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16 女子トーク
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「そういえば、リッカルダは結婚の話ってあるの?」
「え!?」
ルクレツィアがこの教会に来て三年が経った頃。
久し振りに来たリッカルダと、オリーヴィアの話をしていたルクレツィア。一息ついた所で、そう尋ねた。オリーヴィアが結婚すると言ってザクーアン国へと嫁いで行ったのは十四歳だったと思い出したのだ。
「リッカルダは、オリーヴィアが嫁いで行った時と同じ十四歳でしょ?だから、あるのかな?って。」
「あぁ…そういう事ね。
うーん、私の場合はいろいろあってね。まだ、お父様が考え倦ねてるって感じよ。」
「そうなんだ…大変なのね。」
ルクレツィアは、王族だとさまざまな事を考えないといけないからそう簡単には決まらないのかと思った。それにしてはオリーヴィアの結婚は早いと思ったが、王族は早いわけではないと言っていたし、そんなものなのかと思った。
「ふふふ。ルクレツィアとも、そういう話が出来るようになったって事かな?」
「そういう話?」
「好きな人の話って事。誰かいるのかしら?」
「い、居ないわ!」
「ふーん、そういう事にしとくわ。
じゃあ違う話にしましょう!
ねぇルクレツィアは宝飾品って持ってる?今はまだ持ってないかしらね。」
リッカルダは、今までルクレツィアとはそのような年頃の女の子が話すような話題をして来なかった。けれども興味を持ったのならと広げようとしたのだ。
「宝飾品って、指輪とか首飾りとか?」
「そうそう!耳飾りとか、腕輪とかもよ。」
「ううん、今はないわ。コラユータのお屋敷に、ブローチならお父様とお母様からいただいた物があるけれど。」
そのような物は特に持って来ていなかった為、思い出しながらルクレツィアは話す。
「そうなのね。ブローチかぁ…それも確かに宝飾品だわ!素敵ね!
家族からもいいけれど、結婚する人から贈ってもらいたいわよね?」
「うーん、良く分からないけれど…そういえばお母様、お父様にいろいろと買ってもらってたかも。
チェーンの付いた懐中時計をお父様も、お母様からいただいたと言っていたわ。」
「あら、懐中時計?素敵ねぇ!そうやって相手を想って贈り合うっていいわね。」
「そうね、確かにそうかもしれないわ!
でもリッカルダの所なんてそれこそ、いろいろと贈り合ってるのではなくって?」
「どうかしら?うちの場合、すべて国の税収からって感じになるからあまり物は贈り合ってないのよね…社交で必要な物は国からの経費でって感じだもの。
あ!でも花とか贈ってるわ!」
「え、花?」
「ええ、庭園のね。お父様がよく、庭園へ行って庭師と相談しながら選んでるのよ。お母様、ぜんそく持ちだからあまり香りの強くないものを聞いて、選んでるそうなの。」
「素敵…!いいじゃない!!
季節によって花を変えて渡すのね?」
「そうね。花言葉も気にしてるみたいだから、庭師も大変みたいなの。」
そう言って、思い出したように笑いながらリッカルダはルクレツィアへと話す。
「花言葉…じゃあ変な花言葉のものは植えられないわね?」
「そうなの!昔、なんだったかしら…なんだかものすごく物騒な花言葉の花をもらって、お母様の機嫌が悪くなったみたいで。そこからお父様、気にするようになったみたい。」
「まぁ!!」
そう言って二人が一頻り笑うと、リッカルダが今度宝飾品を持ってくると言った。
「ねぇルクレツィア?自分の指のサイズ、知っておいて損はないと思うのよ。」
「指?
ここにいる内はあまり必要ないと思うけど。」
「そうかもしれないけど、私ルクレツィアの指のサイズ知りたいわ!細くてスラッとしてるから小さそうよね。」
「どうなんだろう?特に考えた事もないから分からないけれど…」
リッカルダはルクレツィアの手を持って指を見つめ、自分と比べる。
「ほら!ルクレツィアのが小さいわ!
私の、以前もらってもう嵌められない指輪とか、嵌まるかもしれないわね。」
「小さいって、リッカルダのが年上だからよ?」
「うふふ。楽しみにしててね!」
「う、うん…。」
そう言われたルクレツィア。ここにいる内は宝飾品なんて必要ないとは思うが、それでもリッカルダがとても楽しそうにしている為、そのように答えた。
☆★
「ルクレツィア、持って来たわよー!」
と、やって来たリッカルダは以前言っていた宝飾品の入った、しっかりとした宝石箱を二つ抱えて持ってきていた。
「さ!ルクレツィアはどんなのが好きかしら?」
そう言って、宝石箱を机の上に中身が見えるように置きルクレツィアへと聞いた。
「リッカルダ、たくさんあるのね…」
持って来たものは、指輪や首飾りに耳飾りで、どれも様々な色の宝石が付いている。
「まぁ、私の立場だといろいろとね。でももう要らないってオリーヴィアから貰ったものもあるの。
…ルクレツィアはどんなのが好き?これなんてどう?」
そう言ってリッカルダが手にしたのは、無色透明の宝石にしては大きめの石がしっかりと主張した耳飾りだった。
「これはオリーヴィアから貰ったの。でもオリーヴィアも、お父様からいるか?って言われて一応もらったのですって。
この宝石はリューサイトっていうのよ。石が重過ぎるから、もう付けないそうなの。でもこんなに大きいリューサイトってかなり珍しいのよ?時間が経ってもくすまないし。
もったいないわよねぇ。」
「確かに大きいのね…。これ、リューサイトって言うの?」
ルクレツィアはまだ宝石の事には疎く、それがそんな名前なのかと聞く。
「そうよ。宝石によっていろんな名前がついてるの。私はいろんな輝きをもつ宝石は好きだけれど、このリューサイトが一番好き!これね、本当に珍しくてほら、石に光が当たると虹色に輝いて見えるのよ?」
そう言って、リッカルダは部屋の小さな窓から差し込む光をその耳飾りに当てる。
「本当!いろんな色が見えるわ!確かに綺麗ね。」
「でしょう?付けて見て!」
「ええ!?い、いいわ…壊したら大変だもの。」
「大丈夫よ!簡単には壊れないから。」
そう言って、リッカルダはルクレツィアの傍に来てほら、と急かす。
「でも…」
「ほら、ほーら!」
ルクレツィアは王族であるため、持っているものはものすごく高価なものでないかと遠慮するが、リッカルダのその雰囲気に断る事も出来ずに横の髪を邪魔にならないよう耳にかけた。
それに気をよくしたリッカルダは、痛くならないよう丁寧に耳飾りを付けた。
「はい出来た!どう?あ、分からないわよね?鏡も持って来たわよ。」
そう言って、リッカルダは手鏡を出し、ルクレツィアがよく見えるように角度を調節した。
「ごめんね、あまり大きな鏡だと持ってくるのが大変で。でも一応見えるでしょ?」
「わざわざありがとう、リッカルダ。
…でも確かに重いのね。ずっと付けていたら耳が千切れそうよ。」
「そう?ふふふ…そう簡単には千切れないわよ?」
リッカルダはルクレツィアの例えに吹き出して笑うと、ルクレツィアに付けていた耳飾りをゆっくりと外す。
「まぁでも慣れないと確かに気になるかもしれないわね。
んーじゃあこれなんてどう?」
リッカルダは、宝石箱の中から今度は比較的小さな石がついた耳飾りを選ぶ。
「これはね、小ぶりだけど色が綺麗でしょう?」
「そうね。綺麗な緑色だわ。」
それは先ほどとは真逆で、小指の先ほどの大きさの深い緑色の石が金色の枠組みの中央に収まっている耳飾りだった。
「じゃあ付けるわね。…どう?」
「うん…さっきよりは耳が痛くないわ。」
「あはは!そうね、重さは半分以下だものね。
じゃあ今度は指輪ね。この大きさはどう?」
「ええ?…結構大きな石なのね。どこかにぶつけそうだわ。」
「あー確かに!式典や社交の場やなんかで使う用だから、遠くからでも見えるように大きく作られているみたいなのよ。」
「遠くから?」
「そう。まぁいうなれば見せびらかし用?もしくは会話に困った時の話の種用?って言うのかしら。」
「なんだか、王族って大変なのね…」
「あら、ルクレツィアも大きくなったらきっと必要となるわ。だって貴族なんだもの。」
「え?私も?」
「そうよ。王族も貴族も、大まかな括りで言えば同じよ。見栄を張ったり、綺麗に着飾ったり。周りに侮らないようにね。」
「ええ?…大変なのね。」
「そう?いろんなものが身につけられて面白いわよ?私の場合、この宝石ってどこで採れたのかも気になるから余計楽しいのかもしれないわ。」
「リッカルダは宝石の採れた場所も気になるの?」
「だって面白いじゃない?地域によって、同じような場所でも採れる石が違うのよ!地域が同じでも一つ向こうの山では採れない、とかもあるもの。」
「そうなんだ…考えた事もなかったわ。」
「ふふ。まだルクレツィアは小さいもの。でも、考え出すと面白いわよ?
そういう意味では私、王族は向いてないのよね。」
「そんな事ないんじゃない?だって、身につける物をそんな風に考えられる人ってなかなかいないと思うの。リッカルダはすごい感性の持ち主だと思う。」
「この宝石はどこで採れたのか、まで普通の人は考えないって?」
「そう!与えられたものをただ身につけるだけの人が多いのじゃないかしら?」
「まぁ確かにそうかも。…ルクレツィアがそう言ってくれるなら、褒められたと思っておくわ!」
「もちろん褒め言葉よ?
リッカルダの宝飾品、そこまで考えられてこんなに綺麗に取ってあるなんて素晴らしいもの。」
「ふふふ、ありがとう。
…じゃあ次、この首飾りを嵌めてみましょ!」
「ええ!?それはもう遠慮したいのだけど…」
「どうして?さ、こっちがいい?それともこれ?」
リッカルダの持ってきた高価な宝飾品は、リッカルダのさまざまな想いも含まれているのを知って、これ以上身につけさせてもらうのは緊張するから、見るだけで満足なのになぁとルクレツィアは苦笑しながら、それでも楽しそうなリッカルダを見つめた。
「え!?」
ルクレツィアがこの教会に来て三年が経った頃。
久し振りに来たリッカルダと、オリーヴィアの話をしていたルクレツィア。一息ついた所で、そう尋ねた。オリーヴィアが結婚すると言ってザクーアン国へと嫁いで行ったのは十四歳だったと思い出したのだ。
「リッカルダは、オリーヴィアが嫁いで行った時と同じ十四歳でしょ?だから、あるのかな?って。」
「あぁ…そういう事ね。
うーん、私の場合はいろいろあってね。まだ、お父様が考え倦ねてるって感じよ。」
「そうなんだ…大変なのね。」
ルクレツィアは、王族だとさまざまな事を考えないといけないからそう簡単には決まらないのかと思った。それにしてはオリーヴィアの結婚は早いと思ったが、王族は早いわけではないと言っていたし、そんなものなのかと思った。
「ふふふ。ルクレツィアとも、そういう話が出来るようになったって事かな?」
「そういう話?」
「好きな人の話って事。誰かいるのかしら?」
「い、居ないわ!」
「ふーん、そういう事にしとくわ。
じゃあ違う話にしましょう!
ねぇルクレツィアは宝飾品って持ってる?今はまだ持ってないかしらね。」
リッカルダは、今までルクレツィアとはそのような年頃の女の子が話すような話題をして来なかった。けれども興味を持ったのならと広げようとしたのだ。
「宝飾品って、指輪とか首飾りとか?」
「そうそう!耳飾りとか、腕輪とかもよ。」
「ううん、今はないわ。コラユータのお屋敷に、ブローチならお父様とお母様からいただいた物があるけれど。」
そのような物は特に持って来ていなかった為、思い出しながらルクレツィアは話す。
「そうなのね。ブローチかぁ…それも確かに宝飾品だわ!素敵ね!
家族からもいいけれど、結婚する人から贈ってもらいたいわよね?」
「うーん、良く分からないけれど…そういえばお母様、お父様にいろいろと買ってもらってたかも。
チェーンの付いた懐中時計をお父様も、お母様からいただいたと言っていたわ。」
「あら、懐中時計?素敵ねぇ!そうやって相手を想って贈り合うっていいわね。」
「そうね、確かにそうかもしれないわ!
でもリッカルダの所なんてそれこそ、いろいろと贈り合ってるのではなくって?」
「どうかしら?うちの場合、すべて国の税収からって感じになるからあまり物は贈り合ってないのよね…社交で必要な物は国からの経費でって感じだもの。
あ!でも花とか贈ってるわ!」
「え、花?」
「ええ、庭園のね。お父様がよく、庭園へ行って庭師と相談しながら選んでるのよ。お母様、ぜんそく持ちだからあまり香りの強くないものを聞いて、選んでるそうなの。」
「素敵…!いいじゃない!!
季節によって花を変えて渡すのね?」
「そうね。花言葉も気にしてるみたいだから、庭師も大変みたいなの。」
そう言って、思い出したように笑いながらリッカルダはルクレツィアへと話す。
「花言葉…じゃあ変な花言葉のものは植えられないわね?」
「そうなの!昔、なんだったかしら…なんだかものすごく物騒な花言葉の花をもらって、お母様の機嫌が悪くなったみたいで。そこからお父様、気にするようになったみたい。」
「まぁ!!」
そう言って二人が一頻り笑うと、リッカルダが今度宝飾品を持ってくると言った。
「ねぇルクレツィア?自分の指のサイズ、知っておいて損はないと思うのよ。」
「指?
ここにいる内はあまり必要ないと思うけど。」
「そうかもしれないけど、私ルクレツィアの指のサイズ知りたいわ!細くてスラッとしてるから小さそうよね。」
「どうなんだろう?特に考えた事もないから分からないけれど…」
リッカルダはルクレツィアの手を持って指を見つめ、自分と比べる。
「ほら!ルクレツィアのが小さいわ!
私の、以前もらってもう嵌められない指輪とか、嵌まるかもしれないわね。」
「小さいって、リッカルダのが年上だからよ?」
「うふふ。楽しみにしててね!」
「う、うん…。」
そう言われたルクレツィア。ここにいる内は宝飾品なんて必要ないとは思うが、それでもリッカルダがとても楽しそうにしている為、そのように答えた。
☆★
「ルクレツィア、持って来たわよー!」
と、やって来たリッカルダは以前言っていた宝飾品の入った、しっかりとした宝石箱を二つ抱えて持ってきていた。
「さ!ルクレツィアはどんなのが好きかしら?」
そう言って、宝石箱を机の上に中身が見えるように置きルクレツィアへと聞いた。
「リッカルダ、たくさんあるのね…」
持って来たものは、指輪や首飾りに耳飾りで、どれも様々な色の宝石が付いている。
「まぁ、私の立場だといろいろとね。でももう要らないってオリーヴィアから貰ったものもあるの。
…ルクレツィアはどんなのが好き?これなんてどう?」
そう言ってリッカルダが手にしたのは、無色透明の宝石にしては大きめの石がしっかりと主張した耳飾りだった。
「これはオリーヴィアから貰ったの。でもオリーヴィアも、お父様からいるか?って言われて一応もらったのですって。
この宝石はリューサイトっていうのよ。石が重過ぎるから、もう付けないそうなの。でもこんなに大きいリューサイトってかなり珍しいのよ?時間が経ってもくすまないし。
もったいないわよねぇ。」
「確かに大きいのね…。これ、リューサイトって言うの?」
ルクレツィアはまだ宝石の事には疎く、それがそんな名前なのかと聞く。
「そうよ。宝石によっていろんな名前がついてるの。私はいろんな輝きをもつ宝石は好きだけれど、このリューサイトが一番好き!これね、本当に珍しくてほら、石に光が当たると虹色に輝いて見えるのよ?」
そう言って、リッカルダは部屋の小さな窓から差し込む光をその耳飾りに当てる。
「本当!いろんな色が見えるわ!確かに綺麗ね。」
「でしょう?付けて見て!」
「ええ!?い、いいわ…壊したら大変だもの。」
「大丈夫よ!簡単には壊れないから。」
そう言って、リッカルダはルクレツィアの傍に来てほら、と急かす。
「でも…」
「ほら、ほーら!」
ルクレツィアは王族であるため、持っているものはものすごく高価なものでないかと遠慮するが、リッカルダのその雰囲気に断る事も出来ずに横の髪を邪魔にならないよう耳にかけた。
それに気をよくしたリッカルダは、痛くならないよう丁寧に耳飾りを付けた。
「はい出来た!どう?あ、分からないわよね?鏡も持って来たわよ。」
そう言って、リッカルダは手鏡を出し、ルクレツィアがよく見えるように角度を調節した。
「ごめんね、あまり大きな鏡だと持ってくるのが大変で。でも一応見えるでしょ?」
「わざわざありがとう、リッカルダ。
…でも確かに重いのね。ずっと付けていたら耳が千切れそうよ。」
「そう?ふふふ…そう簡単には千切れないわよ?」
リッカルダはルクレツィアの例えに吹き出して笑うと、ルクレツィアに付けていた耳飾りをゆっくりと外す。
「まぁでも慣れないと確かに気になるかもしれないわね。
んーじゃあこれなんてどう?」
リッカルダは、宝石箱の中から今度は比較的小さな石がついた耳飾りを選ぶ。
「これはね、小ぶりだけど色が綺麗でしょう?」
「そうね。綺麗な緑色だわ。」
それは先ほどとは真逆で、小指の先ほどの大きさの深い緑色の石が金色の枠組みの中央に収まっている耳飾りだった。
「じゃあ付けるわね。…どう?」
「うん…さっきよりは耳が痛くないわ。」
「あはは!そうね、重さは半分以下だものね。
じゃあ今度は指輪ね。この大きさはどう?」
「ええ?…結構大きな石なのね。どこかにぶつけそうだわ。」
「あー確かに!式典や社交の場やなんかで使う用だから、遠くからでも見えるように大きく作られているみたいなのよ。」
「遠くから?」
「そう。まぁいうなれば見せびらかし用?もしくは会話に困った時の話の種用?って言うのかしら。」
「なんだか、王族って大変なのね…」
「あら、ルクレツィアも大きくなったらきっと必要となるわ。だって貴族なんだもの。」
「え?私も?」
「そうよ。王族も貴族も、大まかな括りで言えば同じよ。見栄を張ったり、綺麗に着飾ったり。周りに侮らないようにね。」
「ええ?…大変なのね。」
「そう?いろんなものが身につけられて面白いわよ?私の場合、この宝石ってどこで採れたのかも気になるから余計楽しいのかもしれないわ。」
「リッカルダは宝石の採れた場所も気になるの?」
「だって面白いじゃない?地域によって、同じような場所でも採れる石が違うのよ!地域が同じでも一つ向こうの山では採れない、とかもあるもの。」
「そうなんだ…考えた事もなかったわ。」
「ふふ。まだルクレツィアは小さいもの。でも、考え出すと面白いわよ?
そういう意味では私、王族は向いてないのよね。」
「そんな事ないんじゃない?だって、身につける物をそんな風に考えられる人ってなかなかいないと思うの。リッカルダはすごい感性の持ち主だと思う。」
「この宝石はどこで採れたのか、まで普通の人は考えないって?」
「そう!与えられたものをただ身につけるだけの人が多いのじゃないかしら?」
「まぁ確かにそうかも。…ルクレツィアがそう言ってくれるなら、褒められたと思っておくわ!」
「もちろん褒め言葉よ?
リッカルダの宝飾品、そこまで考えられてこんなに綺麗に取ってあるなんて素晴らしいもの。」
「ふふふ、ありがとう。
…じゃあ次、この首飾りを嵌めてみましょ!」
「ええ!?それはもう遠慮したいのだけど…」
「どうして?さ、こっちがいい?それともこれ?」
リッカルダの持ってきた高価な宝飾品は、リッカルダのさまざまな想いも含まれているのを知って、これ以上身につけさせてもらうのは緊張するから、見るだけで満足なのになぁとルクレツィアは苦笑しながら、それでも楽しそうなリッカルダを見つめた。
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