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9 必要な学び
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オネストが荷物を運び入れてお茶を皆で飲み、そのまま少し早い昼食も摂り終えると、アンネッタはルクレツィアに言った。
「ルクレツィア、あんたは本来貴族なんだ。それを忘れたらいけないからね、ここで出来る事をしないといけないよ。
ロミーナ、アデルモ。ルクレツィアに教える事、ここでも出来るかい?」
「はい、多少なら。」
「そうだな、教本はないが、触りくらいなら。」
「ふむ…足りない事はまぁ追々で、じゃあ今日から午後は学ぶ時間にあてるといい。」
「そうなの?でも…」
「いいのさ、あんた達が来るまでは一人でいろいろやってたんだ。そんなに変わらないよ。
あぁ、でも大変な時には手伝ってちょうだい。」
「アンネッタ、ありがとう。」
「助かる。」
昨日までは、ルクレツィアも体を動かす事を皆で午前と午後こなしていた。慣れない事ではあるので休憩を取りながらではあるが、裏に作られた畑の水やりや草むしりであったり、近くの川から水を運ぶ手伝いをした。
だが、アンネッタは今日になってそのような事を言い出したため、ルクレツィアは手伝いをしなくてもいいのかと口ごもったのだ。
対して侍女と侍従である二人は、伯爵家にいた時には確かにルクレツィアはすでに少しずつ学ぶ事をしていたので、そう言われて救われる思いがした。読み書きや足し引き、貴族の礼儀作法などを学んではいたが、いつまでもやらないわけにはいかないのだ。
そう、あれから三日。
三日経っても伯爵家からは何の音沙汰も無いのだ。これは思ったよりも長期戦になるのではと、それであれば学ぶ事も再開させねばと思っていたところであった。
「貴族…?」
「いいから!とりあえず、オネストは私と一緒に来てよ。まだ時間はあるんだろう?シーツを取り込むのを手伝ってよ。」
「え!!アンネッタ、僕の名前覚えててくれたのかい!?これまでずっと呼んでくれなかったから…!!」
「そうだった?それよりも行くよ。」
「あぁ、こんなに嬉しい事って…!ねぇ待ってよアンネッタ!」
そう言って、アンネッタとオネストは干された洗濯物を取り込むのか食堂から出て行った。
「ではルクレツィア様、少しずつ再開していきましょうか。」
「うん。」
そうは言っても教本も無ければ書き写す紙も無い。なので座学では無く、礼儀作法の復習から始めるのだった。
☆★
二時間ほどすると、俄に廊下が騒がしいと思うと、食堂へとやって来たのは初日に会ってから顔を見ていなかったエルヴェツィオだった。エルヴェツィオは余程急いで来たのか、輪郭に沿って短く揃えられている金髪をフルフルと振って汗を腕で拭ってから、ルクレツィアへと視線を向ける。
「よぉ、ルクレツィア。元気だったか?」
「エルヴェツィオさん!」
「お土産も持ってきたぜ、食べるか?」
そう言ってエルヴェツィオが差し出したのは、籠に入れられた花の型をくり抜いた焼き菓子だ。
「まぁ!」
「カネステレッリだよ、知ってる?美味いんだ。」
「初めて見たわ!いいの?」
「あぁ。ルクレツィアが食べるかと思ってさ。」
「良かったですね。ではお茶を入れましょう。」
傍にいたロミーナがそう立ち上がろうとする。
「私がやるわ!」
「ルクレツィアが?」
「そうよ、私も出来るようになったのよ。」
そう言って、サフラン茶を作ろうとしてエルヴェツィオに問いかける。
「エルヴェツィオさん、サフラン茶って飲める?」
ルクレツィアが振り返ると、エルヴェツィオは作業台を囲むように置かれた椅子を順に見ながらどこに座ろうか迷っているように見えた。
「ん?サフラン?飲んだ事無いな。」
「そうなのね、じゃあ違うのがいいかしら。」
そう言ってルクレツィアは他の茶葉を探そうとすると、椅子に座ったエルヴェツィオが告げる。
「いや、飲んでみてもいいか?」
「本当?じゃあ淹れるね!もし合わなかったら、違うのを淹れるから言ってね。」
ルクレツィアはロミーナに手伝ってもらいながら、サフラン茶を淹れた。
「…!」
「どう?違うのにする?」
「いや、これはこれで美味い。ルクレツィアが淹れてくれたからか?少しだけ苦味があるが、それが逆にいい。」
「良かった!飲みにくい時は、他の茶葉とブレンドする事も出来るのよ。
アンネッタは初めは美味しいって言ってくれたけどね、毎日飲んでたらストレートはちょっと苦手に感じたみたいで、カモミールと混ぜるとすっきり飲めるみたいなの。」
「へー、じゃあ今度はその混ぜたやつも飲んでみたいなあ。」
「いいわよ!
でも飲み過ぎはよくないから、また今度ね。」
「ふーん、飲み過ぎはよくないのか?」
「そうね、サフランにはとてもたくさん効能があって、万能で優秀はあるけれどあまり一度にたくさんはダメよ。」
「そうなのか。万能…」
「妊婦さんもあまり飲んではいけないって言ってたわ。」
「ルクレツィアは良く知ってるな。
あ、食べなよ。」
そう言って、エルヴェツィオはルクレツィアに持ってきた菓子を勧める。
「ふふ、ありがとう。うちで作られるものだもの、ちゃんと知っておかないと。
いただくわね。…ん、美味しい!
ねぇ、ロミーナも食べてみて!あ、でも崩れ易いから落とさないようにしないと。」
「そうだな、皆も食べていいぞ。
もろく崩れるから気をつけろよ。」
そんな他愛ない話をしながらルクレツィアは美味しいお菓子と慣れ親しんだお茶を嗜んでいた。
☆★
「あー…そろそろ戻らないと。」
「え、もう…?」
「そんな顔すんなって!また来るから。」
三十分ほどしかいなかったエルヴェツィオは立ち上がると、ルクレツィアは寂しそうな顔をしたため、ルクレツィアの頭をわしゃわしゃと撫でる。
「わぁ!」
いきなり撫でられたのでルクレツィアは驚き、声を上げる。
「ははっ!それより、今度来た時にはエルヴェツィオ、って呼んでくれよ?
じゃあな。」
エルヴェツィオがルクレツィアの返事も聞かずに廊下へと飛び出ると、オネストとアンネッタを見かけたのでそのままエルヴェツィオは話しかけた。
「あ、カネステレッリ持ってきたぜ。食べるなら早くしないとルクレツィアが全部食べちまうよ。」
「え!エルヴェツィオさん、私そんなに…!」
「なんだ、来ていたの?手土産なんて珍しいじゃないの。」
「うるせー。たまにはな!
ルクレツィア、エルヴェツィオ、だろ?
美味かったら遠慮せずもっと食べていいんだぞ。じゃあな!」
エルヴェツィオは小走りに駆けていった。それを見たアンネッタは、ぶつぶつと言いながら食堂に入る。
「騒がしいねぇ。
オネスト、食べていくかい?」
「いや、美味しそうだがもう帰らないと。じゃあね、皆さんまた。」
「あぁ、せっかくなら一つ持って行きなよ。ほら。」
「アンネッタ…僕のために?ありがとう!心していただくよ!じゃあまた来るね!」
オネストはいつもあまり遅くならないうちに帰るため、今日も日が傾く前に教会を出る。そんなオネストに、アンネッタは何の気なしに渡しただけであったが、オネストは感激し目を潤ませながら出て行った。
「へー、なかなか美味しそうじゃないか。私もお茶をいただこうかね。」
「あ、じゃあ私用意するわ。」
そう言って、この数日で何度もやっているルクレツィアは慣れた手つきで水をやかんに汲んで火にかけた。
「ルクレツィア、あんたは本来貴族なんだ。それを忘れたらいけないからね、ここで出来る事をしないといけないよ。
ロミーナ、アデルモ。ルクレツィアに教える事、ここでも出来るかい?」
「はい、多少なら。」
「そうだな、教本はないが、触りくらいなら。」
「ふむ…足りない事はまぁ追々で、じゃあ今日から午後は学ぶ時間にあてるといい。」
「そうなの?でも…」
「いいのさ、あんた達が来るまでは一人でいろいろやってたんだ。そんなに変わらないよ。
あぁ、でも大変な時には手伝ってちょうだい。」
「アンネッタ、ありがとう。」
「助かる。」
昨日までは、ルクレツィアも体を動かす事を皆で午前と午後こなしていた。慣れない事ではあるので休憩を取りながらではあるが、裏に作られた畑の水やりや草むしりであったり、近くの川から水を運ぶ手伝いをした。
だが、アンネッタは今日になってそのような事を言い出したため、ルクレツィアは手伝いをしなくてもいいのかと口ごもったのだ。
対して侍女と侍従である二人は、伯爵家にいた時には確かにルクレツィアはすでに少しずつ学ぶ事をしていたので、そう言われて救われる思いがした。読み書きや足し引き、貴族の礼儀作法などを学んではいたが、いつまでもやらないわけにはいかないのだ。
そう、あれから三日。
三日経っても伯爵家からは何の音沙汰も無いのだ。これは思ったよりも長期戦になるのではと、それであれば学ぶ事も再開させねばと思っていたところであった。
「貴族…?」
「いいから!とりあえず、オネストは私と一緒に来てよ。まだ時間はあるんだろう?シーツを取り込むのを手伝ってよ。」
「え!!アンネッタ、僕の名前覚えててくれたのかい!?これまでずっと呼んでくれなかったから…!!」
「そうだった?それよりも行くよ。」
「あぁ、こんなに嬉しい事って…!ねぇ待ってよアンネッタ!」
そう言って、アンネッタとオネストは干された洗濯物を取り込むのか食堂から出て行った。
「ではルクレツィア様、少しずつ再開していきましょうか。」
「うん。」
そうは言っても教本も無ければ書き写す紙も無い。なので座学では無く、礼儀作法の復習から始めるのだった。
☆★
二時間ほどすると、俄に廊下が騒がしいと思うと、食堂へとやって来たのは初日に会ってから顔を見ていなかったエルヴェツィオだった。エルヴェツィオは余程急いで来たのか、輪郭に沿って短く揃えられている金髪をフルフルと振って汗を腕で拭ってから、ルクレツィアへと視線を向ける。
「よぉ、ルクレツィア。元気だったか?」
「エルヴェツィオさん!」
「お土産も持ってきたぜ、食べるか?」
そう言ってエルヴェツィオが差し出したのは、籠に入れられた花の型をくり抜いた焼き菓子だ。
「まぁ!」
「カネステレッリだよ、知ってる?美味いんだ。」
「初めて見たわ!いいの?」
「あぁ。ルクレツィアが食べるかと思ってさ。」
「良かったですね。ではお茶を入れましょう。」
傍にいたロミーナがそう立ち上がろうとする。
「私がやるわ!」
「ルクレツィアが?」
「そうよ、私も出来るようになったのよ。」
そう言って、サフラン茶を作ろうとしてエルヴェツィオに問いかける。
「エルヴェツィオさん、サフラン茶って飲める?」
ルクレツィアが振り返ると、エルヴェツィオは作業台を囲むように置かれた椅子を順に見ながらどこに座ろうか迷っているように見えた。
「ん?サフラン?飲んだ事無いな。」
「そうなのね、じゃあ違うのがいいかしら。」
そう言ってルクレツィアは他の茶葉を探そうとすると、椅子に座ったエルヴェツィオが告げる。
「いや、飲んでみてもいいか?」
「本当?じゃあ淹れるね!もし合わなかったら、違うのを淹れるから言ってね。」
ルクレツィアはロミーナに手伝ってもらいながら、サフラン茶を淹れた。
「…!」
「どう?違うのにする?」
「いや、これはこれで美味い。ルクレツィアが淹れてくれたからか?少しだけ苦味があるが、それが逆にいい。」
「良かった!飲みにくい時は、他の茶葉とブレンドする事も出来るのよ。
アンネッタは初めは美味しいって言ってくれたけどね、毎日飲んでたらストレートはちょっと苦手に感じたみたいで、カモミールと混ぜるとすっきり飲めるみたいなの。」
「へー、じゃあ今度はその混ぜたやつも飲んでみたいなあ。」
「いいわよ!
でも飲み過ぎはよくないから、また今度ね。」
「ふーん、飲み過ぎはよくないのか?」
「そうね、サフランにはとてもたくさん効能があって、万能で優秀はあるけれどあまり一度にたくさんはダメよ。」
「そうなのか。万能…」
「妊婦さんもあまり飲んではいけないって言ってたわ。」
「ルクレツィアは良く知ってるな。
あ、食べなよ。」
そう言って、エルヴェツィオはルクレツィアに持ってきた菓子を勧める。
「ふふ、ありがとう。うちで作られるものだもの、ちゃんと知っておかないと。
いただくわね。…ん、美味しい!
ねぇ、ロミーナも食べてみて!あ、でも崩れ易いから落とさないようにしないと。」
「そうだな、皆も食べていいぞ。
もろく崩れるから気をつけろよ。」
そんな他愛ない話をしながらルクレツィアは美味しいお菓子と慣れ親しんだお茶を嗜んでいた。
☆★
「あー…そろそろ戻らないと。」
「え、もう…?」
「そんな顔すんなって!また来るから。」
三十分ほどしかいなかったエルヴェツィオは立ち上がると、ルクレツィアは寂しそうな顔をしたため、ルクレツィアの頭をわしゃわしゃと撫でる。
「わぁ!」
いきなり撫でられたのでルクレツィアは驚き、声を上げる。
「ははっ!それより、今度来た時にはエルヴェツィオ、って呼んでくれよ?
じゃあな。」
エルヴェツィオがルクレツィアの返事も聞かずに廊下へと飛び出ると、オネストとアンネッタを見かけたのでそのままエルヴェツィオは話しかけた。
「あ、カネステレッリ持ってきたぜ。食べるなら早くしないとルクレツィアが全部食べちまうよ。」
「え!エルヴェツィオさん、私そんなに…!」
「なんだ、来ていたの?手土産なんて珍しいじゃないの。」
「うるせー。たまにはな!
ルクレツィア、エルヴェツィオ、だろ?
美味かったら遠慮せずもっと食べていいんだぞ。じゃあな!」
エルヴェツィオは小走りに駆けていった。それを見たアンネッタは、ぶつぶつと言いながら食堂に入る。
「騒がしいねぇ。
オネスト、食べていくかい?」
「いや、美味しそうだがもう帰らないと。じゃあね、皆さんまた。」
「あぁ、せっかくなら一つ持って行きなよ。ほら。」
「アンネッタ…僕のために?ありがとう!心していただくよ!じゃあまた来るね!」
オネストはいつもあまり遅くならないうちに帰るため、今日も日が傾く前に教会を出る。そんなオネストに、アンネッタは何の気なしに渡しただけであったが、オネストは感激し目を潤ませながら出て行った。
「へー、なかなか美味しそうじゃないか。私もお茶をいただこうかね。」
「あ、じゃあ私用意するわ。」
そう言って、この数日で何度もやっているルクレツィアは慣れた手つきで水をやかんに汲んで火にかけた。
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