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第1章 偽りの騎士
第8話 緊急速報 3
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絶対の安全なんて保障されているはずがない。それでもアデルの村よりここがマシだと主張する理由は、ゼルエルに使って貰ったスキル、クリスタル・バニッシュExのお陰だ。後は皆がいてくれて、加えて防衛施設が整っていることなんかも挙がるだろうが、敵の手口がわからない以上、直接的に影響していると思えるのはゼルエルのスキルだけだ。これこそ条件の3つ目。その効果範囲内であるのならば、アデルの村だろうが敵の本拠地だろうが、この件については安全が保障されているということになる。
「はい、ここは我が君との愛の巣ですから!」
「いやいや、僕との家ですからね!」
「な、なるほど。それを解答とするなら話は進めていいな……って、あ、こら! 服を脱ぐな、服を!」
要らない争いを生んでしまったか。やっぱり俺はまだまだだな。もの凄く理不尽な事態に陥らせてしまったことを反省しながら、すったもんだして何とか服を着せて、宥めて、本題に戻る。
本題、そう、言ってしまえばクリスタル・バニッシュExの効果範囲を広げるか、新たに使用すればいいのである。ただ、あれは本来、瞬間的に発生して終了するスキルだ。常時展開など本当は無理。でも舐めてくれるなよ。俺は魔王だ。不可能なことなんて基本的には無い。
超ド級レア武器の剣を取り出す。見た目は化石のようなオンボロの長剣だが、こいつがあれば最後の条件はクリアされる。
「これを皆に見せるのは初めて……いや、ウロボロスは一度だけ見たことがあったかもな。これの名前はエレメンタル・エンプレス。聞いたことあるだろ?」
あらゆる魔法、スキル、アイテム効果をその身に宿し、ノーコストで連続使用できるようにするというチート武器だ。言うまでもないが、リアル喀血した課金ガチャで入手した最高ランクの剣である。ネットでも10段階評価で文句無し、満場一致の10点評価を得ている。
「そ……それは、我が君の持つ4つの至宝のひとつではありませんか?」
「お、流石はウロボロスだな。そうだよ」
俺はこのクラスの武器を4つ所持していて、状況に応じて使い分けて戦ってきた。そうは言っても、ウロボロスたちの育成に注力するようになってからは余り使っていなくて、それこそ年単位振りに取り出している。
「僕も惚れ直してしまいます!」
「いや、お前はそこで待機だ」
「では私は……!」
「ウロボロスもちょっと黙っていて」
少しばかり自慢できて嬉しかったのはさておいて、これで準備は整った。始めようか。ドミニオンズでも実行できる者は2人といない超高等テクニックを。
その切っ先を床に向けてエレメンタル・エンプレスを目の前で手放すと、何の力もかかっていないのに浮遊する。その刃先に向けて俺はスキルを使用した。
「スキル、クリスタル・バニッシュEx」
クリスタル・バニッシュExを宿してみると、剣はクリスタル色の美しい姿へ変わった。これを携帯しておくだけで効果が常時発動し、あらゆる魔法、スキル、アイテム効果を無効化してくれる。
まったく、何度見ても惚れ惚れする。この矛盾的な拮抗を制することも、エレメンタル・エンプレスの凄さのひとつだ。さっきも言ったが、このスキルはあらゆる魔法、スキル、アイテム効果の発動と効果を無効化する。つまり、この剣の持つ吸収能力すら本来ならば打ち消しうるのだ。例外は一切無い。無い、というのは語弊があるか。無かったとするべきだ。それを防ぐために改造に改造を重ね、この領域に達したのだから。
「これでいいだろう。早速、村の様子を見に行くぞ。付いて来てくれ、ウロボロス」
「そこまで仰るならば……畏まりました」
渋々という風に振る舞いながらも、その目や頬は嬉しさを隠し切れていないようで、だらしなく垂れさがっている。ガッシリと腕を組まれもした。あのゼルエルの一件で完全に一線を越えてしまったらしく、以前は恥じらって中々触れてもこなかったのに、今やこのあり様だ。まぁ、税金と思うしかない。
「我が君、絶対にお守り致します」
とにかくだ。これでようやく出発できる。一秒も無駄にはしていられない。なぜなら、俺たちは3日も浪費してしまっている。一方で敵は楽々手を進められたことだろう。ここから一気に巻き返さなくては。
「デートですね、我が君」
「げ……現地調査だ」
大事な現状確認をしているというのに、豊満な胸がこれでもかと押し当てられて集中できなくなってしまう。俺は健全な男子だ。今回は巫女服だから、柔らかさがこれでもかっていう程に伝わってきて負けそうになる。しかもね、ウロボロスったらこの上なく幸せそうな表情をしているんだよ。とろけるような笑顔ってこんな感じなんだよ。その様子が余りに可愛いから止めろと言えないし、引き剥がすこともできないし、あぁ、もう。こうなったら現地に着いてからだ。
「はい、ここは我が君との愛の巣ですから!」
「いやいや、僕との家ですからね!」
「な、なるほど。それを解答とするなら話は進めていいな……って、あ、こら! 服を脱ぐな、服を!」
要らない争いを生んでしまったか。やっぱり俺はまだまだだな。もの凄く理不尽な事態に陥らせてしまったことを反省しながら、すったもんだして何とか服を着せて、宥めて、本題に戻る。
本題、そう、言ってしまえばクリスタル・バニッシュExの効果範囲を広げるか、新たに使用すればいいのである。ただ、あれは本来、瞬間的に発生して終了するスキルだ。常時展開など本当は無理。でも舐めてくれるなよ。俺は魔王だ。不可能なことなんて基本的には無い。
超ド級レア武器の剣を取り出す。見た目は化石のようなオンボロの長剣だが、こいつがあれば最後の条件はクリアされる。
「これを皆に見せるのは初めて……いや、ウロボロスは一度だけ見たことがあったかもな。これの名前はエレメンタル・エンプレス。聞いたことあるだろ?」
あらゆる魔法、スキル、アイテム効果をその身に宿し、ノーコストで連続使用できるようにするというチート武器だ。言うまでもないが、リアル喀血した課金ガチャで入手した最高ランクの剣である。ネットでも10段階評価で文句無し、満場一致の10点評価を得ている。
「そ……それは、我が君の持つ4つの至宝のひとつではありませんか?」
「お、流石はウロボロスだな。そうだよ」
俺はこのクラスの武器を4つ所持していて、状況に応じて使い分けて戦ってきた。そうは言っても、ウロボロスたちの育成に注力するようになってからは余り使っていなくて、それこそ年単位振りに取り出している。
「僕も惚れ直してしまいます!」
「いや、お前はそこで待機だ」
「では私は……!」
「ウロボロスもちょっと黙っていて」
少しばかり自慢できて嬉しかったのはさておいて、これで準備は整った。始めようか。ドミニオンズでも実行できる者は2人といない超高等テクニックを。
その切っ先を床に向けてエレメンタル・エンプレスを目の前で手放すと、何の力もかかっていないのに浮遊する。その刃先に向けて俺はスキルを使用した。
「スキル、クリスタル・バニッシュEx」
クリスタル・バニッシュExを宿してみると、剣はクリスタル色の美しい姿へ変わった。これを携帯しておくだけで効果が常時発動し、あらゆる魔法、スキル、アイテム効果を無効化してくれる。
まったく、何度見ても惚れ惚れする。この矛盾的な拮抗を制することも、エレメンタル・エンプレスの凄さのひとつだ。さっきも言ったが、このスキルはあらゆる魔法、スキル、アイテム効果の発動と効果を無効化する。つまり、この剣の持つ吸収能力すら本来ならば打ち消しうるのだ。例外は一切無い。無い、というのは語弊があるか。無かったとするべきだ。それを防ぐために改造に改造を重ね、この領域に達したのだから。
「これでいいだろう。早速、村の様子を見に行くぞ。付いて来てくれ、ウロボロス」
「そこまで仰るならば……畏まりました」
渋々という風に振る舞いながらも、その目や頬は嬉しさを隠し切れていないようで、だらしなく垂れさがっている。ガッシリと腕を組まれもした。あのゼルエルの一件で完全に一線を越えてしまったらしく、以前は恥じらって中々触れてもこなかったのに、今やこのあり様だ。まぁ、税金と思うしかない。
「我が君、絶対にお守り致します」
とにかくだ。これでようやく出発できる。一秒も無駄にはしていられない。なぜなら、俺たちは3日も浪費してしまっている。一方で敵は楽々手を進められたことだろう。ここから一気に巻き返さなくては。
「デートですね、我が君」
「げ……現地調査だ」
大事な現状確認をしているというのに、豊満な胸がこれでもかと押し当てられて集中できなくなってしまう。俺は健全な男子だ。今回は巫女服だから、柔らかさがこれでもかっていう程に伝わってきて負けそうになる。しかもね、ウロボロスったらこの上なく幸せそうな表情をしているんだよ。とろけるような笑顔ってこんな感じなんだよ。その様子が余りに可愛いから止めろと言えないし、引き剥がすこともできないし、あぁ、もう。こうなったら現地に着いてからだ。
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