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エピローグ 十数年後
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「お母様、見てください、私の制服姿!」
「さすがアリエラ。可愛いわね」
「はい、私きっとお母様に似たのだと思います!」
そう言ってアリエラは学園の制服を着てその場でくるくると回ってみせるのだった。
私はそれを笑顔で見守る。クラインとの初めての子であるアリエラが健康に育ってくれて本当に良かった。
あれから十数年が経った。当時はまだ跡継ぎに過ぎなかったクラインも今は立派な公爵として務めを果たしている。
唯一の欠点であったシスコンを直した彼はその頭の良さや気遣いをいかんなく発揮して他家や王家と渡り合う立派な公爵となっている。
一方の私はその間に一男二女を儲け、最近は子育てに専念していた。
特に最近は長女のアリエラが学園に入学している年になり、数日後に入学が迫っている。クラインの手助けやガスター公爵家の手助けもあり、今のところ子供たちはすくすくと育っていた。
もっとも、アリエラの婚約先をもう少し決めなければならないと思うと少し不安にはなるが。クラインに「婚約者を決める時は事前にその人に会わせて欲しい」などと言ったら過保護すぎるだろうか。クラインも子供には甘いところがあるし、彼を信じることにしようと思う。
「そう言えばお母様とお父様も学園で出会ったのですよね?」
「そうね、正確に言えば婚約自体は決まっていたけど、きちんと知り合った場が学園だったということね」
「そうだったのですね。私も学園でお父様のような立派な男性に出会えるでしょうか?」
アリエラは目を輝かせて訊ねてくる。
「どうだろう。アリエラに釣り合う男性がいるかはちょっと分からないわね」
「えぇ!?」
アリエラは驚くが、これは私の本心でもある。世の中にそんなにいい男はそうそういないし、いるとしてもそういう場合は大体相手が決まっている。
そう言えばアリエラにはまだ私たちの出会いについては話していなかったな、ということを思い出す。
「でもねアリエラ、人は変わるものなの。どんなにいい人でも関係性によっては良くない人になるかもしれないし、逆に欠点があっても関わり方によっては直っていくことがあるわ」
「え、どういうことですか?」
「実は私とお父様が出会った時もね、一回大きな喧嘩をしたのよ」
「えぇ、全然想像がつきません!」
確かに今の私たちは絵にかいたような穏やかな夫婦関係だ。クラインも私もお互い穏やかな性格であり、怒るところなど想像もつかないのだろう。
「いい機会だし私とお父様の出会いについて話してあげるわね」
私はアリエラと一緒にソファに腰かける。
そして私はクラインと出会った時のこと、そしてクラインがレイラにばかりかまって私が怒った事をかいつまんで話す。
話を聞いたアリエラはクラインのシスコン話と私がそれに怒った話を聞いて驚いた。
ちなみにだがレイラはレイラであの時彼女の目を覚まさせたアルトの元に嫁ぎ、現在は私とも普通の親戚づきあいをしている。兄離れしてからは少しずつ体調もよくなっていったらしい。
彼女には登場人物皆そんなことをするような人には見えなかったのだろう。
「そんなことがあったなんて……想像もつかないです」
アリエラは信じられない、という風に言った。
「人は歳をとるほど穏和になっていくものよ。とはいえ、他人とうまくいくためには遠慮するのはもちろん大事なんだけど、本当に気になっていることは勇気を出して口にするのが大切なの」
「そうなんですね」
「ええ。アリエラもいい子に育ってはいるけど、時にはそれだけではうまくいかないこともあるわ」
「なるほど……実践する機会があるかないかは分からないですが、覚えておきます」
そう言ってアリエラは素直に頷いた。
彼女も私と同じぐらい、いや私よりも出来た子だからいい相手に巡り合って欲しいと思うのだった。
===
完結まで読んでくださってありがとうございました。
この作品も思った以上に多くの方に読んでもらえて嬉しかったです!
「さすがアリエラ。可愛いわね」
「はい、私きっとお母様に似たのだと思います!」
そう言ってアリエラは学園の制服を着てその場でくるくると回ってみせるのだった。
私はそれを笑顔で見守る。クラインとの初めての子であるアリエラが健康に育ってくれて本当に良かった。
あれから十数年が経った。当時はまだ跡継ぎに過ぎなかったクラインも今は立派な公爵として務めを果たしている。
唯一の欠点であったシスコンを直した彼はその頭の良さや気遣いをいかんなく発揮して他家や王家と渡り合う立派な公爵となっている。
一方の私はその間に一男二女を儲け、最近は子育てに専念していた。
特に最近は長女のアリエラが学園に入学している年になり、数日後に入学が迫っている。クラインの手助けやガスター公爵家の手助けもあり、今のところ子供たちはすくすくと育っていた。
もっとも、アリエラの婚約先をもう少し決めなければならないと思うと少し不安にはなるが。クラインに「婚約者を決める時は事前にその人に会わせて欲しい」などと言ったら過保護すぎるだろうか。クラインも子供には甘いところがあるし、彼を信じることにしようと思う。
「そう言えばお母様とお父様も学園で出会ったのですよね?」
「そうね、正確に言えば婚約自体は決まっていたけど、きちんと知り合った場が学園だったということね」
「そうだったのですね。私も学園でお父様のような立派な男性に出会えるでしょうか?」
アリエラは目を輝かせて訊ねてくる。
「どうだろう。アリエラに釣り合う男性がいるかはちょっと分からないわね」
「えぇ!?」
アリエラは驚くが、これは私の本心でもある。世の中にそんなにいい男はそうそういないし、いるとしてもそういう場合は大体相手が決まっている。
そう言えばアリエラにはまだ私たちの出会いについては話していなかったな、ということを思い出す。
「でもねアリエラ、人は変わるものなの。どんなにいい人でも関係性によっては良くない人になるかもしれないし、逆に欠点があっても関わり方によっては直っていくことがあるわ」
「え、どういうことですか?」
「実は私とお父様が出会った時もね、一回大きな喧嘩をしたのよ」
「えぇ、全然想像がつきません!」
確かに今の私たちは絵にかいたような穏やかな夫婦関係だ。クラインも私もお互い穏やかな性格であり、怒るところなど想像もつかないのだろう。
「いい機会だし私とお父様の出会いについて話してあげるわね」
私はアリエラと一緒にソファに腰かける。
そして私はクラインと出会った時のこと、そしてクラインがレイラにばかりかまって私が怒った事をかいつまんで話す。
話を聞いたアリエラはクラインのシスコン話と私がそれに怒った話を聞いて驚いた。
ちなみにだがレイラはレイラであの時彼女の目を覚まさせたアルトの元に嫁ぎ、現在は私とも普通の親戚づきあいをしている。兄離れしてからは少しずつ体調もよくなっていったらしい。
彼女には登場人物皆そんなことをするような人には見えなかったのだろう。
「そんなことがあったなんて……想像もつかないです」
アリエラは信じられない、という風に言った。
「人は歳をとるほど穏和になっていくものよ。とはいえ、他人とうまくいくためには遠慮するのはもちろん大事なんだけど、本当に気になっていることは勇気を出して口にするのが大切なの」
「そうなんですね」
「ええ。アリエラもいい子に育ってはいるけど、時にはそれだけではうまくいかないこともあるわ」
「なるほど……実践する機会があるかないかは分からないですが、覚えておきます」
そう言ってアリエラは素直に頷いた。
彼女も私と同じぐらい、いや私よりも出来た子だからいい相手に巡り合って欲しいと思うのだった。
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完結まで読んでくださってありがとうございました。
この作品も思った以上に多くの方に読んでもらえて嬉しかったです!
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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