スルドの声(反響) segunda rezar

桜のはなびら

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何をするのか。誰がするのか(LINK:primeira desejo80)

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 複雑そうな表情のがんちゃんからは疑問が呈された。

 担当者に提案すること自体がそもそも難しいのではないかと言うがんちゃんの質問も的を射ている。やっぱり考えの深度が深い。

「使えるものは何でも使わなくちゃ」

 私は笑ってみせた。

「本気になったらね、五人経由したら誰にだって会えるんだよ」

 六次の隔たりという概念がある。
 人は誰もがそれぞれコミュニティを持っている。家族や親族、友人知人などの繋がりを持っている。その数をひとりあたり四十四人だとしたら、その六乗で七十億を超える。地球の総人口以上の数と繋がれるという理論だ。
 一人当たりのつながりの平均値が上がれば隔てる人数は減る。SNSの発達で今では四人に満たない人数で届く。

 これを机上の空論と言う者もあろう。
 現実のものとするには、確かに少しエネルギーがいる。
 どこまで「本気」になれるかだ。
 それが、「使えるものは何でも使う」と言う気構えだ。
 それはそうだろう。六人、仮に四人であっても、その人数を隔てると言えば簡単に聞こえるが、自分が知りうる限りの繋がりの中から、最もゴールに近い人は、必ずしも近しく親しいとは限らない。
 そんな人に動いてもらうと言う行為を四回も経なくてはならないのだから。

 今回でいえば、「繋がりやすい位置にいる」ターゲットは何かという点からゴール設定を行なっているので、そこについてはそれほど遠い相手に頼らなくても済んだ。

 家柄はそのまま使えるリソースとはならなかったが、姫田グループ本社で次長の役職に就いている父の人脈は使える。
 目的の人物とは、部門は全然異なるし、大きい会社だから直接の知り合いでもなかったが、社内の伝手を伝って広報部門で阿波ゼルコーバを担当しているひとと会える段取りを整えてもらうことができた。

「でもコネが通用するのはここまで。
企業が予算を組むのは安易なことではないし、複数の組織や部門の論理や思惑がぶつからせずこんがらがらせずに手間や労力なく、そして全員にとって魅力的でなくてはならない」

 大企業相手に一番難しい初回のアポ取りは人脈でクリアできた。
 一番重要な提案とプレゼン、クロージングは実力で勝ち取らないとならない。


「簡単ではないけど、ここから先はさっき言った原理原則の領域。現実的に無理はないと思ったよね?
会う約束を取り付けるっていう一番の難所は既に超えてるんだから、あとはあくまでも担当が、それを承認する決済権者が、それぞれ納得できるプランを用意するだけ」


 提案の場を作るため、一介の地方サークルにとっては高いハードルを超える必要があるのだが、今回はそこはすでに超えている。

 険しくとも、遠くとも、具体的な目的地は見えている。
 ならば、あとは時間やら人員やら予算やら、制限の範囲内で目的地までたどり着ける道筋を見つける、または創り上げれば良いだけ。

 簡単とは言わないけど、無理とまでは言えないと思わない? がんちゃん。


「それで、どんなプランを提案するの?」

「そこはまだこれから。
っていうか、そこはがんこが考えるんだよ」

 まあ、サンバのパフォーマンスを提案するという大枠は決まっているのだ。
 それが相手にどのようなメリットをもたらし、実際にやれそうだなと思ってもらうための具体的な内容をがんちゃんに考えてもらいたい。

「そして、がんちゃんの言葉で、がんちゃんの想いも載せて、がんちゃんがプレゼンするんだよ!」

 がんちゃんは驚いているが、私は心配していない。
 がんちゃんならできる!

 その提案に必要になる素材についてはある程度揃えてはあった。
 ほづみと進めていた話は、その素材についてだ。
 良い素材が揃っていると思う。これをどう料理するかが、がんちゃんに担ってもらいたい箇所だ。


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