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10. イモ
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「お父様!食料を見つけましたわ!」
そう言って私が執務室に入ると、お父様は机に向かって書類を見ていたが、驚いてこちらを向いた。
「どうした?アイネル。わ!なんだそれは?」
私は手を洗ったけれど、サツマイモは洗わずにボールに入れて持ってきたのでお父様は驚いていた。
「屋敷の庭で、サツマイモがたくさん植わっていたのです。これは、食べれますから備蓄用の食料になりませんか?」
「サツマイモ?ふむ…これは食べられるのか。」
「はい。夢で見たのと同じであれば優秀なのですよ!煮ても焼いても蒸かしても美味しいし、お菓子にも使えますもの。」
「ふむ…。そんなにいろいろと使えるのか?その辺りは料理人と考えてもらうとして、凄いのを見つけたな!しかもうちの庭にあったとは…。」
「はい!けれど、土の中に植わっているので引っこ抜くのが大変なのです。もし、お父様が許可して下されば、領民を招いて抜いてもらいませんか?子どもも、遊び感覚で面白いと思います。力は少し入りますけれど、土には虫がいますので大人にも手伝ってもらって…。サイモンと私だけでは無理なんです!」
と、そう力説した。
「そ、そうか…。まぁ、でも屋敷に大勢入れるのはよくないからなぁ。ま、庭ならいいかな。じゃあディランにもお願いして都合をつけてもらうか?」
ディランは、執事でこの屋敷を取り仕切ってくれている。ディランに任せれば、出来そうな気がしてきた。
ディランは、扉に立っていたのでお父様は聞いてくれた。
「どうだディラン。やれそうか?」
「はい。私に出来ない事はございません。ただ、今回の、そのサツマイモなるものがある場所や規模、道具などを確認したいのでサイモンとも少し相談したいと思います。領民とのよい交流の機会でございますね。アイネル様は素晴らしいお考えですね。」
「そうだろうそうだろう!さすがアイネルだ!!それがサツマイモか?今日の夜に食事で出してもらうか?」
「それはいいわね!ちょっと料理長に聞いてくるわ。ではお父様、急に来て申し訳ありませんでした。よろしくお願いいたします。」
「よいよい。アイネルはいつでも来て良いぞ。」
「では、私もサイモンと話してきます。よろしいですか?」
「分かった。出来る範囲でアイネルのやりたいようにさせてやってくれ。」
「承知いたしております。」
私とディランは揃って執務室を出た。ディランにも改めて伝えてみる。
「ディラン、ありがとう。これ一つじゃみんなの分はないから、ディランも引っこ抜けるようならお願いね!ディランも食べたらやみつきになるわよ!」
と、さり気なくお願いも伝えてみた。
「アイネル様は本当に楽しそうであられますな。よし、ではこのディラン、皆の為に頑張ってきますぞ。」
「あ、でも無理しないでね。サイモンは大変だと言っていたから。」
「サイモンは年ですからね。私はサイモンよりは若いですから、やってみますよ!では、料理長に伝えておいて下さいね。それ一本ではなくてたくさんあとから持っていくからと。」
本当かしら?結構時間も手間も、抜くのにかかるんだけれど。まぁ、話半分で聞いておきましょうか。
「ええ、分かったわ。頼りにしているわ。お願いね。」
そう言って私が執務室に入ると、お父様は机に向かって書類を見ていたが、驚いてこちらを向いた。
「どうした?アイネル。わ!なんだそれは?」
私は手を洗ったけれど、サツマイモは洗わずにボールに入れて持ってきたのでお父様は驚いていた。
「屋敷の庭で、サツマイモがたくさん植わっていたのです。これは、食べれますから備蓄用の食料になりませんか?」
「サツマイモ?ふむ…これは食べられるのか。」
「はい。夢で見たのと同じであれば優秀なのですよ!煮ても焼いても蒸かしても美味しいし、お菓子にも使えますもの。」
「ふむ…。そんなにいろいろと使えるのか?その辺りは料理人と考えてもらうとして、凄いのを見つけたな!しかもうちの庭にあったとは…。」
「はい!けれど、土の中に植わっているので引っこ抜くのが大変なのです。もし、お父様が許可して下されば、領民を招いて抜いてもらいませんか?子どもも、遊び感覚で面白いと思います。力は少し入りますけれど、土には虫がいますので大人にも手伝ってもらって…。サイモンと私だけでは無理なんです!」
と、そう力説した。
「そ、そうか…。まぁ、でも屋敷に大勢入れるのはよくないからなぁ。ま、庭ならいいかな。じゃあディランにもお願いして都合をつけてもらうか?」
ディランは、執事でこの屋敷を取り仕切ってくれている。ディランに任せれば、出来そうな気がしてきた。
ディランは、扉に立っていたのでお父様は聞いてくれた。
「どうだディラン。やれそうか?」
「はい。私に出来ない事はございません。ただ、今回の、そのサツマイモなるものがある場所や規模、道具などを確認したいのでサイモンとも少し相談したいと思います。領民とのよい交流の機会でございますね。アイネル様は素晴らしいお考えですね。」
「そうだろうそうだろう!さすがアイネルだ!!それがサツマイモか?今日の夜に食事で出してもらうか?」
「それはいいわね!ちょっと料理長に聞いてくるわ。ではお父様、急に来て申し訳ありませんでした。よろしくお願いいたします。」
「よいよい。アイネルはいつでも来て良いぞ。」
「では、私もサイモンと話してきます。よろしいですか?」
「分かった。出来る範囲でアイネルのやりたいようにさせてやってくれ。」
「承知いたしております。」
私とディランは揃って執務室を出た。ディランにも改めて伝えてみる。
「ディラン、ありがとう。これ一つじゃみんなの分はないから、ディランも引っこ抜けるようならお願いね!ディランも食べたらやみつきになるわよ!」
と、さり気なくお願いも伝えてみた。
「アイネル様は本当に楽しそうであられますな。よし、ではこのディラン、皆の為に頑張ってきますぞ。」
「あ、でも無理しないでね。サイモンは大変だと言っていたから。」
「サイモンは年ですからね。私はサイモンよりは若いですから、やってみますよ!では、料理長に伝えておいて下さいね。それ一本ではなくてたくさんあとから持っていくからと。」
本当かしら?結構時間も手間も、抜くのにかかるんだけれど。まぁ、話半分で聞いておきましょうか。
「ええ、分かったわ。頼りにしているわ。お願いね。」
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