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探索の儀 道中
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「ん?…君、この山も登れないのかい?そんな事ないよね?皆自分の足で登っていくんだよ。今から人生最大の儀式である『探索の儀』がこの山の石場であるんだからね。自分で歩いて行けないんじゃあ、手に入れる価値も無いって事だね。学校も辞めた方が良いんじゃない?」
まぁ…!周りの人達もきっと心の中では拍手喝采している事でしょうね!
「やるわね…!さすがキンヴァリー侯爵令息だわ。もっとハッキリ言ってやればよかったのに!」
なるほど…。声を掛けられた男性班の三人はその人達の班だったのね。
あの、輝くような金色の髪の後ろ姿は、ラルフレッド=キンヴァリー侯爵令息ね。本当にサイメーラはいろいろと知っていて、教えて下さって助かるわ!
んーじゃああの隣にいる黒髪は、キャスパー=レインヴォー第二王子ね。
あら、ニヤニヤと口元だけで笑っているわ。
もう一人は…庶民のカルデインでしたかしら?
シュタリーさんは、唇を噛み、ワナワナと両手を握りしめ震わせて言った。
「え…ええ、お声を掛けていただいたら元気が出てきましたわ!ありがとうございます!ご一緒していただけますぅ?」
お声を掛けた?掛けたのはシュタリーさんからでしたわよね。ラルフレッドさんは仕方なく返事をしたのではないのかしら。
シュタリーさんは素早く立ち上がって、腕を組もうとしたのかラルフレッドさんの手を取ろうとした。
しかし、ラルフレッドさんも一足早く動いた。
「おっと!どうされたのかな?勝手に男性の手に触れるという事は、どういう事か分かっているの?幼児の頃でもそれは学ぶよね。まさか、それを知らないわけないよね?庶民でも学ぶと思うけれど。」
「コーデルさん。僕でもそのような事は学んで学校へ入学してきてますよ。あなた入学して、媚を売っているようだけど、コーデル男爵家の迷惑になるような事は止めないとダメだよ。引き取って下さった男爵様に恩を仇で返すなんてやってはいけない事だよね。」
カルデインさんもそう一瞥して言った。
「よ、寄ってたかって失礼ですわ!あなた達、行きましょう!!」
そう、同じ班のお二人に向かって言われて脇目も振らず進んで行ったシュタリーさん。
けれどもお二人は呆れておりますよ。取り巻きてはないのだから言うことを聞く気もないのでしょうね。お二人は顔を見合わせているわ。
「あの…ご一緒に行きませんか?」
私はいつの間にかそのお二人に声を掛けていた。
名前は確か…。
「ハシューリさんと、ティーラさんでしたわよね。せっかくですしね。」
サイメーラがすかさず声を上げてくれた。
「そうね。せっかくだし、行きましょう。」
三人の男性を見ると、ラルフレッドさんに向かってキャスパー王子とカルデインさんがニヤニヤと笑っているわ。手を繋がれそうだったものね。
でも、デレデレと繋いでしまう男性もいらっしゃる中、ラルフレッドさんは嫌がったのね。しっかりされた方なのかしらね。
まぁ…!周りの人達もきっと心の中では拍手喝采している事でしょうね!
「やるわね…!さすがキンヴァリー侯爵令息だわ。もっとハッキリ言ってやればよかったのに!」
なるほど…。声を掛けられた男性班の三人はその人達の班だったのね。
あの、輝くような金色の髪の後ろ姿は、ラルフレッド=キンヴァリー侯爵令息ね。本当にサイメーラはいろいろと知っていて、教えて下さって助かるわ!
んーじゃああの隣にいる黒髪は、キャスパー=レインヴォー第二王子ね。
あら、ニヤニヤと口元だけで笑っているわ。
もう一人は…庶民のカルデインでしたかしら?
シュタリーさんは、唇を噛み、ワナワナと両手を握りしめ震わせて言った。
「え…ええ、お声を掛けていただいたら元気が出てきましたわ!ありがとうございます!ご一緒していただけますぅ?」
お声を掛けた?掛けたのはシュタリーさんからでしたわよね。ラルフレッドさんは仕方なく返事をしたのではないのかしら。
シュタリーさんは素早く立ち上がって、腕を組もうとしたのかラルフレッドさんの手を取ろうとした。
しかし、ラルフレッドさんも一足早く動いた。
「おっと!どうされたのかな?勝手に男性の手に触れるという事は、どういう事か分かっているの?幼児の頃でもそれは学ぶよね。まさか、それを知らないわけないよね?庶民でも学ぶと思うけれど。」
「コーデルさん。僕でもそのような事は学んで学校へ入学してきてますよ。あなた入学して、媚を売っているようだけど、コーデル男爵家の迷惑になるような事は止めないとダメだよ。引き取って下さった男爵様に恩を仇で返すなんてやってはいけない事だよね。」
カルデインさんもそう一瞥して言った。
「よ、寄ってたかって失礼ですわ!あなた達、行きましょう!!」
そう、同じ班のお二人に向かって言われて脇目も振らず進んで行ったシュタリーさん。
けれどもお二人は呆れておりますよ。取り巻きてはないのだから言うことを聞く気もないのでしょうね。お二人は顔を見合わせているわ。
「あの…ご一緒に行きませんか?」
私はいつの間にかそのお二人に声を掛けていた。
名前は確か…。
「ハシューリさんと、ティーラさんでしたわよね。せっかくですしね。」
サイメーラがすかさず声を上げてくれた。
「そうね。せっかくだし、行きましょう。」
三人の男性を見ると、ラルフレッドさんに向かってキャスパー王子とカルデインさんがニヤニヤと笑っているわ。手を繋がれそうだったものね。
でも、デレデレと繋いでしまう男性もいらっしゃる中、ラルフレッドさんは嫌がったのね。しっかりされた方なのかしらね。
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