スルドの声(反響) segunda rezar

桜のはなびら

文字の大きさ
88 / 215

体制と内容 (LINK:primeira desejo81)

しおりを挟む
 言葉も出ないがんちゃん。かわいいなぁ。
 ちょっと安心させてあげよう。

「正確には、チームがんこだね」

 ひとりでやらせるわけではない。
 がんちゃんを中心としたチームで案件を獲りにいくのだ。

「私はもちろんサポートするし、ほづみも手伝ってくれるって」

 今集まってるリソースについて、露わにしていこう。心強く思ってくれると良いのだけど。

「ほづみからひいにも伝えてくれるから、きっとひいも加わってくれる。
あと、最近知ったんだけど私が入ってるインカレの企業サークル、ウリが学生の頃立ち上げたんだって」


 びっくりだよねー。世間て狭い。などと軽口で場を和ませようとしたががんちゃんはまだ驚きの世界から戻ってこない。
 言っていることは理解しているようなので、リソース出しを続ける。

「ウリも驚いてたよ。それでね、『後輩のためなら支援惜しんでちゃいられないよね』っていってくれて、会社の社員にも同じインカレ出身のひともいるらしくて、『先輩連合』をつくってバックアップするって約束してくれたんだ」
 そのほかの卒業生にも声を掛けてくれてるというのだから手厚い。

 とりあえずはこんなものだ。『ソルエス』メンバーには色々な職能や技術、人脈をもったひとが大勢いる。パフォーマンスに関してだけでみたとしても、もう少し参画メンバーを増やして拡充することもできる。
 しかし、あまり大所帯にするつもりはなく、この体制でも勝算は充分にあると踏んでいた。

 その中心はがんちゃんだ。
 中心がいつまでも不安そうなままにしてはおけない。

 どう動いていくのかという部分を少し具体的に伝えることにした。

 基本的には仕事を持っていない学生が中心に動く。
 とにかくがんちゃんの想いと希望を軸にして骨子を作る。

 だからまず、がんちゃんがどうしたいのか、そのためになにができるのか、相手にどんな価値を与えられるのかを考えなくてはならない。
 逆にいえば、まずはそれを考えるだけで良い。

 がんちゃんの想いや考えを計画書にまとめるのは私がやる。
 ウリの会社はシステムコンサルタントが主業務だが、情報に関するあらゆるサービスを提供している。
『先輩連合』で提案の裏付けになるような情報や、提案する際に役に立ちそうな情報の収集をカバーしてくれることになっている。

 がんちゃんの想いや考えをまとめたものなのだから、がんちゃんのプレゼンは自身の言葉で訴えれば良い。

 できそうでしょ?

 ほづみは集まったデータをまとめたり、補足資料をつくったりする役を担ってくれているが、真の役割はそこではない。

 プレゼンの際、その場で実演もするのだ。

 がんちゃんと私がスルドを叩き、その音でほづみとひいが踊って、サンバの魅力を体感としても伝える二段構えでいく。サンバの奥深さを伝える意味でも、サンバの楽曲と、誰もが知っている楽曲をサンバ化したものを用意するつもりだ。

 先日の買い物と打ち合わせはこのためのものだ。


 がんちゃんはまだ呆然としていたが、決して絶望感や怖気付いた様子は見えなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

スルドの声(交響) primeira desejo

桜のはなびら
キャラ文芸
小柄な体型に地味な見た目。趣味もない。そんな目立たない少女は、心に少しだけ鬱屈した思いを抱えて生きてきた。 高校生になっても始めたのはバイトだけで、それ以外は変わり映えのない日々。 ある日の出会いが、彼女のそんな生活を一変させた。 出会ったのは、スルド。 サンバのパレードで打楽器隊が使用する打楽器の中でも特に大きな音を轟かせる大太鼓。 姉のこと。 両親のこと。 自分の名前。 生まれた時から自分と共にあったそれらへの想いを、少女はスルドの音に乗せて解き放つ。 ※表紙はaiで作成しました。イメージです。実際のスルドはもっと高さのある大太鼓です。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

ママはヤンママ女子高生! ラン&ジュリー!!

オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
キャラ文芸
神崎ランの父親の再婚相手は幼馴染みで女子高生の高原ジュリーだった。 ジュリーは金髪美少女だが、地元では『ワイルドビーナス』の異名を取る有名なヤンキーだった。 学校ではジュリーは、ランを使いっ走りにしていた。 当然のようにアゴで使われたが、ジュリーは十八歳になったら結婚する事を告白した。 同級生のジュリーが結婚するなんて信じられない。 ランは密かにジュリーの事を憧れていたので、失恋した気分だ。 そう言えば、昨夜、ランの父親も再婚すると言っていた。 まさかとは思ったが、ランはジュリーに結婚相手を聞くと、ランの父親だと判明した。  その夜、改めて父親とジュリーのふたりは結婚すると報告された。 こうしてジュリーとの同居が決まった。 しかもジュリーの母親、エリカも現われ、ランの家は賑やかになった。

処理中です...