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7話 第三王子、来る
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ドラゴンの一件から、数日が経った。
私が治療をしたルークさんたちパーティーは、少しずつ調子を取り戻して、また仕事が出来るまで回復した。
冒険者としての仕事をする前にルークさんたちが会いに来て、私にお礼を言って行きました。
その際にルークさんからは、何かよく分からない物を渡されました。
それは、どこかで見たことのあるような紋章が刻まれている物でした。
「今の私に出来ることはこれくらいしかないけれど、メアリーさんに何かあった際には絶対に力になると約束しよう」
と言い残して、また冒険に出てしまった。
「誰にも見せず、困った時にだけ使って欲しい」とのことなので、誰にも言っていない。
◇
「なんだか、入り口が騒がしいですね」
冒険者ギルドの入り口が騒がしいです。
「聖女メアリーはここにいるのか」
男性が大声で私の名前を呼んでいる。
それは聞き覚えのある声だった。
冒険者ギルドの入り口にいる男性の顔を見ると、王国の第3王子のカールさまだった。
「貴族さまが何のようだってんだ?」
「貴様、それが貴族に対する態度か」
「忘れて貰っちゃ困るぜ。王国ではいくら偉くてもここじゃあ関係ねぇよ。この冒険者都市に身分制度はねぇからな」
「き、貴様!」
そんなやり取りをしているカールさまと目があった。
「なんだ、いるじゃないかメアリー」
「どのようなご用件でしょうか、お怪我でしたら治療室の方へどうぞ」
「き、貴様もそんな態度を」
今までのことを考えて、嫌味っぽく言った。
「メアリー、お前には王国に戻って来て貰おう」
......
......は?
予想外の言葉に固まってしまった。
「こんな所で働いているみたいだが、元々は王国の治療師だったのだ、戻って来て貰うぞ」
「いやです」
「あぁ、金か。金なら父上から渡されている」
カールはごく僅かな金を差し出して来た。
「おいおい、そんなんじゃ子供の小遣いにもならんぞ」
「がははは、貴族さまなのに随分とケチだなぁ」
ギルドにいた冒険者たちも、渡された金額を見て、笑い始めた。
「お金の問題ではありませんカール王子。私は冒険者ギルドでの仕事がありますので、王国に戻るつもりはありません」
「な、なんだと。そ、そうか分かったぞ。身分が欲しいんだな? そうだろう? 僕の愛人にしてやろう。婚約者がいるから夫人には出来ないが、それなら文句もないだろう? 王族になれるんだぞ」
「王子さまの愛人にはなりたくありません。王国には戻らないので、帰ってください」
「メアリー、きさまっ!」
私がカールさまを拒絶すると、カールさまは激怒した。
「そこまでにしてもらおうか、王国の王子よ」
私とカールさまのあいだに、一人の男性が入って来た。
ギルドマスターのアランだ。
カールさまを威嚇して、追い払おうとしている。
「王子よ、他国の治療師の引き抜きを王国の王が認めたのか?」
「そうだそうだ!」
「帰れ帰れー」
「お前たち、覚えておけよ!」
カールさまはそれだけ言うと、冒険者ギルドを出て行く。
私たちもその後を追いかけると、カールさまは馬車に乗った。
それも黄金に輝く馬車で、とても趣味が良いとは言えない物に。
「このことは父上に報告させてもらうからな! お前たちは後悔することになるぞ!」
カールさまはそれだけ言うと、急いで馬車を走らせてしまった。
結局、何をしに来たのでしょうか。
私を追い出したのに、本気であのお金で戻ってもらおうと思っていたのでしょうか。
私が治療をしたルークさんたちパーティーは、少しずつ調子を取り戻して、また仕事が出来るまで回復した。
冒険者としての仕事をする前にルークさんたちが会いに来て、私にお礼を言って行きました。
その際にルークさんからは、何かよく分からない物を渡されました。
それは、どこかで見たことのあるような紋章が刻まれている物でした。
「今の私に出来ることはこれくらいしかないけれど、メアリーさんに何かあった際には絶対に力になると約束しよう」
と言い残して、また冒険に出てしまった。
「誰にも見せず、困った時にだけ使って欲しい」とのことなので、誰にも言っていない。
◇
「なんだか、入り口が騒がしいですね」
冒険者ギルドの入り口が騒がしいです。
「聖女メアリーはここにいるのか」
男性が大声で私の名前を呼んでいる。
それは聞き覚えのある声だった。
冒険者ギルドの入り口にいる男性の顔を見ると、王国の第3王子のカールさまだった。
「貴族さまが何のようだってんだ?」
「貴様、それが貴族に対する態度か」
「忘れて貰っちゃ困るぜ。王国ではいくら偉くてもここじゃあ関係ねぇよ。この冒険者都市に身分制度はねぇからな」
「き、貴様!」
そんなやり取りをしているカールさまと目があった。
「なんだ、いるじゃないかメアリー」
「どのようなご用件でしょうか、お怪我でしたら治療室の方へどうぞ」
「き、貴様もそんな態度を」
今までのことを考えて、嫌味っぽく言った。
「メアリー、お前には王国に戻って来て貰おう」
......
......は?
予想外の言葉に固まってしまった。
「こんな所で働いているみたいだが、元々は王国の治療師だったのだ、戻って来て貰うぞ」
「いやです」
「あぁ、金か。金なら父上から渡されている」
カールはごく僅かな金を差し出して来た。
「おいおい、そんなんじゃ子供の小遣いにもならんぞ」
「がははは、貴族さまなのに随分とケチだなぁ」
ギルドにいた冒険者たちも、渡された金額を見て、笑い始めた。
「お金の問題ではありませんカール王子。私は冒険者ギルドでの仕事がありますので、王国に戻るつもりはありません」
「な、なんだと。そ、そうか分かったぞ。身分が欲しいんだな? そうだろう? 僕の愛人にしてやろう。婚約者がいるから夫人には出来ないが、それなら文句もないだろう? 王族になれるんだぞ」
「王子さまの愛人にはなりたくありません。王国には戻らないので、帰ってください」
「メアリー、きさまっ!」
私がカールさまを拒絶すると、カールさまは激怒した。
「そこまでにしてもらおうか、王国の王子よ」
私とカールさまのあいだに、一人の男性が入って来た。
ギルドマスターのアランだ。
カールさまを威嚇して、追い払おうとしている。
「王子よ、他国の治療師の引き抜きを王国の王が認めたのか?」
「そうだそうだ!」
「帰れ帰れー」
「お前たち、覚えておけよ!」
カールさまはそれだけ言うと、冒険者ギルドを出て行く。
私たちもその後を追いかけると、カールさまは馬車に乗った。
それも黄金に輝く馬車で、とても趣味が良いとは言えない物に。
「このことは父上に報告させてもらうからな! お前たちは後悔することになるぞ!」
カールさまはそれだけ言うと、急いで馬車を走らせてしまった。
結局、何をしに来たのでしょうか。
私を追い出したのに、本気であのお金で戻ってもらおうと思っていたのでしょうか。
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