺に向かって何かを話しかけていたが、その声は分からなかった。夢の中でさえ思い出せないのだ。
無理もない。 二人が亡くなってから、もう十年以上経つのだから。
「……!」
両親の死を認識した瞬間、二人の姿が掻き消える。
そして暗闇に独り取り残され、冷たい孤独に息が詰まる。それが、いつも見ている夢の先だった。
しかし、今日は違った。
一人きりになった後も不思議と温かく、優しい風が髪を撫ぜて孤独を散らしていく。
何故だろう。一人首を傾げていると、闇の向こうから聞きなれた低い声が響いてきた。
篠崎君、と。
「……ぁ」
優しく髪を梳かれる感触で目を覚ます。
瞼を開ければ、月島が筋張った手でゆっくりと俺の頭を撫でていた。
「おはよう、篠崎君」
「……はよ」
眠っている間に滲んでいた涙を、気取られないうちにそっと拭う。
伏し目がちに様子を伺えば、月島は俺を抱え込みながら微笑んでいた。嬉しそうに蕩けたその表情に、こんな顔をするのかと気恥ずかしくなる。このたった数ヶ月の間に、俺は月島の様々な表情を見てきた。
月島は、実は意外と感情豊かな男だ。
会社では無表情か薄ら笑いしか浮かべないその顔は、プライベートでは存外よく動く。笑うし、へこむし、嫉妬もすれば怒りもする。そして何よりも、愛情深い。
表情だけではなく、俺に触れる指使いや、視線の奥からも、その想いはひしひしと伝わってきていた。
だから、きっと。
いつかこんな日が来てしまうと恐れていた。
「篠崎君」
静かな声が静寂を打ち破る。
「初めはセフレでもいいと思っていたんだ。君に触れられるなら何でも良かった。でも、嫌になってしまった。君に危ない真似をして欲しくない、もっと自分を大事にして欲しい、他の男と寝ないで欲しい。そう思うのに、今の私には何も言う権利がないのだから」
苦しげに言葉を紡ぐ月島から顔を逸らし、俺は何も言えずに目を伏せる。
「もう、耐えられない。私は、意外と欲張りだったみたいでね。君の側に居ることを許されても、共に寝ることを認められても、次から次へと欲しくなる。君の全てを、誰にも分け与えたくない。自分の感情がこれほど制御出来なくなるとは、思ってもみなかったよ」
理性的な人間だと自負していたのにね、と月島は小さく笑う。
そのあまりにも無防備な、『完璧人間』とはかけ離れた笑みを見て、直感的にこれ以上聞いては駄目だと感じた。
この先を聞いてしまったら、今のままではいられなくなる。
しかし、制止する声は喉の奥につかえて出てこない。
「……っ」
気付けば、俺の唇も小さく震えていた。
「篠崎君。私は、君が好きだ」
そう述べた月島は、初めて見る弱気な笑顔を浮かべていた。
その顔に、声に、温もりに、溶かされる心地がして恐ろしくなる。いつの間にか、こんなにも月島の言葉に揺さぶられるようになってしまった自分がいた。
もう、変わってしまったのだ。
変化を自覚した瞬間、胸の内を不安が満たす。
両親に先立たれ、一人ぼっちになったあの日から、俺は一人で生きていく覚悟を決めていたというのに。この先どうやって過ごせばいけばいいのか、一瞬で分からなくなってしまった。
「初めて会った時には、馬が合わない男だと思っていたが、気が付けば目で追っていた。対等に張り合ってくる君が、眩しくて仕方なかった。征服欲や支配欲だと思っていた感情が、いつしか独占欲に変わっていたんだ」
月島の声は、徐々に熱を帯びていく。
「自分の感情に気が付いた時には、一生伝えまいと思っていた。間違った感情を抱いてしまったと、君に申し訳がなかった。だからホテルで会った時には驚いたよ。君が同性愛者だと知って、今度は逆に、絶対諦めないと決めたのだ。……君にとっては迷惑な話だったかもしれないが」
少し言葉が途切れて、うるさいほどの心臓の音が聞こえてくる。密着し過ぎて、どちらのものか分からないのだけれども。
「これほど、人に心揺さぶられるのは初めてだったのだ。君が笑う度に胸が苦しくなる。怒った姿でさえ愛おしい。意地っ張りなところも、隙あらば噛み付いてくるところも全部好きだ。たまに憎らしく思うこともあるけれど、それも愛嬌だと思っている」
「や、めろよ……」
月島の真摯な瞳を見ていられなくて目を逸らす。
真っ直ぐに向けられる好意が怖くて怖くて仕方がない。月島の言葉を聞く度に、自分が弱くなってしまう気がした。
「なあ。私では、駄目か? 私は、君でなければ駄目なんだ」
「……俺は」
頭の中がぐちゃぐちゃで、すぐには答えが出てこない。
人肌の温もりに惹かれる心と、いつか訪れるかもしれない別れの冷たさに恐怖する心がせめぎ合っていた。
寂しい、欲しい、でも怖い。矛盾する感情が渦巻く。
いっそ、何もかも放り出して今すぐ逃げ出してしまいたかったが、月島の誠意を蔑ろにも出来ない。
観念して、胸の内にわだかまった感情を少しずつ吐き出していく。
「……情けない、話だけど。俺、恋人とか、持つのが怖いんだ」
零れ落ちた言葉は自分でも驚くほど弱弱しく、小さな声だった。
「満たされるほど、失った時のことを考えてしまうんだよ。いつか置いていかれることに怯えるくらいなら、最初から居ない方がずっと、マシなんだ。手にしなければ、失うことはないだろ?」
途切れ途切れで聞き取り辛い言葉に、月島は静かに耳を傾けている。
今、どんな顔で俺の言葉を聞いているのだろう。とても直視出来ないまま、俺は一方的にまくし立てた。
「俺はずっと一人で生きて来た。これからも、そうするつもりだったんだ。ここでお前の手を取ったら、そんな覚悟、もう出来なくなってしまう。弱い自分に逆戻りするのだけは嫌なんだ」
自分の思いを口にすればするほど、その自己中心っぷりに嫌気が差す。己のことだけで手一杯で、月島の気持ちを酌んでやることなんてこれっぽっちも出来ていない。
それでも月島は、俺を見放さなかった。
「私は、絶対に君を手放したりしない。……信じてくれないか?」
呆れることなく、根気強く手を差し伸べてくれる。
それでも、その手を取れるだけの勇気は、まだ、無かった。
「俺は、お前の気持ちには応えられないよ。月島……」
心に付いた傷から目を逸らし、向き合うことから逃げてここまで来てしまった。
痛みを忘れたフリをして、強くなったと勘違いしながら生きてきた自分が、今更その恐怖と真正面から向き合うことなど――ましてや克服するなんて、出来るとは思えなかった。
いつまでも、俺の臆病に月島を付き合わせる訳にはいかない。
……これで、本当に終わりにしよう。
そう決意して、後ろ髪を引かれる思いで月島の腕を解く。
目を伏せたまま胸を押し退ければ、開いた隙間に流れ込んだ冷たい空気に身が震えた。
「……ッ」
月島が小さく息を詰めた音が聞こえて胸が痛む。俺にそんな資格は無いというのに。
ぐっと唇を噛んで月島から手を離したが、その手は縋るようにして絡め取られた。
「頼む、逃げないでくれ」
俺が離れた分だけ月島が身を寄せ、二人の隙間を埋める。一際強く抱き寄せられ、冷えた身体に熱が戻った。
こんな時でも、コイツは俺の決意を邪魔するというのか。
八つ当たりに過ぎない怒りと、胸を締め付けられるような苦しさで目頭が熱くなる。
いつもそうだ。この男は、俺の思い通りにはなってくれない。
「今はまだ難しいと言うのなら、君が信じてくれるまで側に居る。応えてくれなくても構わないから、君を待つことを許して欲しい」
「でも……」
「頼むから、終わらせようとしないでくれ。ようやく想いを伝えられたのに……!」
「……っ」
「お願いだよ、篠崎君……お願いだ……っ」
月島の懇願に胸が痛む。どうしてコイツは俺なんか好きになってしまったのだろう。
もっと他に、幸せになれる選択肢が沢山あっただろうに、どうして。
「……分かった」
そう口にした瞬間、深い罪悪感に身を切られる心地がした。
結局、月島を拒み切ることが出来なかった。全身を包む温もりに安堵すると同時に、自らの酷さに自嘲が漏れる。
受け入れることが出来ない癖に、きちんと振ってやることも出来ないとは。中途半端な、酷い男である。
きっともう手遅れなのだ。月島は、とっくに俺の心に居場所を作ってしまっている。
それでも。
まだ、認めるまでには時間が必要だった。
いつか、月島の気持ちを受け入れることが出来るのか。
それは分からないけれども、今はただ目を瞑って、月島の体温に身を任せた。
母親に頭を撫でられている夢だ。
ぼんやりと焦点が合わない視界には、今よりずっと小さな自分の手と、それを握る父親の姿が映っている。
両親は、俺に向かって何かを話しかけていたが、その声は分からなかった。夢の中でさえ思い出せないのだ。
無理もない。 二人が亡くなってから、もう十年以上経つのだから。
「……!」
両親の死を認識した瞬間、二人の姿が掻き消える。
そして暗闇に独り取り残され、冷たい孤独に息が詰まる。それが、いつも見ている夢の先だった。
しかし、今日は違った。
一人きりになった後も不思議と温かく、優しい風が髪を撫ぜて孤独を散らしていく。
何故だろう。一人首を傾げていると、闇の向こうから聞きなれた低い声が響いてきた。
篠崎君、と。
「……ぁ」
優しく髪を梳かれる感触で目を覚ます。
瞼を開ければ、月島が筋張った手でゆっくりと俺の頭を撫でていた。
「おはよう、篠崎君」
「……はよ」
眠っている間に滲んでいた涙を、気取られないうちにそっと拭う。
伏し目がちに様子を伺えば、月島は俺を抱え込みながら微笑んでいた。嬉しそうに蕩けたその表情に、こんな顔をするのかと気恥ずかしくなる。このたった数ヶ月の間に、俺は月島の様々な表情を見てきた。
月島は、実は意外と感情豊かな男だ。
会社では無表情か薄ら笑いしか浮かべないその顔は、プライベートでは存外よく動く。笑うし、へこむし、嫉妬もすれば怒りもする。そして何よりも、愛情深い。
表情だけではなく、俺に触れる指使いや、視線の奥からも、その想いはひしひしと伝わってきていた。
だから、きっと。
いつかこんな日が来てしまうと恐れていた。
「篠崎君」
静かな声が静寂を打ち破る。
「初めはセフレでもいいと思っていたんだ。君に触れられるなら何でも良かった。でも、嫌になってしまった。君に危ない真似をして欲しくない、もっと自分を大事にして欲しい、他の男と寝ないで欲しい。そう思うのに、今の私には何も言う権利がないのだから」
苦しげに言葉を紡ぐ月島から顔を逸らし、俺は何も言えずに目を伏せる。
「もう、耐えられない。私は、意外と欲張りだったみたいでね。君の側に居ることを許されても、共に寝ることを認められても、次から次へと欲しくなる。君の全てを、誰にも分け与えたくない。自分の感情がこれほど制御出来なくなるとは、思ってもみなかったよ」
理性的な人間だと自負していたのにね、と月島は小さく笑う。
そのあまりにも無防備な、『完璧人間』とはかけ離れた笑みを見て、直感的にこれ以上聞いては駄目だと感じた。
この先を聞いてしまったら、今のままではいられなくなる。
しかし、制止する声は喉の奥につかえて出てこない。
「……っ」
気付けば、俺の唇も小さく震えていた。
「篠崎君。私は、君が好きだ」
そう述べた月島は、初めて見る弱気な笑顔を浮かべていた。
その顔に、声に、温もりに、溶かされる心地がして恐ろしくなる。いつの間にか、こんなにも月島の言葉に揺さぶられるようになってしまった自分がいた。
もう、変わってしまったのだ。
変化を自覚した瞬間、胸の内を不安が満たす。
両親に先立たれ、一人ぼっちになったあの日から、俺は一人で生きていく覚悟を決めていたというのに。この先どうやって過ごせばいけばいいのか、一瞬で分からなくなってしまった。
「初めて会った時には、馬が合わない男だと思っていたが、気が付けば目で追っていた。対等に張り合ってくる君が、眩しくて仕方なかった。征服欲や支配欲だと思っていた感情が、いつしか独占欲に変わっていたんだ」
月島の声は、徐々に熱を帯びていく。
「自分の感情に気が付いた時には、一生伝えまいと思っていた。間違った感情を抱いてしまったと、君に申し訳がなかった。だからホテルで会った時には驚いたよ。君が同性愛者だと知って、今度は逆に、絶対諦めないと決めたのだ。……君にとっては迷惑な話だったかもしれないが」
少し言葉が途切れて、うるさいほどの心臓の音が聞こえてくる。密着し過ぎて、どちらのものか分からないのだけれども。
「これほど、人に心揺さぶられるのは初めてだったのだ。君が笑う度に胸が苦しくなる。怒った姿でさえ愛おしい。意地っ張りなところも、隙あらば噛み付いてくるところも全部好きだ。たまに憎らしく思うこともあるけれど、それも愛嬌だと思っている」
「や、めろよ……」
月島の真摯な瞳を見ていられなくて目を逸らす。
真っ直ぐに向けられる好意が怖くて怖くて仕方がない。月島の言葉を聞く度に、自分が弱くなってしまう気がした。
「なあ。私では、駄目か? 私は、君でなければ駄目なんだ」
「……俺は」
頭の中がぐちゃぐちゃで、すぐには答えが出てこない。
人肌の温もりに惹かれる心と、いつか訪れるかもしれない別れの冷たさに恐怖する心がせめぎ合っていた。
寂しい、欲しい、でも怖い。矛盾する感情が渦巻く。
いっそ、何もかも放り出して今すぐ逃げ出してしまいたかったが、月島の誠意を蔑ろにも出来ない。
観念して、胸の内にわだかまった感情を少しずつ吐き出していく。
「……情けない、話だけど。俺、恋人とか、持つのが怖いんだ」
零れ落ちた言葉は自分でも驚くほど弱弱しく、小さな声だった。
「満たされるほど、失った時のことを考えてしまうんだよ。いつか置いていかれることに怯えるくらいなら、最初から居ない方がずっと、マシなんだ。手にしなければ、失うことはないだろ?」
途切れ途切れで聞き取り辛い言葉に、月島は静かに耳を傾けている。
今、どんな顔で俺の言葉を聞いているのだろう。とても直視出来ないまま、俺は一方的にまくし立てた。
「俺はずっと一人で生きて来た。これからも、そうするつもりだったんだ。ここでお前の手を取ったら、そんな覚悟、もう出来なくなってしまう。弱い自分に逆戻りするのだけは嫌なんだ」
自分の思いを口にすればするほど、その自己中心っぷりに嫌気が差す。己のことだけで手一杯で、月島の気持ちを酌んでやることなんてこれっぽっちも出来ていない。
それでも月島は、俺を見放さなかった。
「私は、絶対に君を手放したりしない。……信じてくれないか?」
呆れることなく、根気強く手を差し伸べてくれる。
それでも、その手を取れるだけの勇気は、まだ、無かった。
「俺は、お前の気持ちには応えられないよ。月島……」
心に付いた傷から目を逸らし、向き合うことから逃げてここまで来てしまった。
痛みを忘れたフリをして、強くなったと勘違いしながら生きてきた自分が、今更その恐怖と真正面から向き合うことなど――ましてや克服するなんて、出来るとは思えなかった。
いつまでも、俺の臆病に月島を付き合わせる訳にはいかない。
……これで、本当に終わりにしよう。
そう決意して、後ろ髪を引かれる思いで月島の腕を解く。
目を伏せたまま胸を押し退ければ、開いた隙間に流れ込んだ冷たい空気に身が震えた。
「……ッ」
月島が小さく息を詰めた音が聞こえて胸が痛む。俺にそんな資格は無いというのに。
ぐっと唇を噛んで月島から手を離したが、その手は縋るようにして絡め取られた。
「頼む、逃げないでくれ」
俺が離れた分だけ月島が身を寄せ、二人の隙間を埋める。一際強く抱き寄せられ、冷えた身体に熱が戻った。
こんな時でも、コイツは俺の決意を邪魔するというのか。
八つ当たりに過ぎない怒りと、胸を締め付けられるような苦しさで目頭が熱くなる。
いつもそうだ。この男は、俺の思い通りにはなってくれない。
「今はまだ難しいと言うのなら、君が信じてくれるまで側に居る。応えてくれなくても構わないから、君を待つことを許して欲しい」
「でも……」
「頼むから、終わらせようとしないでくれ。ようやく想いを伝えられたのに……!」
「……っ」
「お願いだよ、篠崎君……お願いだ……っ」
月島の懇願に胸が痛む。どうしてコイツは俺なんか好きになってしまったのだろう。
もっと他に、幸せになれる選択肢が沢山あっただろうに、どうして。
「……分かった」
そう口にした瞬間、深い罪悪感に身を切られる心地がした。
結局、月島を拒み切ることが出来なかった。全身を包む温もりに安堵すると同時に、自らの酷さに自嘲が漏れる。
受け入れることが出来ない癖に、きちんと振ってやることも出来ないとは。中途半端な、酷い男である。
きっともう手遅れなのだ。月島は、とっくに俺の心に居場所を作ってしまっている。
それでも。
まだ、認めるまでには時間が必要だった。
いつか、月島の気持ちを受け入れることが出来るのか。
それは分からないけれども、今はただ目を瞑って、月島の体温に身を任せた。
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