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1 日常 家族との会話
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「そういえばアウロラ、お前の事を紹介してくれってまた言われたんだが、もちろん断って良かったんだよな?」
アウロラの一つ上の兄、スティーグが銀色の耳と首元で短く揃えられた髪がほんの少し揺れる程度に勢いよく顔を向け、アウロラへと確認する。
スティーグは、このエーレブルー国の王都にある、貴族の子息が騎士道を学ぶ学校に通っている。
十五歳になった男子が十八歳まで騎士道、つまり大人の男性になるとはどういう事かを学ぶ学校で、スティーグは今年卒業予定である。
普段は寮生活であるが、夏の一月ほどある長い休暇である今、領地に帰ってきて家族揃っての夕飯の席で、忘れない内に確認をと口にした。
「ええ、お兄様。もちろんよ。
けれどもどうして毎回お兄様に言うのかしら?単なる社交辞令としか思えないわ。何考えているのかしらね。」
アウロラは眉を寄せ、腰まである銀色の真っ直ぐ伸びた髪を動かすこともなくスティーグの方を見てそう言った。
「何って、結婚に向けて動いているんだろ?あと半年ほどで僕らは卒業だからね。その後の事を考えているんだろう。
だが、アウロラには合わないような奴らだったから勝手に断っておいたけれどね。」
「あら、スティーグ。奴らって、何人もだったの?」
スティーグの言葉を目ざとく聞き取り、そう口を開いたのは母親のカリーネだ。
「そうですね、今回は六……いえ七人でしたか。まぁいずれも、あまり成績もよくなくて素行も疑問に思う奴らでしたから、勝手に断りましたが、念のため父上や母上にもお伝えした方がよろしいかと思いまして。」
「まぁそんなに!相変わらずアウロラはモテモテねぇ!」
「モテモテってお母様、私はお会いした事も無いのですよ?相手方だって私を知らないのでしょうし。
紹介って、意味が分からない…」
アウロラはますます眉間に皺を寄せて息を吐いた。
「…まぁ、手っ取り早く学友に紹介してもらって、合いそうならそのまま婚約の運びと持っていきたいのだろうな。スティーグの年齢は今年卒業だろう?気心知れた同級生の姉妹ならばと、それで手を打とうと思っているのかもな。」
父であるシーグルドが、顎に手を充ててアウロラの疑問に真面目にそう答える。
「そうねぇ、スティーグはシーグルドに似て顔付きも綺麗だし、髪もサラサラだもの。髪を伸ばしたら女性で通る、わよね?
そんなスティーグの妹ならさぞかし可愛いのだろうって思われているのよ、きっと。」
母カリーネは、コロコロと笑いながら言った。
確かに、スティーグは騎士道学校に通っているとはいえ、屈強な身体つきではなく、すらりとした細身である。背は、男性の中では標準的ではあるが剣術も極めており引き締まった体つきで、顔も整っていて小さい頃よりは男性寄りになったとは思うが、見た目だけを言えば中性的ではあるのだ。
その学校は、騎士道、つまりこの国の男子が大人になった時に困らないための必要な知識を学ぶ所で、貴族の紳士は少なからず体力を付け、剣や弓、槍の使い方を学ぶ。
スティーグはここフランソン伯爵家の長男で、いつかはシーグルドの跡を継ぐ嫡男であり、そのような嫡男は特に行って学ぶのだ。交友関係を広げるために通うという理由もある。
「そんな見た目だけで…お兄様も大変ですわね。でもまぁ、確かに……」
アウロラは、女の子であるから学校に通ってもいない。だから学校というものがどんな所かはいまいち想像がつかなかったが、それでも兄が学校で屈強な男達に可愛いと思われているのかとなんだか可哀想だと思い、そう他人事のように言葉を告げると、スティーグもまた嫌そうな声を上げた。
「誤解を招く言い方は止めて下さい、母上!
アウロラ、僕は決して、道を踏み外したりはしていないから!」
「道…?何の事かしら?良く分からないけれど、お兄様はなんていうか…素敵よね。
まぁ、でも当主であるお父様から話がくるなら未だしも、お兄様に話がいくって事はよっぽど困ってらっしゃる方達なのね。それとも、いろいろな方に声を掛けているのかしら?
なんにせよ、断ってくれて良かったわ。
その方達に素敵なお相手が見つかる事を祈ってますね。」
と、アウロラはニッコリと微笑む。
「そうだね、手当たり次第なのかもしれないし、もしかしたら本気で会いたいのかもしれない…。」
「だったら、伯爵であるお父様に話がいく方が話が早いわよね?それをしないって事は、遊びたいだけ、とも思えるわ。なんだか軽薄に感じてしまうのよね。」
本気で来られても、アウロラはまだ結婚は先だと特に考えてもいなかったため困るだけだと思い、スティーグが断ってくれるのは有り難いと感じていた。
「うーん…普段の性格は置いといて、入学してから何度も言ってくる奴もいるんだ。
まぁ、どちらにしてもアウロラを任せたいと思える奴ではないから、勝手に断ってしまってるけれどね。」
スティーグも、アウロラを任せられるような信頼できる友人が言ってくるならまだしも、話した事が数回あるかないかのクラスメイトに言われるのは、やはり軽薄だと感じて、真面目に取り合わなかったのだ。
「兄上も、毎回大変ですねぇ。帰ってくる度に聞いている気がします。
相手の方は、こちらが断っているんだから勝ち目は無いのだと分からないのでしょうか?」
黙って聞いていた、アウロラの三歳年下の弟ボルイが嘲笑うわけでなく心底兄を労うように声を上げた。
「本当にその通りだよ。角が立たないように断るのも面倒になってきているんだ。
まぁ、でも当主ともなれば、そんな場面はきっと幾らでもあるだろうからその練習をさせてもらっている気分だけれどね。」
スティーグの言葉を聞き、自分のせいではないのに毎回悪いなぁとは思いながらも、断ってくれる兄に感謝しながら今日も食事を続けたアウロラであった。
☆★
それから。
長い休暇の途中ではあったがスティーグは学校の準備もあるからと、仕事のために王都へ向かう父シーグルドと共に領地を去ってから、一週間ほど経ったある日。
朝食が終わって少しした頃。
屋敷に帰ってきたシーグルドが、早々にアウロラを執務室へと呼んだ。
「アウロラ。結婚の打診が来たんだが、どうかな?」
「え!?」
それを聞いたアウロラは、淑女らしからぬ声を上げてしまい、シーグルドは苦笑しながら言葉を繋いだ。
「私もねぇ、アウロラが結婚だなんてまだ早いと思ってはいるんだ。まだ十七歳だろう?
だけど、結婚は十八歳から出来るし、この国では女性は二十歳までにっていう流れが一般的だからね。どうだい、これを機会に試しに会ってみるかい?」
アウロラは、スティーグから似たような話を言われた時にはいつも断った、と聞いていた。だから父もそんな話が出たら断ってくれると勝手に思い込んでいた。
けれども、確かにこのエーレブルー国ではシーグルドが言ったようにその位の年齢までに結婚する女性が多いのも事実で、自分はまだあと三年もあると思っていた。けれどもよくよく考えると、貴族の結婚はすぐにするものではなく、婚約を結んで、将来の事をお互いに話し合いそれが纏まってから結婚するのが一般的だ。それを踏まえると確かにそろそろ考えていかないといけないのかと今さらながら衝撃を受けた。
「断れない…って事でしょうか?」
「うん?会ってみて会わなければ断ればいいよ。会う前に断ると、次に話が来た時にお受け辛くなるからね。
それに、私に話が来るって事は、お相手も軽々しく考えてはいないって事かもしれない。」
会ってから断る…そんな事、相手に失礼じゃないのだろうかとも思うが、確かに会ってみなければ相手がどんな人かも分からない。
シーグルドに軽々しく考えてはいないだろうと言われてしまっては、自分が以前そのように発言した手前、頷く他なかった。
(それなりにいい人だといいのだけれど…)
アウロラは見えない相手に対してそう願った。
アウロラの一つ上の兄、スティーグが銀色の耳と首元で短く揃えられた髪がほんの少し揺れる程度に勢いよく顔を向け、アウロラへと確認する。
スティーグは、このエーレブルー国の王都にある、貴族の子息が騎士道を学ぶ学校に通っている。
十五歳になった男子が十八歳まで騎士道、つまり大人の男性になるとはどういう事かを学ぶ学校で、スティーグは今年卒業予定である。
普段は寮生活であるが、夏の一月ほどある長い休暇である今、領地に帰ってきて家族揃っての夕飯の席で、忘れない内に確認をと口にした。
「ええ、お兄様。もちろんよ。
けれどもどうして毎回お兄様に言うのかしら?単なる社交辞令としか思えないわ。何考えているのかしらね。」
アウロラは眉を寄せ、腰まである銀色の真っ直ぐ伸びた髪を動かすこともなくスティーグの方を見てそう言った。
「何って、結婚に向けて動いているんだろ?あと半年ほどで僕らは卒業だからね。その後の事を考えているんだろう。
だが、アウロラには合わないような奴らだったから勝手に断っておいたけれどね。」
「あら、スティーグ。奴らって、何人もだったの?」
スティーグの言葉を目ざとく聞き取り、そう口を開いたのは母親のカリーネだ。
「そうですね、今回は六……いえ七人でしたか。まぁいずれも、あまり成績もよくなくて素行も疑問に思う奴らでしたから、勝手に断りましたが、念のため父上や母上にもお伝えした方がよろしいかと思いまして。」
「まぁそんなに!相変わらずアウロラはモテモテねぇ!」
「モテモテってお母様、私はお会いした事も無いのですよ?相手方だって私を知らないのでしょうし。
紹介って、意味が分からない…」
アウロラはますます眉間に皺を寄せて息を吐いた。
「…まぁ、手っ取り早く学友に紹介してもらって、合いそうならそのまま婚約の運びと持っていきたいのだろうな。スティーグの年齢は今年卒業だろう?気心知れた同級生の姉妹ならばと、それで手を打とうと思っているのかもな。」
父であるシーグルドが、顎に手を充ててアウロラの疑問に真面目にそう答える。
「そうねぇ、スティーグはシーグルドに似て顔付きも綺麗だし、髪もサラサラだもの。髪を伸ばしたら女性で通る、わよね?
そんなスティーグの妹ならさぞかし可愛いのだろうって思われているのよ、きっと。」
母カリーネは、コロコロと笑いながら言った。
確かに、スティーグは騎士道学校に通っているとはいえ、屈強な身体つきではなく、すらりとした細身である。背は、男性の中では標準的ではあるが剣術も極めており引き締まった体つきで、顔も整っていて小さい頃よりは男性寄りになったとは思うが、見た目だけを言えば中性的ではあるのだ。
その学校は、騎士道、つまりこの国の男子が大人になった時に困らないための必要な知識を学ぶ所で、貴族の紳士は少なからず体力を付け、剣や弓、槍の使い方を学ぶ。
スティーグはここフランソン伯爵家の長男で、いつかはシーグルドの跡を継ぐ嫡男であり、そのような嫡男は特に行って学ぶのだ。交友関係を広げるために通うという理由もある。
「そんな見た目だけで…お兄様も大変ですわね。でもまぁ、確かに……」
アウロラは、女の子であるから学校に通ってもいない。だから学校というものがどんな所かはいまいち想像がつかなかったが、それでも兄が学校で屈強な男達に可愛いと思われているのかとなんだか可哀想だと思い、そう他人事のように言葉を告げると、スティーグもまた嫌そうな声を上げた。
「誤解を招く言い方は止めて下さい、母上!
アウロラ、僕は決して、道を踏み外したりはしていないから!」
「道…?何の事かしら?良く分からないけれど、お兄様はなんていうか…素敵よね。
まぁ、でも当主であるお父様から話がくるなら未だしも、お兄様に話がいくって事はよっぽど困ってらっしゃる方達なのね。それとも、いろいろな方に声を掛けているのかしら?
なんにせよ、断ってくれて良かったわ。
その方達に素敵なお相手が見つかる事を祈ってますね。」
と、アウロラはニッコリと微笑む。
「そうだね、手当たり次第なのかもしれないし、もしかしたら本気で会いたいのかもしれない…。」
「だったら、伯爵であるお父様に話がいく方が話が早いわよね?それをしないって事は、遊びたいだけ、とも思えるわ。なんだか軽薄に感じてしまうのよね。」
本気で来られても、アウロラはまだ結婚は先だと特に考えてもいなかったため困るだけだと思い、スティーグが断ってくれるのは有り難いと感じていた。
「うーん…普段の性格は置いといて、入学してから何度も言ってくる奴もいるんだ。
まぁ、どちらにしてもアウロラを任せたいと思える奴ではないから、勝手に断ってしまってるけれどね。」
スティーグも、アウロラを任せられるような信頼できる友人が言ってくるならまだしも、話した事が数回あるかないかのクラスメイトに言われるのは、やはり軽薄だと感じて、真面目に取り合わなかったのだ。
「兄上も、毎回大変ですねぇ。帰ってくる度に聞いている気がします。
相手の方は、こちらが断っているんだから勝ち目は無いのだと分からないのでしょうか?」
黙って聞いていた、アウロラの三歳年下の弟ボルイが嘲笑うわけでなく心底兄を労うように声を上げた。
「本当にその通りだよ。角が立たないように断るのも面倒になってきているんだ。
まぁ、でも当主ともなれば、そんな場面はきっと幾らでもあるだろうからその練習をさせてもらっている気分だけれどね。」
スティーグの言葉を聞き、自分のせいではないのに毎回悪いなぁとは思いながらも、断ってくれる兄に感謝しながら今日も食事を続けたアウロラであった。
☆★
それから。
長い休暇の途中ではあったがスティーグは学校の準備もあるからと、仕事のために王都へ向かう父シーグルドと共に領地を去ってから、一週間ほど経ったある日。
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「え!?」
それを聞いたアウロラは、淑女らしからぬ声を上げてしまい、シーグルドは苦笑しながら言葉を繋いだ。
「私もねぇ、アウロラが結婚だなんてまだ早いと思ってはいるんだ。まだ十七歳だろう?
だけど、結婚は十八歳から出来るし、この国では女性は二十歳までにっていう流れが一般的だからね。どうだい、これを機会に試しに会ってみるかい?」
アウロラは、スティーグから似たような話を言われた時にはいつも断った、と聞いていた。だから父もそんな話が出たら断ってくれると勝手に思い込んでいた。
けれども、確かにこのエーレブルー国ではシーグルドが言ったようにその位の年齢までに結婚する女性が多いのも事実で、自分はまだあと三年もあると思っていた。けれどもよくよく考えると、貴族の結婚はすぐにするものではなく、婚約を結んで、将来の事をお互いに話し合いそれが纏まってから結婚するのが一般的だ。それを踏まえると確かにそろそろ考えていかないといけないのかと今さらながら衝撃を受けた。
「断れない…って事でしょうか?」
「うん?会ってみて会わなければ断ればいいよ。会う前に断ると、次に話が来た時にお受け辛くなるからね。
それに、私に話が来るって事は、お相手も軽々しく考えてはいないって事かもしれない。」
会ってから断る…そんな事、相手に失礼じゃないのだろうかとも思うが、確かに会ってみなければ相手がどんな人かも分からない。
シーグルドに軽々しく考えてはいないだろうと言われてしまっては、自分が以前そのように発言した手前、頷く他なかった。
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