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群青騎士団入団編
幕間:午前3時
しおりを挟む気づいた時には自室で、毛布にくるまれて、そのなかでユストゥスに抱きすくめられるようにして寝ていた。服もいつの間にか着替えさせられていて、ワンピース型の寝衣だった。マインラートに連れられて地下に降りた記憶はあるのに、その最中の記憶が曖昧だ。
たしかエリーアス様が毒を盛られていたので飲み干して、エリーアス様のために勃起おちんぽをご用意して満足していたら、そのエリーアス様に突っ込まれていた気が……あれっ?なんだ、結構覚えているじゃないか。
えぇっと、マインラートが違う名前で呼ばれていたような気はするが、別に私と関係がある話ではないから、別にいいか。あぁでも、ユストゥスがどうとかと言っていたな。私の狼になにかしているのか。さてどうしたものか。
考えるのは得意ではなかった。身体を動かす方がいい。とくに、魔肛持ちになってからはそれが顕著になった気がする。身じろぎしようと思っても、しっかり抱きこまれていて動けない。変に寝違えたらどうしてくれると目の前の顔を睨むが、男は静かに寝息を立てているばかりだった。
しかし目が覚めて一番に、ユストゥスの寝顔が見れるのは少し優越感がある。こいつはいつも私より遅く寝るくせに、私より早く起きるのだ。
私とて騎士らしく規則正しい生活を心がけており、決して遅いわけではないのに抜かされる。ひそかに悔しがっていたのだ。
視線だけで暗い室内を見やり、時計を探す。目を凝らしてみれば、まだ3時という、早朝にも早い時間だった。それは、確かにユストゥスも寝ていることだろう。
うるさいまでの瞳も今は見えない。薄く開いた唇が間近だった。少し、背伸びをすれば届きそうだ。ふと、地下で口寂しく思っていたことを思い出した。
そっと手を出して、男の唇を指の腹でふにふにと押す。少し、硬めかもしれない。同じように自分の唇も指で揉んでみる。やはり、ユストゥスの方が硬い。もう一度ユストゥスの唇に触れて、自分の唇と比べる。
ユストゥスが身じろぎをした。背中に回っていた腕が、さらりと腰に下りる。その手の存在が、やけに大きく感じられた。
背筋がぞくりと震え、くうっと腹が鳴る。それはいつものことで、別段変わった様子はない。昨日あれだけエリーアス様に散々ねだることを強制されたから、本当に孕ませられてもおかしくないと思っていたことを、今更のように思い出した。
孕ませて、から始まり、種付けしてだとか、子供は3人欲しいだとか、旦那様と呼べだとか、新居は領地に屋外プール付きの豪邸を用意するとか、ああうん、最後のはエリーアス様が言った言葉だな。それにまたマインラートが怒って、それで結局……。ああ、最後の方はよく覚えていないな。
意識が朦朧としていたせいか、怯えていた自分は何となく記憶にあるが、今は落ち着いている。なんだかんだいいつつ、2度目もエリーアス様は中に出しはしなかった。それでももう一度抱かれたいとは思わない。腹が空くだけだしな。
「……。っ……」
ユストゥスを呼んだが、また声が出なくなっていた。舌の上に、バルタザールの魔力を感じる。エリーアス様がはぎ取ったと思ったが、戻されたのか。しかし、あんなことができるものなのか。私はしたことがない。
たいていの魔法陣や魔法印は仕掛けた者以外が触れると、消滅したりトラップが発動したりする。あんなきれいに剥がして、戻せるものではない。……そうすると、あれは全て夢だったのだろうか。現実感が乏しくて、少し不安になる。
温かい男の胸に身体を寄せる。ぴったりくっついていると、ほっとしたと同時に、腰がむずむずとしてくる。ただいたずらに身体をなぶられただけで、精液はもらっていなかった。それを思い出すと急に雄を腹に収めたくなってくる。そうとなれば。
ぺたぺたと目の前の男の下半身に触れ、ユストゥスのおちんぽを引っ張り出す。くてんとした、萎えていても大きな、ぺにす。ふにゃふにゃしているが、うん、大丈夫。あなで刺激すれば、ちゃんと立派なおちんぽに成長してくれるはずだ。
大雑把に指でナカを広げ、足の間に挟み込み、なるべく力を抜いて、中にふにゃふにゃのペニスを押し込む。
毛布の中に潜り込んでそんなことをしているから、息苦しくてふうふう呼吸が乱れる。私の意図を察してか、柔らかく口を開いたおまんこは、物足りなさそうに陰茎を刺激し始めた。その勝手な蠕動に、腰がびりびりする。
腰に置かれたユストゥスの手を取り寝着をたくし上げて、その手で私のペニスを握らせた。……手が、温かくて気持ちがいい。ユストゥスの大きな片手を私の両手で包んで、その手の筒の中で、陰茎をぎゅうっと握らせた。それだけで腰が動きそうになる。まるで、ユストゥスが私の玩具になったようだった。
ふん。無防備に寝ているからわる、い……。
無様に淫夢でも見ているだろうか、と間抜け面を見てやろうと顔をあげれば、すうっと細められた狼の眼差しに射抜かれた。びっくりしてきゅうっと締め付けてしまう。いつの間にか硬くなったおちんぽは、もっと奥へ入れろと確かな主張をしていた。
両手で掴んでいたユストゥスの手を離し、汚れてしまった手のひらは、寝衣でごしごしと雑に拭くと、先ほどあった、私の腰に戻しておく。目を閉じて、寝たふりをした。
おちんぽが、勝手に穴に入っただけだ。私は何もしていない。何も、ユストゥスに咎められるようなことは、していない。
軽く息を吐いたユストゥスは、まるで子供の背を叩くように、ぽんぽんと私の腰を叩いた。そのたびにぞわりと足元から忍び寄る快感が増していく。ふっ、ふっ、と私は呼吸を弾ませた。ああ、早く、はやく中にほしい……。
ユストゥスのあまりの動かなさに、またそっと目を開けて伺い見れば、なんとユストゥスも寝る気なのか、また目を閉じていた。くっ、こいつに身勝手に動かれるのは腹が立つが、動かれないのも、なんだ、なんというか、……腹が立つ。
私は腰を揺らしながら、ゆっくりと狼の陰茎を、肉膣に押し込んでいった。横に寝ながら、向かい合いながらで、相手の協力もなければで、やりにくい。それに、あまりうまく、気持ちいいところに当たらない。前立腺と、奥の、おくの、本当は、入ったらだめなところを、こつこつして、欲しい。
ユストゥスが動いてくれない。ユストゥスに全身を愛撫されているわけでも、おまんこを突き上げられているわけでもないのに、頭がぼんやりしてきた。
さざなみのような快感が、身体の奥から溢れ出て止まらない。身体のどこかがきゅうっと締め付けられて、切ない。
「……、……」
おまんこして、あいして。
私の方が無様に敗北するしかなくて、耐え切れずにそう訴えるが、声は消音魔法で封じられて出なかった。じれったくて、もどかしい。ユストゥスのおちんぽは、まるで誂えたかのように、私のナカにぴったりと収まっているのに、この男はいつも、私を飢えさせる。
無性に泣けてきて、ずずっと鼻をすすった。すると大きな手が動いて、私の両頬を包み、親指で涙をぬぐってくる。違う。こんなのはいらない。ふるふると頭を振ると、私はぐっと背伸びをした。っあ、抜けて、しまう……。
ふにふにと男の唇を指でなで、唇を重ねる。せっかく全部を収めたのに、ユストゥスが背中を丸めてくれないと、私のキスはまともに届かない。私が唇を寄せようとするだけで、ずるずると太いおちんぽが抜けていき、先っぽの、えらが張った先端部分だけを中に咥え込んだまま、唇に、唇で訴える。
あいして。
「……っっ!」
ずん、と奥に一気に押し込まれた。ぎらりとあのうるさい瞳を向けられる。ユストゥスは邪魔な毛布を押しのけてしまうと、繋がったまま身体を起こし、私の身体の間で、凄みのある笑顔を浮かべた。
身に着けていた簡素なシャツを一気に脱ぎ捨てる。やつの腹筋を、胸板を、顔をそれぞれに視線をさまよわせるが、なぜか見ていられずに斜め下に目線を落とす。たぶん、今おちんぽがあったら、それを凝視していた。ないから、見るものがないだけだ。
落ち着かない私に、ユストゥスは声なく笑いながら、覆いかぶさってくる。その動きでぐりっと気持ちいいところを刺激され、私はのけ反った。腹の奥が、きゅんっと悦んでいる。
ユストゥスは、後ろでの快感で半分しか勃っていない私のペニスを握ると、その手を私の両手に握らせる。う……自分でするのと、されるのとでは、だいぶ、違う。
思わず羞恥に顔を赤らめると、催促するようにぺちっと軽く手の甲を叩かれた。仕方なく自分で、ユストゥスの手を掴んで、上下に揺する。すると、それに合わせるように、ユストゥスがペニスを抜いて、突き入れてきた。思わず目を見開いてしまう。
この男は、私の玩具になるつもりだ。私が、勝手にユストゥスの身体で、遊ぼうとしたから、怒っているのか。違う、あれは……。いや、違わない。いつもいつもいつも!私を好き勝手にするから、私もこいつを好き勝手にしてやろうと思っただけだ!
きっと睨みながら、男の手で自慰をする。私の頭のわきに手をついた男は、合わせて腰を揺らした。大きく上下にしごけば、その分だけ大きく抜き差しをし、小刻みに動かせば、……お、くを、とんとんって、つついて……っ!
「っ……っ、……」
気持ちいい、きもちいい……っ。
そう時間はかからずに、私はぐずぐずに蕩けてしまった。上下に動くユストゥスの手に、ただ私の手が添えられているだけに過ぎない。
ユストゥスが先端をきゅっとやや強めに締め付けながら、奥を割り開くせいで、私の口からだらしない唾液が溢れた。ふっと笑った男に、その唾液を分厚い舌で舐めとられただけで、ほとんど同時に射精し、ナカでもイッた。
「っ……っ!っ……!!」
いやだと声を張り上げても、音にならない。そのせいか止まってくれない。いや、いつもこいつは私の身体を好きなように、むさぼっているではないか。むしろきっとエリーアス様の方がやさしかっ……それはないか。
とにかく、なかなかユストゥスは達してくれない。じゅぶじゅぶ淫液を溢れさせて、健気に絡みつく私のナカを、蹂躙しつくさなければ気が済まないのだ。
だめ。待て、だめ。そんなに先端、先端を弄ったらっ……!
まだ、私の玩具でいるつもりなのか、ねっとりと奥を突き上げながら、くりくりっと私のおちんぽの先を、手のひらで、擦り上げるから、私は。
「~~~っ!」
ぷしゃっとソコから、透明な体液が溢れ出た。ユストゥスの凌辱に耐え切れず、身体をよじりながら暴れる。だめ。だめだ。そう思っているのに、勝手に口が動き、手が伸びる。
たすけて、ゆすとぅす……!
その言葉が、声にならないことを頭のどこかで安堵しながら、私はユストゥスに縋りつき、助けを願った。
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