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#86 米農家の代表誕生
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「え? だって田んぼと言うか米作りの代表ってガイでしょー?」
「初耳です!」
ガイが驚愕で眼を見開く。
しかし壱もそう思っていた。いつでもしっかりとみんなの先頭に立っていたのだから。壱への気遣いなども勿論。
もしかしたら無意識だったのか。だとすると、ガイは自然と人の上に立つタイプなのかも知れない。「え、俺もそう思ってたっすけど!」
ジェンも明るく言い、リオンも頷く。
「どうして! そういうのはきちんとみんなで話し合って決めないと!」
ガイは焦ってみんなに訴える。しかし壱を除くみんなが寧ろ首を傾げた。
「どうしてっすか? オレ、ガイさんが一緒だって知った時点で、ガイさんがリーダーになるなって思ってたっすけど」
「僕もですー。良いじゃ無いですかー。ガイさんに自覚が無かったのなら、ここでしっかりと自覚して貰ってー」
そしてリオンはジェンたちの台詞の度に大きく首を振る。
ジェン、ナイル、リオン、3人に詰め寄られる様な形になって、ガイは狼狽える。そしてとどめを刺したのは荷台で寛いでいたサユリだった。
「観念するカピ。手伝いに来た時も、面接に来た時も、我も茂造も正直ラッキーだと思ったカピよ。麦畑で代表や副代表をフォローしながら立ち回っていたのを、我らが知らないとでも思っていたカピか?」
「ん、ん~~~」
ガイは唸る。あと一息と言うところか。壱も何か出来ないかと思案する。しかし余計な事を言っても、と、今度は壱が呻いてしまう。
「い、イチさん? 大丈夫ですか?」
ああ、こんな時にもガイは壱を気遣ってくれる。なので思い切って言ってみる事にした。もし失敗したら、みんな、ご免!
「ガイさん、あの、俺も、俺もガイさんが代表になってくれたら、凄く頼もしいと思います。新参者の俺にも凄く気遣ってくれて、人徳者なんだなって思います。皆さんも望んでいるみたいですし、代表、やって貰えないですか?」
ほぼ衝動のままに言う。しかし思っている事は言い切ったつもりだ。壱はつい息を吐いた。
するとガイは顔を覆ってしまう。それに壱もジェンたちも慌ててしまった。
しかしややあって、ガイは勢い良く顔を上げる。息を吸い、口を開く。
「解りました! 皆さんにそう言っていただけるなら、頑張ってみようと思います」
ガイが言うと、どこからともなく拍手が起こる。壱も釣られる様に、しかし本心で目出度いと思い、手を打ち鳴らした。
「よっし! じゃあ今日の晩飯は、米作りの決起と、ガイの正式な代表就任を祝っての宴会っすよ! 勿論明日もあるっすから、加減はするっすけど!」
ジェンが言い、勢い良く右腕を上げる。
「いいですねー、行きましょー行きましょー」
ナイルも同意する。リオンも頷く。壱も断る理由は無かった。今日は厨房に入らなくて良いと言って貰っていて、甘える事を決めていた。
今の壱は、米作りをしっかりと伝え、軌道に乗せる事が仕事である。ならその流れに乗る事も大切である。
昨今の若者は宴会などでコミニュケーションを取る、所謂飲みニケーションを嫌悪すると聞くが、それは職場環境なども大きいのかも知れない。
壱も「昨今の若者」であるが、このメンバーでの宴会は楽しみだった。
「その前に、汚れたし汗も掻きましたから、先に銭湯に行きませんか? その方がエールも美味しいと思いますよ」
風呂上がりのエール! 壱やジェンはガイの提案に眼を輝かせた。リオンも頷く。だがナイルが唇を尖らせた。
「でも僕、お腹空いたなー」
「パッと入ってパッと出たら良いっすよ! さっぱりしてからの方が、飯も絶対に旨いですってナイルさん!」
ジェンの雑な説得に、ナイルは不承不承と言った様子で頷いた。
「解ったよー。どちらにしても多数決で僕の負けなんだしねー」
「じゃ、1度家に帰って銭湯で適当に合流しましょう。その後食堂で宴会です!」
「はーい!」
ガイのテンションも普段よりやや高め。壱たちも元気に返事をした。
「初耳です!」
ガイが驚愕で眼を見開く。
しかし壱もそう思っていた。いつでもしっかりとみんなの先頭に立っていたのだから。壱への気遣いなども勿論。
もしかしたら無意識だったのか。だとすると、ガイは自然と人の上に立つタイプなのかも知れない。「え、俺もそう思ってたっすけど!」
ジェンも明るく言い、リオンも頷く。
「どうして! そういうのはきちんとみんなで話し合って決めないと!」
ガイは焦ってみんなに訴える。しかし壱を除くみんなが寧ろ首を傾げた。
「どうしてっすか? オレ、ガイさんが一緒だって知った時点で、ガイさんがリーダーになるなって思ってたっすけど」
「僕もですー。良いじゃ無いですかー。ガイさんに自覚が無かったのなら、ここでしっかりと自覚して貰ってー」
そしてリオンはジェンたちの台詞の度に大きく首を振る。
ジェン、ナイル、リオン、3人に詰め寄られる様な形になって、ガイは狼狽える。そしてとどめを刺したのは荷台で寛いでいたサユリだった。
「観念するカピ。手伝いに来た時も、面接に来た時も、我も茂造も正直ラッキーだと思ったカピよ。麦畑で代表や副代表をフォローしながら立ち回っていたのを、我らが知らないとでも思っていたカピか?」
「ん、ん~~~」
ガイは唸る。あと一息と言うところか。壱も何か出来ないかと思案する。しかし余計な事を言っても、と、今度は壱が呻いてしまう。
「い、イチさん? 大丈夫ですか?」
ああ、こんな時にもガイは壱を気遣ってくれる。なので思い切って言ってみる事にした。もし失敗したら、みんな、ご免!
「ガイさん、あの、俺も、俺もガイさんが代表になってくれたら、凄く頼もしいと思います。新参者の俺にも凄く気遣ってくれて、人徳者なんだなって思います。皆さんも望んでいるみたいですし、代表、やって貰えないですか?」
ほぼ衝動のままに言う。しかし思っている事は言い切ったつもりだ。壱はつい息を吐いた。
するとガイは顔を覆ってしまう。それに壱もジェンたちも慌ててしまった。
しかしややあって、ガイは勢い良く顔を上げる。息を吸い、口を開く。
「解りました! 皆さんにそう言っていただけるなら、頑張ってみようと思います」
ガイが言うと、どこからともなく拍手が起こる。壱も釣られる様に、しかし本心で目出度いと思い、手を打ち鳴らした。
「よっし! じゃあ今日の晩飯は、米作りの決起と、ガイの正式な代表就任を祝っての宴会っすよ! 勿論明日もあるっすから、加減はするっすけど!」
ジェンが言い、勢い良く右腕を上げる。
「いいですねー、行きましょー行きましょー」
ナイルも同意する。リオンも頷く。壱も断る理由は無かった。今日は厨房に入らなくて良いと言って貰っていて、甘える事を決めていた。
今の壱は、米作りをしっかりと伝え、軌道に乗せる事が仕事である。ならその流れに乗る事も大切である。
昨今の若者は宴会などでコミニュケーションを取る、所謂飲みニケーションを嫌悪すると聞くが、それは職場環境なども大きいのかも知れない。
壱も「昨今の若者」であるが、このメンバーでの宴会は楽しみだった。
「その前に、汚れたし汗も掻きましたから、先に銭湯に行きませんか? その方がエールも美味しいと思いますよ」
風呂上がりのエール! 壱やジェンはガイの提案に眼を輝かせた。リオンも頷く。だがナイルが唇を尖らせた。
「でも僕、お腹空いたなー」
「パッと入ってパッと出たら良いっすよ! さっぱりしてからの方が、飯も絶対に旨いですってナイルさん!」
ジェンの雑な説得に、ナイルは不承不承と言った様子で頷いた。
「解ったよー。どちらにしても多数決で僕の負けなんだしねー」
「じゃ、1度家に帰って銭湯で適当に合流しましょう。その後食堂で宴会です!」
「はーい!」
ガイのテンションも普段よりやや高め。壱たちも元気に返事をした。
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