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二
彼とドライブすることになるなんて!?
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考え直せば、勝手に思い違いをして、彼を責めた私が悪いような気がする。
クマゾウを失ったせいで、悪運が続いたと考えるのも馬鹿な話で。
私の目が、運転席の藤原晃成を見やっては離れる。
ホテルを出てから、一時間。
渋滞のため全く動かない車の助手席で、私は恐縮していた。
彼はどこも悪くない。悪くないどころか、クマゾウを取り返してくれようとしている。
実際、かなりいい人なのではないだろうか?
ラジオが東尋岬に続く国道で起きた玉突き事故を伝えていた。火災まで起きたらしい。
再び渋滞に巻き込まれて、やっぱり不本意だったのだろう。
運転席の彼は、話しかけるなというオーラを存分に放っていた。
「ごめんなさい」
私はついに沈黙を破った。
「私が誤解したせいで、せっかくの休日の予定を狂わせてしまって……」
彼が妙な顔つきで私を見る
「――確かに、狂わされたな。まさか見合い相手に喧嘩を売られるとは」
彼の率直な感想に、自分の行為が度が外れていたと恥ずかしくなる。
「ごっ、ごめんなさい」
「別にあやまらなくていい。それより、この渋滞では、引き返すしかない。悪いが――」
三十キロもの渋滞を知らせるラジオに、彼がついに匙を投げる。
「いえ、悪いだなんて、全然……」
物悲しげに、私は首を振った。
クマゾウはもうあきらめよう。これを機に、クマゾウから卒業するのよ。
胸の内で、そう自分に言い聞かせていた。
そんな私をよそに、彼が意外な提案をする。
「クマのマスコットは、また日を改めて探すことにしよう」
「え?」
「丁度、ゴールデンウィークで時間がある。明日は無理だが――」
ポカンとする私に、彼がスマートフォンでスケジュールを確認する。
そこまでしてくれるなんて……
「東尋岬に行く裏道を知っているんだけど」
思わず、ハシッと彼の袖を掴んだ。
彼の目線が私の手に移る。
急に恥ずかしくなって、私はパッと手を離した。
「えっと……」
スマートフォンで地図を検索し、地元人しか知らないような道を指してみせた。
「日を改めるくらいなら、周り道になっても、今日で終わりにした方がいいでしょ?」
地図上では途中点線になっている怪しい道に、彼が眉を顰める。
「実家が東尋岬の近くなの」という地元人の私の説得で、彼の車が爽快なエンジン音を立ててUターンをした。
クマゾウを失ったせいで、悪運が続いたと考えるのも馬鹿な話で。
私の目が、運転席の藤原晃成を見やっては離れる。
ホテルを出てから、一時間。
渋滞のため全く動かない車の助手席で、私は恐縮していた。
彼はどこも悪くない。悪くないどころか、クマゾウを取り返してくれようとしている。
実際、かなりいい人なのではないだろうか?
ラジオが東尋岬に続く国道で起きた玉突き事故を伝えていた。火災まで起きたらしい。
再び渋滞に巻き込まれて、やっぱり不本意だったのだろう。
運転席の彼は、話しかけるなというオーラを存分に放っていた。
「ごめんなさい」
私はついに沈黙を破った。
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彼が妙な顔つきで私を見る
「――確かに、狂わされたな。まさか見合い相手に喧嘩を売られるとは」
彼の率直な感想に、自分の行為が度が外れていたと恥ずかしくなる。
「ごっ、ごめんなさい」
「別にあやまらなくていい。それより、この渋滞では、引き返すしかない。悪いが――」
三十キロもの渋滞を知らせるラジオに、彼がついに匙を投げる。
「いえ、悪いだなんて、全然……」
物悲しげに、私は首を振った。
クマゾウはもうあきらめよう。これを機に、クマゾウから卒業するのよ。
胸の内で、そう自分に言い聞かせていた。
そんな私をよそに、彼が意外な提案をする。
「クマのマスコットは、また日を改めて探すことにしよう」
「え?」
「丁度、ゴールデンウィークで時間がある。明日は無理だが――」
ポカンとする私に、彼がスマートフォンでスケジュールを確認する。
そこまでしてくれるなんて……
「東尋岬に行く裏道を知っているんだけど」
思わず、ハシッと彼の袖を掴んだ。
彼の目線が私の手に移る。
急に恥ずかしくなって、私はパッと手を離した。
「えっと……」
スマートフォンで地図を検索し、地元人しか知らないような道を指してみせた。
「日を改めるくらいなら、周り道になっても、今日で終わりにした方がいいでしょ?」
地図上では途中点線になっている怪しい道に、彼が眉を顰める。
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