【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。

まりぃべる

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11. 私の魔力

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「大丈夫?疲れない?」

 隣に座る、よく話すようになった一歳年上のココットが言った。

 ココットも、少し前にオスカー様からクビを宣告されたらしい。そして蒼白になりながら侍女長に報告しに行くと、ここにつれて来られ、今に至るのだとか。
元々、ココットは魔力があったらしく一日に数個、魔力を石に流し込んでいる。
でも、あまりやりすぎると頭が痛くなるみたいで、そうなったら雑用をしに部屋を出て行く。

 だから、私がやっていると体調を心配してくれる。
私はオスカー様とノラの事を考えるとムカムカとしてきて何個でも魔力を石に流し込める。
私の場合は、手の中の石が熱くなったら止めているんだけど、何回やっても何の不調も無く出来てしまう。
でもやりすぎると石が部屋に無くなってしまい、他の人のやる予定の石が足りなくなってしまうのでやり過ぎないようにしている。

 石は、少し遠くの山から石を削り取って持って来て、一階の石置き場に置いてあるらしい。その部屋から持ってこればいいのだけれど、そうすると魔力が無い人がやっている石を持って行く仕事を奪う事になるからいけないのですって。

 中級クラスの講義も受け、石を握った時にイメージするものを変えれば、違う属性を持った石になると学んだから、やってみる事にした。

 水の属性は、水のイメージを考えると水の魔力が石へ注ぎ込まれるらしい。

 癒しの属性は、人を治したいというイメージを考えると癒しの魔力が注ぎ込まれるのだとか。

 でも、魔力が入った石は多少色が変わるが、はっきりと見分けが付かないから混ざらないようにしないと。
火の魔力が入った石は赤く、水は青に、癒しは白っぽく。

 それ以外にも、イメージ一つで魔力を流し込めるみたいだから、どんな魔力を注ぎ込んだのか覚えておかないと。

 印象操作もその一つ。
印象を変えたい、髪の色や顔を認識出来ないようにしたいと思って石を握ると、そうなる魔力が流し込まれた石が出来上がるけれど、見た目はあまり変わらないので何の魔力が入ったのか分からない。

 魔力って、奥が深いのね!だから、毎日とても楽しいわ!



「あら?何かしら。」

 ある時、また魔力を注ぎ込むペースを見誤って魔力石を作りすぎてしまったから、少し外の空気でも吸おうと部屋の外へ出た時に、廊下の窓から遠くを歩くノラに似た人を見掛けた。

 ノラの髪色は珍しく頭の上の方が赤く、肩へと下へ伸びるほどに白っぽくなる。
それに、魔力が備わったからなのか良く分からないけれど、視力も若干良くなったような気がする。

「ノラ?でも、こんな所へ…?」

 私は、会いたくない気持ちと、でも何故王宮から離れたここにいるのかという疑問がせめぎ合い、ちょっと暇を潰したいという事もあってそちらへ行く事にした。

 ノラに見つかったらどうしようという事も頭によぎったが、印象操作のネックレスを付けているから大丈夫だろうと思ったのもある。一応、発動させておこうと手でコンコンと優しく叩き、刺激を与えておいた。これで、私は認識し辛くなるだろう。

 クビと宣告された日、最後に見たノラのニヤニヤとした薄ら笑いの顔をまた思い出してしまった。あの顔にギャフンと言わせられたらいいのにと思いながら階段を下りていった。
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