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第2章 イリゼ
11 カーチェイス
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ウーリーの錆びついた車は子供達全員を乗せるには狭すぎた。ギニャールは前の席で、後部座席にはオラス、カミュ、ヴァイヤン、ノルデ、ガニエ。まだ上手く喋れないガニエは最年少で、まだ泣いたり怒ったり感情で訴えることが多い。四人乗りの車では当然シートベルトの数も足りない。ガソリン車で、電気でもなければ水素でもない。年代もので、車種はとっくに生産を終えたものだ。そして、しっかりと車検切れでもあった。古い車を乗るとお金がかかる。ウーリーはそれをちゃんと支払ったことがなかった。
角を見つけるとウーリーはハンドルを回し、角を猛スピードで曲がる。
歩行者は驚き立ち止まる。その後でバイクの集団や車が猛スピードでその車を追いかけていく。街の遠くからはパトカーのサイレンが聞こえ、遠くの空からヘリの騒音が響き渡る。
状況を察した人々は歓声をあげる。
「ウーリーの野郎、やらかしやがった!」
「終わったな」
ウーリーを知る連中はこの状況を笑った。
警察にどうせ捕まる。そうでなくても、他の怖い人達に捕まりもっとひどい目に合うか。だったら警察に捕まった方が安全だろう。どちらにせよ、奴は終わりだ。
皆の世の中の不満は突然のカーチェイスで祭りのように発狂し、盛り上がった。
「逃げろ逃げろ!!」
大笑いしながら次々と見物客が窓を開けて外を見る。
ようやく現れたパトカーに皆が一斉に指を差して方向を教え、更に盛り上げる。
「最悪だ!!」とウーリーは叫んだ。
「嫌われてるの?」とギニャールは訊いた。
「違う! 楽しんでやがるんだ」
「なら、途中で私達を降ろして! あんたと一緒に捕まるなんてごめんよ」
「ふざけるな! 勝手なこと言いやがって」
ウーリーはアクセルペダルを踏み続けるが、それよりも早くバイクが追いつこうとしていた。
「もっとスピード出ないの?」
「やってる!」
すると、追いかける車の後部座席の窓が開き銃が出てきた。
「やばっ!! 皆、頭を下げて!」
ギニャールがそう叫び、一斉に頭を下げる。
直後、銃撃を受け車の窓が割れる。
ミラーも破壊され、無残な有り様となる。
ガニエは悲鳴をあげ、ノルデは大声で泣き、ギニャールは何か怒鳴っている。ウーリーはハンドルをきり、角を曲がった。
「てめぇら、うるせぇ!! 降りたきゃ勝手に降りろ!」
「オラス!」ギニャールはオラスを呼んだ。
オラスは頷くと、割れた窓から変身した右腕を出し、盾にした。
「これで弾はなんとかなるでしょ」
「ああ!」
すると、ヘリの音が聞こえてきた。ついでにサイレンも。
それでも連中はウーリーを追いかけるのをやめようとはしなかった。
「空からの追跡は面倒だ。地下に向かう」
「地下?」
ウーリーは通りにある地下鉄の入口に車のまま突っ込んだ。
階段をガタガタと揺れながら下に降り、クラクションを鳴らしながら駅のホームにいる人達を避けつつ、地下鉄のレールへと降りた。
追っても諦めることなく地下に降り、バイクがレールへと降りた。
バイクが徐々に追いつき、あともう少しというところまで迫ると、オラスはドラゴンの右腕で横に払い、振り払われたバイクは壁に激突にした。
「いいぞ! その調子で連中を撒け」
直後、嫌な音が聞こえた。
前方に明かりが見える。
それは徐々に此方に近づいてくる!
「いやあああああ!!!」
ギニャールとウーリーが叫ぶ。
前から列車が走ってきた。地下の為、逃げ道は無し!
「ぶつかるうううう!!!」
角を見つけるとウーリーはハンドルを回し、角を猛スピードで曲がる。
歩行者は驚き立ち止まる。その後でバイクの集団や車が猛スピードでその車を追いかけていく。街の遠くからはパトカーのサイレンが聞こえ、遠くの空からヘリの騒音が響き渡る。
状況を察した人々は歓声をあげる。
「ウーリーの野郎、やらかしやがった!」
「終わったな」
ウーリーを知る連中はこの状況を笑った。
警察にどうせ捕まる。そうでなくても、他の怖い人達に捕まりもっとひどい目に合うか。だったら警察に捕まった方が安全だろう。どちらにせよ、奴は終わりだ。
皆の世の中の不満は突然のカーチェイスで祭りのように発狂し、盛り上がった。
「逃げろ逃げろ!!」
大笑いしながら次々と見物客が窓を開けて外を見る。
ようやく現れたパトカーに皆が一斉に指を差して方向を教え、更に盛り上げる。
「最悪だ!!」とウーリーは叫んだ。
「嫌われてるの?」とギニャールは訊いた。
「違う! 楽しんでやがるんだ」
「なら、途中で私達を降ろして! あんたと一緒に捕まるなんてごめんよ」
「ふざけるな! 勝手なこと言いやがって」
ウーリーはアクセルペダルを踏み続けるが、それよりも早くバイクが追いつこうとしていた。
「もっとスピード出ないの?」
「やってる!」
すると、追いかける車の後部座席の窓が開き銃が出てきた。
「やばっ!! 皆、頭を下げて!」
ギニャールがそう叫び、一斉に頭を下げる。
直後、銃撃を受け車の窓が割れる。
ミラーも破壊され、無残な有り様となる。
ガニエは悲鳴をあげ、ノルデは大声で泣き、ギニャールは何か怒鳴っている。ウーリーはハンドルをきり、角を曲がった。
「てめぇら、うるせぇ!! 降りたきゃ勝手に降りろ!」
「オラス!」ギニャールはオラスを呼んだ。
オラスは頷くと、割れた窓から変身した右腕を出し、盾にした。
「これで弾はなんとかなるでしょ」
「ああ!」
すると、ヘリの音が聞こえてきた。ついでにサイレンも。
それでも連中はウーリーを追いかけるのをやめようとはしなかった。
「空からの追跡は面倒だ。地下に向かう」
「地下?」
ウーリーは通りにある地下鉄の入口に車のまま突っ込んだ。
階段をガタガタと揺れながら下に降り、クラクションを鳴らしながら駅のホームにいる人達を避けつつ、地下鉄のレールへと降りた。
追っても諦めることなく地下に降り、バイクがレールへと降りた。
バイクが徐々に追いつき、あともう少しというところまで迫ると、オラスはドラゴンの右腕で横に払い、振り払われたバイクは壁に激突にした。
「いいぞ! その調子で連中を撒け」
直後、嫌な音が聞こえた。
前方に明かりが見える。
それは徐々に此方に近づいてくる!
「いやあああああ!!!」
ギニャールとウーリーが叫ぶ。
前から列車が走ってきた。地下の為、逃げ道は無し!
「ぶつかるうううう!!!」
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