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アンナとリンダ
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交代の時間が近づいてきから、侍女の控え室に行く途中、交代相手を見つけた。
「リンダ。終わったの?」
「ええ、これ、厨房に戻したら終わりよ」
「そう、塔の君はどう?」
「ちょっ!駄目よ!」
「大丈夫よ。誰もいないし」
「誓約書にサインしたでしょう?あそこで見聞きしたことは話してはいけないって!」
「それ、知らない人にはでしょ?私達は知ってる同士なんだから大丈夫よ!」
「でも」
「気にならない?実は私、彼の方のこと知ってるのよね」
「えっ?」
「前に会ったことあるの」
「どこで?」
「まだ皇太子殿下が学院に通われている頃、いつもの幼馴染の皆様と一緒に、彼の方も殿下に招かれておいでで、お部屋へ案内したことがあるの」
「そうなの?」
「その時ね、笑顔でありがとうって。仰ったの。案内した私によ?」
「えっ?」
「ね?驚くでしょう?だからよく覚えているの。そんな方、今までいなかったから」
「そうなの?でもいつもぼんやりなさっていて、お話にならないし。ご飯は口元に持っていけば食べてくださるけど」
「そう、私もあの時の方と本当に同じ方なのか信じられないもの。それもあの噂の断罪事件のロンドリンド様を手伝っていたって彼の方なんでしょう?
そんなことする方には見えなかったけどな」
「えっ?あの側妃様を害そうとしたっていう?」
「そう、そう。ロンドリンド様は修道院で、彼の方はどうなったのかと思っていたら、あんな状態でこんなところにいらして。一体何をされているのかしら」
「アンナ!もう、駄目よ。詮索しては」
「はい。はい。わかったわよ。・・でも、本当そんなことする方には見えなかったんだけどな」
「リンダ。終わったの?」
「ええ、これ、厨房に戻したら終わりよ」
「そう、塔の君はどう?」
「ちょっ!駄目よ!」
「大丈夫よ。誰もいないし」
「誓約書にサインしたでしょう?あそこで見聞きしたことは話してはいけないって!」
「それ、知らない人にはでしょ?私達は知ってる同士なんだから大丈夫よ!」
「でも」
「気にならない?実は私、彼の方のこと知ってるのよね」
「えっ?」
「前に会ったことあるの」
「どこで?」
「まだ皇太子殿下が学院に通われている頃、いつもの幼馴染の皆様と一緒に、彼の方も殿下に招かれておいでで、お部屋へ案内したことがあるの」
「そうなの?」
「その時ね、笑顔でありがとうって。仰ったの。案内した私によ?」
「えっ?」
「ね?驚くでしょう?だからよく覚えているの。そんな方、今までいなかったから」
「そうなの?でもいつもぼんやりなさっていて、お話にならないし。ご飯は口元に持っていけば食べてくださるけど」
「そう、私もあの時の方と本当に同じ方なのか信じられないもの。それもあの噂の断罪事件のロンドリンド様を手伝っていたって彼の方なんでしょう?
そんなことする方には見えなかったけどな」
「えっ?あの側妃様を害そうとしたっていう?」
「そう、そう。ロンドリンド様は修道院で、彼の方はどうなったのかと思っていたら、あんな状態でこんなところにいらして。一体何をされているのかしら」
「アンナ!もう、駄目よ。詮索しては」
「はい。はい。わかったわよ。・・でも、本当そんなことする方には見えなかったんだけどな」
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