【完結】それはダメなやつと笑われましたが、どうやら最高級だったみたいです。

まりぃべる

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石の扱い方 座学

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 休暇が終わり、石を使った初めての授業となった。

「今日は、本当に楽しみですわね。」

 と、サイメーラが目を輝かせて言った。

「そうね。早くうまく扱えるようになりたいわ。石の魔力はどんな種類なのかしら。」

 ラリアーもそう言って、石を見つめている。


「さぁ皆さん!今日はまず、石についての座学からです。いいですか。浮ついている方もたくさんいそうですけれど、きちんと話を聞かないと、実技に移れませんからそのつもりで。」

 そう先生が前置きして言った。
確かに、石を手に入れられて、一人前になった気がしているわ。実際はそうではないですのに。だから浮ついていると言われたのね。気を引き締めないと!

「石は、見た目に反し、様々な魔力を宿しています。大きさや色は全く関係がありません。それから、石との相性もあります。自分だけのものになったと浮かれるばかりで自分が精進しなければ、石は作動してくれませんよ。」


 なるほど…それでお兄様は精進されているのですね。

「石との相性は、魔力を発動させる場合にも言えます。大きな声で願わないと魔力を発動しない場合もあるし、頭の中で想像するだけで石の魔力が発動する場合もあります。それだけに、魔力を発動する際は十分気をつけて下さい。きちんと扱えるようになるまでは、授業以外では発動禁止です。どうしても補習したい、自習したい場合には演習ホールの使用許可用紙を提出して下さい。守れない場合には、処分を受けますから心しておくように。」

 ふむふむ……。だからお兄様は、遅くまで学校で残って、いろいろと試しておられたのでしょう。
私は果たして、石との相性はどうなのでしょうか。

「魔力の種類は様々あります。一般的には、水魔力。水系統を扱えます。ただし、常温の水をちょろちょろとひねり出す事しか出来ない魔力から、応用して氷や熱湯を大量に作り出せる魔力まであります。次は火魔力。こちらも火系統を扱えます。同様に人肌の温度の火を生み出せる魔力から、山火事を起こすほどの火を生み出す魔力まであります。次に風魔力。風系統を扱えます。火魔力と風魔力を応用して、温かい風を自分の周りに吹かせる事だって出来ます。水魔力と風魔力を応用して、涼しい風を吹かせる事も出来る魔力もあります。」

 なるほど…。

「応用という面で、様々組み合わせられるように、この一ヶ月いろいろと学んできましたね?あ、それから、癒しの魔力、大地の魔力、等もあります。どうですか。理解出来ましたか?………よろしいですね。では、座学はこれまで。次は、演習ホールに集合して下さい。石と対話してみましょうね。」

 え?石と対話!?実技…ではなかったの?でも、まぁ楽しみですわね。
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