【完結】それはダメなやつと笑われましたが、どうやら最高級だったみたいです。

まりぃべる

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卒業披露会、そして

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「そのあとにやるの、やだなぁ…。」

 そう言って、キャスパー王子の肩を叩いて披露する場所に行ったラルフレッドさん。何をするのでしょうか。

「俺はラルフレッド=キンヴァリー。侯爵になる為に努力してきた。そして…この学校で、伴侶となる愛する女性に出会った!その女性に、捧げる!空を見てくれ。」

 そう言われ、私はいきなりでとても恥ずかしくなった。

 生徒達は一斉に空を見上げた。先ほどまで虹が掛かっていた空は、いつの間にか虹は無くなっており雲一つない空だった。

 が、一つ、大きな雲が太陽を覆うように形成された。太陽が、一回り大きな雲に覆われると周りは少し薄暗くなった。
やがて少しして、雲の大きさががだんだんしぼんで太陽の輪郭を浮かび上がらせた。

 雲はそこで動かなくなった。薄暗くなった空に、太陽の中心が雲で覆われ、太陽の輪郭だけ見えたそれはまるで、巨大な指輪のようだった。

「まだ、俺は未熟で、俺一人の手腕で君を養う事が出来ない。だが、必ず俺一人で君を養い幸せにすると、この空に誓う。もちろん、領地の皆の生活も守る。結婚しよう。エレナール!」

 こんな皆の前で…!でも、こんな綺麗な景色を見せられて私はいつの間にか感動し、涙を流していた。

「ほら、行きなさいよ。」

「そうよ。ラルフレッドが待ってるわよ。」

ラリアーとサイメーラが背中を押してくれ、私は進み出る。

「ラルフレッドさん…!」

「どうか、ラルフレッドと呼んでくれ。皆の前で言って恥ずかしかっただろう。済まなかった。でも、同級生に牽制の意味も込めてな。ほら、あっちで悔しがっている輩がいるぞ。」

「まぁ…!」

「エレナールと呼んでいいか?未来の俺の花嫁。」

「嬉しいわ、ラルフレッド!」

 私は、恥ずかしかったけれどラルフレッドの胸に飛び込んだ。周りから歓声が上がったけれど、もう卒業だし、良いわよね。

「さぁ。エレナール。君はなにか披露する?止めておく?」

 私?あ、私は…。

「私はエレナール=コンプスター。皆に祝福を!」

 そう言って、私は両手を胸の前で組み、石に《石よ、出来るかしら。皆が幸せになりますように。皆が優しい気持ちになりますように。お願い。》と対話した。

 すると、キラキラと空から光る何かが降り注いだ。小雨のようだけれど、触れるとじんわりと温かく感じる。それなのに服が濡れるわけでもない。

「やるなぁ、エレナール。なんだか幸せな気分だよ。早く君を連れ帰って、朝も昼も夜も、一緒にいたいよ。」

「ええ。私も!」

「困ったなぁ。けれど力がみなぎってきたよ。早く父上に隠居してもらわないとな!」


 私は、この国で通例である、石を見つけ学校で学んで来ました。欠片みたいに小さな石だったけれど、魔力はとてつもなくあるらしい石。
それを将来使いこなすかはまだ分からないけれど、ラルフレッドと幸せな未来を築いていけれるといいわ!

 卒業はするけれど、私達の未来はまだ、始まったばかりですわ!






☆★☆★☆★☆★

これにて終わりです。読んで下さって本当にありがとうございました。しおりをはさんでくれた方、お気に入り登録してくれた方、ありがとうございました。嬉しく思いました。
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感想 6

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みんなの感想(6件)

にゃおん
2022.01.14 にゃおん
ネタバレ含む
2022.01.15 まりぃべる

にゃおん様、今回も感想ありがとうございます。

そう言って下さいまして、嬉しいです(≧ヮ≦)なるほどぉ…ではまたちょっと考えてみます♪
まだ、先になると思いますが、その時はまた読んで下さると嬉しいです(#^.^#)

最後まで読んで下さいまして、ありがとうございますo(*´︶`*)o

解除
アイ
2021.09.21 アイ

初めまして、楽しく読んでいますw
息子さんに引導を渡す話は、サブタイトル「私の家族」です。
訂正をよろしくお願いいたします。

2021.09.22 まりぃべる

アイ様、感想ありがとうございます。

訂正箇所も教えていただきまして、ありがとうございました。おかげで直せました!助かりました。

読んで下さって、ありがとうございます!

解除
2021.09.21 ユーザー名の登録がありません

退会済ユーザのコメントです

2021.09.21 まりぃべる

ささかまぼこ様、ご指摘ありがとうございます。
教えていただきまして、助かりました。
ただ…お恥ずかしながら、まだその箇所を探せていません…。

見つけましたら、変更しておきます。

お読みいただきまして、ありがとうございます。

解除

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